(童話)万華響の日々

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川崎市老人ホームの転落殺人事件の原因の一つは即戦力という余裕のなさか

2016-02-18 21:21:30 | 看取りと介護道

川崎市・有料老人ホームで高齢の入居者3人が相次いで転落死した事件はこのホームの23歳の元職員であった、3人はいずれもベランダから投げ落とされたという恐ろしい殺人事件であった、容疑者の男は犠牲者の男性が認知症で外出したがる人で「いつ死んでもいいのだ」と言って急に車道に飛び出す、そんなことが度重なりストレスが溜まっていったようだ、

男性のことを「手がかかる人だ」と漏らしていたそうだ、容疑者は救急救命士の資格を有して老人ホームに2014年に採用された、ヘルパーとしての経験は老人ホームに入ってから実地の仕事をしながら身に着けていったようだ、だが、今回の転落死事件は入社して半年という極めて浅い時期に起きている、彼の性格もいろいろ明らかになってきている、窃盗事件で逮捕されたこともあった、容疑者の性格的な欠陥も言われている、もっぱら今回の事件は虐待との関係で論じられている、

さて、思い出すのは軽井沢で起きた夜行スキーバスの転落事故である、バス運転手は大型バスの経験未熟者で採用直後ぶっつけ本番で夜行バスの運転を指示された、その結果であろうか下りに入った坂で速度が規定の約2倍(約100キロ)という猛スピードで運転制御不能に陥って転落したらしい、つまり必要な訓練もろくに受けずして未熟なままやって来いと実地に押し出されたのである、

今回の転落殺人事件でも容疑者の職員が十分な訓練を受けていなかったのではなかろうか、認知症の高齢者の扱いは極めて難しいものだ、人間特に高齢の人に対する理解と認知症という独特の症状をよく理解し、その対処方を理解しさらに実際の介護を経験しながら上司や同僚の指導を受け(オンザジョブ トレーニング)、それを一定期間実習としてこなして初めて単独に入居者の介護に当たれるのではなかろうか、

だが現実は甘くなく即実践が要求されるというところばかりのような気がする、だからある意味で今回の容疑者も不十分な入社後の導入訓練しか受けることができなかったのではなかろうか、故に彼も介護事業の犠牲者であるといえないだろうか


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