Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

獄中記 (A prison diary by a one-time high official of The ministry of Foreign Affairs  )

2012-01-19 17:11:02 | 日記

佐藤優著(岩波書店出版)”獄中記”を読んだ。このようなノン・フィクションは下手なミステリーより面白い。背任と儀計業務妨害と言う罪での512日の拘置所生活の記録です。神学者である彼が人間の尊厳を否定される拘置所で、何百冊にも及ぶ哲学書の読破や語学の勉強で己を保ち、独房生活を前向きに考え送っていた事に感心する。しかし、さすが彼は神学者、「制限された生活の中で人間的な思いやり、憎悪や嫉妬に基づいた人間性の崩壊を防ぐ自分の内面との戦い、そこで見えないものが見えてきた。」と言い、出所時には拘置所の職員にも感謝を表している。蛇足…、10時と3時にはコーヒーが飲める、食事も一汁三菜、味はとてもいい。ヘルシーな雑穀ご飯。お正月は20品目にも及ぶ立派なお節料理。メロンのデザート、暑い日はアイスキャンデーも支給され、後半は冷暖房のある部屋に移り彼の勉強は益々進む…結構待遇がいいので驚いた事です。