■ 『桜』勝木敏雄/岩波新書を読み終えた。著者のプロフィールを見ると専門は樹木学、植物分類学、森林生理学とある。本書には桜の分類について、桜の分布域について書かれている。著者は植物の分類が専門とのことで、桜の分類について詳細に説明している。桜には栽培品種があり、また多くの雑種・変種があるために分類が難しいという。分類に関する記述は、別の対象の分類を考える際に大いに参考になるだろう。
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さて、次は『虫や鳥が見ている世界 ―紫外線写真が明かす生存戦略』浅間 茂/中公新書。
この様なテーマには関心があり、類書も読んでいる(過去ログ)。書店でこの本を目にし、目次を見ることもなく、内容も確認しないで買い求めた。掲載されている写真は全てカラーで、本の用紙が上質で厚く、ページを繰りずらいことが少し気になるが、読んでいるうちに慣れるだろう。
虫や鳥たちも同じ世界に棲んでいながら見ている世界は全く違う。興味深い内容の本。しばらくはこの本の世界に浸ろう・・・。
■ フェルメールの作品の画像素材を最新技術により、再創造(リ・クリエイト)した作品を展示した「フェルメール 光の王国展」が6月2日までの会期でアイシティ21で開催されている。同展は2012年に東京で開催されていて、その時に鑑賞しているが(過去ログ)、先日(11日)出かけてまた鑑賞してきた。
「窓辺で水差しを持つ女」 写真撮影可能な会場内で撮影した。
フェルメールの作品(全37点 *1)の大半は室内画で、掲載画の「窓辺で水差しを持つ女」*2 のように左に窓があり、外光が室内に射し込んでいる。最も有名な作品で、チケットにも採用されている「真珠の耳飾りの少女」も左からの光。
ただし「赤い帽子の女」(右向き)、「レースを編む女」(右向き)、「ギターを弾く女」(左向き、ただし体は右向き)は右側から光が人物に当たっている。「眠る女」は左右どちらからか、判然とせず、正面から光が当たっているようにも見える。
右利きの人が犬や猫を描けば、頭が左に、しっぽが右になり(お試しあれ)、横顔を描けばチケットの絵のように左向きになる(*3)。となると、左からの光が自然だろう。フェルメールの絵の自然な構成は脳が受け入れやすい(たぶん)。受け入れやすい絵に脳は、いいね!という反応をするだろう・・・。全作品が載っているリーフレットを見ていて、こんなことを考えた。
人物写真にも同じことが言えるだろう。ポートレートの顔は少し左向き(撮影者からみて)と覚えておこう。光も左から、でもないかな・・・。紙幣の人物もやはり少し左を向いている。
*1 真贋定まらない作品もあり全作品数は確定していないようだ。
*2 作品のタイトルは本展で配布されたリーフレットによる。
*3 「ヴァージナルの前に立つ女」(左から光)、「赤い帽子の女」(右から光)、「レースを編む女」(右から光)は右向きの女性を描いた作品。
■ 5月12日の午後に飯山市の飯山小学校グラウンドで行われた飯山市消防団の梯子隊による梯子乗りを見てきた。しばらく前に新聞で最後の観閲式だと知り、是非見たいと思った。この日が最後となったのは団員の減少などにより、継続が難しくなったから、とのこと。
飯山小学校のグラウンドで行われた梯子乗り
消防団員や地域の人たちが大勢見守る中、5人の団員がそれぞれ違う技を次々披露した。上掲写真はその様子。
まとい 右から栄村、野沢温泉村、木島平村、山ノ内町。左の瑞は飯山市にある瑞穂地区のものだと思う。