透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「僕って何」

2019-05-19 | A あれこれ



 2012年(平成24年)に始まった「本の寺子屋」。その本年度最初の講演会を今日(19日)の午後塩尻のえんぱーくで聴いた。講師は作家の三田誠広さんだった。

三田さんは『僕って何』で1977年(昭和52年)に芥川賞を受賞している。今から40年以上も前のことだが、当時私は僕は芥川賞受賞作品が単行本になると買い求めて読んでいた。

カオスな書棚から難なく『僕って何』を探し出すことができた。芥川賞受賞作品の単行本はまとめて並べてあるが、手前に並べた別の本に隠れてしまっている。だが、なんとなくその位置を覚えていたから。

奥付けに昭和五十二年七月二十九日初版発行とある。この作品について江藤淳は三四郎と同じだという評価をしたそうだ。このことを今日の講演で三田さんが語っていた。そしてこの指摘は当たりだと。自宅に帰ってからネットで調べると、中村光夫も同様の指摘をしていた。

この際、「僕って何」と漱石の「三四郎」を再読してみるか。


本年度開催予定の「本の寺子屋」(←HPはこちら)で聴こうと思っている講演は次の通り

 7月  7日  外岡秀俊 記者と作家のあいだで
 9月29日  藤澤 周 文学なんて、知らなかった。
 10月27日  角野栄子 魔法はひとつ
 11月17日  鵜飼哲夫 新聞書評と読書
 11月24日  穂村 弘 言葉の不思議
   3月  8日    堀井正子 人に出会い、ことばに出会う

過去にはこんな企画も。



 


本のデザイン 章の扉

2019-05-19 | H 「あ、火の見櫓!」


左から『虫や鳥が見ている世界』浅間 茂/中公新書 
   『ふしぎな国道』佐藤健太郎/講談社現代新書 
   『雲を愛する技術』荒木健太郎/光文社新書

 各章の扉のデザインも気になる。

今読んでいる『虫や鳥が見ている世界 ―紫外線が明かす生存戦略』浅間 茂/中公新書 の中扉には大きく写真を載せ、章題の白抜き文字を四角く囲み、右上に配置している。横フレの写真を2カット縦に配置しているが、下の写真は紫外線カメラで撮影した画像。なるほど、こういうデザインもあり、だな。

私はここに火の見櫓のある風景のスケッチを使おうと思っているが、うまくできるかどうか・・・。そろそろ、表紙や扉のデザインの案が提示されると思う。

追加や差し替えをお願いした写真のレイアウトは上手くいっただろうか。明日、担当のT君に進捗状況を聞いてみよう。