昨日、とうもろこしの講座の様子を書かせていただきましたところ、
県外の方から、
「このとうもろこしは、いつ頃種を蒔いたの?
ハウス栽培ですか?」
と質問がありました。
これには、遠州森町の「水田活用法」が関係しています。
今の時期は、一面のとうもろこし畑が広がっていますが、
この同じ畑、冬はどうなっているかというと、
このビニールのトンネルの中では、レタスが栽培されています。
遠州森町は、冬レタスの指定産地になっています。
レタスの栽培適温は18℃。
いくら温暖な静岡県でも、真冬に18℃にはなりませんが、
こうやってトンネルで寒さを防いであげることにより、
レタスを栽培することができます。
このレタスの出荷は12月~翌年3月頃まで続きます。
そして、レタスの収穫を終えた畑に、次々にとうもろこしの種を蒔いていきます。
2月頃はとうもろこしの種まきで一番忙しい時期と言えるでしょう。
ですから、レタスもとうもろこしもトンネルのような資材は使いますが、
ハウスで栽培されているわけではないのです。
そして、これだけではありません。
続きがあります。
とうもろこしの収穫が終わると、
そこを水田に戻し、お米を作ります。
つまり、レタス→とうもろこし→米 、
そして稲刈りの後はレタス苗の定植というように
1枚の田んぼが、1年間で3つの顔を見せてくれます。
(すべての農家さんがこのように水田を3倍に活用しているわけではなく、
レタスととうもろこしの二毛作という方もいらっしゃいます。)
こうやって、一枚の田んぼを活用することにより、
・レタス特有の病害虫がほとんど発生しなくなった。
・レタスを育てた後の土壌の環境が、とうもろこし栽培に向いている
・水田に戻して、お米を作ることにより土が若返る。
などの効果が表れています。
この水田活用法のおかげで、
今の時期、私たちは森町の豊かな田んぼの「夏の味」を
思う存分楽しむことができるのです。 (^^♪