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透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

406 波田の火の見櫓

2013-01-27 | g 火の見櫓観察記

 

406





 

 安曇野のヤグラー、のぶさんが紹介していた松本市波田下波田の火の見櫓を見てきた。

乗り鉄の場合、鉄道の全貌が分かっているからよいが(もちろん完乗するのは容易ではないが)、火の見櫓の場合、所在地が全て分かっているわけではないので身近なところにも未見の火の見櫓がまだまだあると思う。これもその1基。

4角形の櫓、8角形(立体形:8角錘)の屋根、隅を面取りした4角形の見張り台。見張り台の装飾的な手すりは整っていて好ましい。スピーカーは火の見櫓には全く似合わない。高さは優に15メートルを超えている。

脚部は1面のみアーチ状の構成になっている。このような場合、櫓内に梯子が設置されていて(上の梯子とは逆に左から右に向けて掛けられる)アーチ部が出入口のことが多いと思うが、この火の見櫓は梯子が櫓の外側に設置されている。では、櫓の正面のみアーチにしたのは何のためだろう・・・。

下の踊り場のところにこの火の見櫓の製作所(宮川鉄工所)と建立年(昭和34年)を示すプレートが取り付けられている。

立ち姿。踊り場が2ヶ所あるせいなのか、櫓のすっきり感がいまひとつ。櫓はもう少しスレンダーの方が好ましい。

でもアーチの曲線は美しい!これで脚の根元まで伸びていたら・・・。


 

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「東北発の震災論」

2013-01-23 | g 読書日記


『東北の震災論 周辺から広域システムを考える』山下祐介/ちくま新書

カバー折り返しの本書の紹介文。

**中心(中央)のために周辺(地方)がリスクを負い、中心から周辺に利益が環流する「広域システム」。その存在を顕在化させたのが今回の震災であり、福島原発事故だった。東北において典型的に見られるのシステム形成史をたどり、そのシステムから脱却するために、周辺に暮らす人々や自治体がいかに主体的に動くべきなのかを考察。広域システム災害一般の問題と、東北社会特有の問題との両方を論じた先に見えてくる、未曾有の災害を乗り越える新しい社会のあり方を構想する。**

今年はなんでもかんでも読んでみようと思っている。で、読み始めた新書。読了後に何か書きたいと思う。

ブログが2日続けて更新されないと、「どうしたのかな~」って思うなどとうれしいことを言われたことがあるので、とりあえずの更新。


 

 

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「なぜ?」から始める現代アート

2013-01-20 | g 読書日記



 先週久しぶりにNHKの「日曜美術館」を見た。東京都現代美術館で現在開催中の「アートと音楽」という展覧会を紹介していた(20日の夜8時から再放送される)。

「見るアート」と「聴く音楽」 このふたつの芸術の境界領域に広がる新しい世界。坂本龍一と日比野克彦が作品を鑑賞しながら語り合うという番組だった。

紹介された作品の中で特に印象に残ったのは大きな円形の水面に形は同じだがサイズが違う白い器がいくつも浮かんでいて、水の流れであちこちに移動するときにぶつかって音をたてるというもの。器のサイズによって音程が違うから、坂本龍一が認めていたように「音楽」を奏でる。水の流れが創り出す音楽。

なるほど、これはアートと音楽、ふたつの芸術領域の間にあるものだと納得した。器の動きによって可視化された音楽・・・。

この展覧会が開催されている東京都現代美術館のチーフ・キュレーター、長谷川祐子さんの『「なぜ?」から始める現代アート』NHK出版新書を読んだ。長谷川さんは金沢21世紀美術館で芸術監督を務めたという経歴を持つ。何年か前、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演していたが、有能な人だなあと思った。

長谷川さんは本書に**現代アートは、その方法と素材の多様さゆえに、面白い現象を引き起こします。 (中略) アートは、人と人、領域と領域の隙間を埋めていくための、有効な一つの装置です。要するに「隙間装置」「関係装置」の性質をもっていると考えてください。**(24頁)と、現代アートを説明している。

また、**アートは、このように時を超えて生き残る「通時性」と、共有する現代(いま)をときめかせる、いまをともに生きるという「共時性」の、二つの力をあわせもっている。それがまず、大きなところでアートというものの魅力だと思ってください。**(18頁)と語っている。

東京都現代美術館の展覧会が面白くなってきたと思うが、それは2006年からチーフ・キュレーターを務めている長谷川さんの力に因るところが大きいのだろう。

この美術館はちょっと不便なところにあるのが難点だ。


 

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安曇野の道祖神

2013-01-19 | g 道祖神〇


撮影日 130113

 安曇野には道祖神が数多く祀られている。先日安曇野市堀金(旧堀金村)で祠に納められた道祖神を見かけた。真円の中に彫り込まれた双体道祖神で円の外側には「天保十三寅年、二月吉祥日」と建立年月が刻まれている。

平安貴族風。少し摩耗していて細部がはっきりしないが、女神が酒器を手にしているようにも見えるし、握手をしているようにも見える。でも、どちらでもないような気もする。


天保13年は西暦1842年。

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405 白馬村の火の見櫓

2013-01-19 | g 火の見櫓観察記

 
405

 白馬村を通る国道148号添いに立っている火の見櫓。この道路は何回も通っているのに、いままでこの火の見櫓に気がつかなかった。よく目立つのに・・・。

前稿で取り上げた小谷村の火の見櫓は梯子が櫓の外に設置されているので、見張り台の平面形がちょっと変わっていたが、この火の見櫓は梯子が櫓の内部に設置されていて、見張り台の形状はよくある円形になっている。三角形の櫓に円形、立体形としては円錐形の屋根という一般的なタイプ。



見張り台の様子を見ると、表面に乳と呼ばれる突起のついた半鐘(寺の梵鐘と同様)が吊り下げられている。吊り下げる位置は見張り台の中心を外してある。こうしておかないと立ち位置に困る。

他にモーターサイレンと消火ホースを干すときに使う小型のウィンチ(手すりにホースをかけるフックが見当たらないが・・・)、それから照明器具が設置されている。

雪面がレフ板の働きをして、屋根下面の骨組みの様子もきちんと写っている。雪が無いと晴天時にこのように写ることはない。

床面の骨組みの様子もわかる。櫓の柱をつなぐ3本の梁と円形の外枠材を放射状に付けた小梁でつないでいる。そこに平鋼(フラットバー)を渡して床面を構成している。



脚部。下部が雪に埋まっていて全体の様子が分からないが、きれいなアーチ状の部材が使われている。この部分も前稿の火の見櫓と比較すると違いがよく分かる。もう何回も書いたが、脚部はアーチ形の部材が好ましい。

半鐘を叩いているのか確認を要す。


 

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404 小谷村千国の火の見櫓

2013-01-19 | g 火の見櫓観察記

 
404

 塩の道と呼ばれる古道が通っている小谷村千国の古い集落には火の見櫓が立っているに違いない。そう考えて国道148号から入ってみた。予想通り、道路沿いに火の見櫓が立っていた。

3角形の櫓、雪が積もっていて形が分かりにくいが6角形の屋根、見張り台は下の写真のような円の一部が欠けたユニークな形(いずれも平面形)。

高さはざっと13、4メートルくらいとみる。梯子は櫓に外付けされているが、この高さで踊り場も無く、外付けの梯子を昇り降りするのはちょっと、いやかなり怖いだろう。

モーターサイレンも、防災無線のスピーカーも設置されていないのは好ましい。半鐘は今でも叩いているのだろうか・・・。このことについて村内に住む知り合いに電話してみたが、「?」とのことだったので調べてもらうことにした。後日、結果を追記したい。

追記:Cさんから電話をもらった。小谷村では今も半鐘を叩いているとのことだった。村内の全地区で叩いているかどうかは分からないとのことだった。だが、各分団で対応が違うということは、まずないだろう。だから、村内全域で叩いているのだろう。




 

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「縄文の思考」

2013-01-17 | g 読書日記



 なるほど!こういう理解のしかた、捉え方もあるのか・・・。『縄文の思考』小林達雄/ちくま新書を読んでいて何回も思った。

著者は土器を「足し算型造形」、それ以前の石器や骨器、牙器などをを「引き算型造形」だと両者を対比的に捉えている。ああ、確かにな、と思った。

石器などは用意した素材を割ったり、剝いだり、削ったりという作業、つまり引き算する作業によって最終目的の形態をつくり出すが、土器は最初に用意した素材に継ぎ足し、継ぎ足ししながら、つまり足し算する作業によって最終目的の形態をつくり出すという捉え方。なるほど!

引き算型の造形は素材の物理的な特性の制約上似たような形に収斂しがち。それに対して土器は無限の形が可能で、それ故に現代にまで継承されているのだという指摘。なるほど!

竪穴住居の炉について、灯かりとり用が主目的だとは考えにくい、暖房目的だけで火が燃やし続けられたとも考えにくい、煮炊き料理用の可能性も無きに等しいと、著者は教科書的な理解には異を唱え、炉の火を「象徴的聖性」だと捉えている。それは祭壇的な性格を有し、心が必要とし、心が拠りどころとすべき目印だったのだと。なるほど!

土木的な記念物には1000年以上も長期にわたる継続工事であったものもあるという。著者はこのような記念物について、継続することにこそ意義があったのだという見解を示している。完成を回避し続けることに「縄文哲学」があったのだと。

未完成を目指す縄文哲学。なるほど!こういう捉え方もあるのか・・・。付箋を貼りながら読み進んだ結果、付箋だらけになった。


 

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「三匹のおっさん」

2013-01-15 | g 読書日記

 昨日(14日)は未明から夕方まで雪が降り続いた。積雪量は40センチ近くに達した。こんな日はこたつでみかんでも食べながら本を読んで過ごすのがいい。

『三匹のおっさん』有川浩/文春文庫を読んだ。400頁超の長編を一気読みした。この痛快な小説を「アラ還男三人組 町内のワル退治 全六話」と括っておく。

中年おばさん相手の結婚詐欺、中学校で起こった動物虐待、痴漢騒動、孤独な老人を狙った悪徳商法、女子高生を狙ったいかがわしいモデル勧誘・・・。 町内で起こる様々なトラブルを昔悪ガキだった3人のおっさんが見事に解決していく・・・。

さて本好きのRさんがこの小説に私宛のメッセージを託しているとしたら、それはなんだろう・・・。

U1さん ジジくさい服装やめてくださいね。でないともう書店で見かけても無視して声なんかかけませんよ。いや、還暦になっても三匹のおっさんのように元気ハツラツ、オロナミンCな生活をしてくださ~い、といったところか・・・。


 

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「東北―つくられた異境」

2013-01-13 | g 読書日記



 『東北―つくられた異境』 河西英通/中公新書を読み終えた。中公新書は総じて中身が濃く、2時間で読了、というわけにはいかない。本書も2日からのこま切れ読書でようやく読み終えた。

終章の冒頭にまとめられている本書の総括。**近世後期から明治末期までの約120(筆者注:本文では漢字表記)年におよぶ東北の自己認識と他者認識の相克を、論の展開として追ってみました。あらためて驚くことは、をめぐる語り口は実に多様であったということです。**(184頁)

東北地方の新聞や機関誌(共に多くは明治時代のもの)の論説をはじめ、厖大な資料を丹念に読み解いて明らかにした「東北」像。書名に注意深く「異境」というニュートラルなイメージの言葉を用いて、東北の負のイメージだけではない多様性を表現している。

東北旅行ということばはあっても中部旅行ということばが無いのは何故か?東北を一つに括ってしまう傾向が未だあるのは何故か?本書からこのような疑問の回答も読みとることもできる。

食わず嫌いならぬ読まず嫌い解消というのも、今年の課題。本書はそのための1冊。


 

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「縄文の思考」を読む

2013-01-10 | g 読書日記



 『福岡ハカセの本棚』福岡伸一/メディアファクトリー新書に紹介されている『縄文の思考』は是非読みたいと思った。

福岡さんはこの本について次のように紹介している。**縄文文化の研究者である著者は、土器、土偶、さらには三内丸山遺跡などのモニュメントから縄文人の思想や世界観を探ります。いったいなぜ縄文土器は、かくもデコラティブで使いづらい形をしているのか。7000個もの石をわざわざ運んでつくった大湯環状列石は、何のために建てられたのか・・・・。そうした謎の建造物の一つに、栃木県にある寺野東遺跡の環状盛土があります。
直径165mの輪っか状の土盛。それを形成する土層の数が、工事のおおまかな回数を示します。各層に交ざる土器から推定するに、トータルの工事期間はざっと1000年。つまり、数十世代にわたって工事が続けられた計算です。**(55頁)

完成させることが目的ではなく、未完成を続けるところにこそ意味があった記念物・・・。大変興味深い。今日(10日)入手できたので、『東北―つくられた異境』河西英通/中公新書の後で読むつもり。


 

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「行動建築論」黒川紀章

2013-01-08 | g 読書日記



 先日読んだ『福岡ハカセの本棚』福岡伸一/メディアファクトリー新書の第3章「生き物としての建築」に本書が取り上げられていた。

メタボりズムというのは生物の新陳代謝を建築に適用した概念で、本書で著者の建築家・黒川紀章はメタボりズムについて広範な知識を駆使して論じている。

メタボリズムを具現化した代表的なというか、唯一といってもいい建築作品が黒川紀章の「中銀カプセルタワービル」だ。このビルのカプセルは古くなれば新しいものに交換して、ビル全体として性能を保持し続ける、福岡さん言うところの「動的平衡」というアイデア。

本書の初版の刊行は1967年、黒川紀章33歳のときで、「中銀」はその5年後の竣工だから残念ながら本書には取り上げられていない。それにしても30代前半でこれだけの論考をし、しかもその概念を具現化してしまったなんて・・・。ただ凄いとしか言いようがない。


過去ログ



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「福岡ハカセの本棚」

2013-01-05 | g 読書日記



 ロンドンオリンピックの名言「康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」に倣って「本を1冊も読まずに正月を終わらせるわけにはいかない」と書いておく。

昨日(4日)、松本市内の書店で『福岡ハカセの本棚』福岡伸一/メディアファクトリー新書を手にして目次を見た。第3章が「生き物としての建築」となっていた。他の章も例えば第1章が「自分の地図をつくる マップラバーの誕生」、第2章「世界をグリッドでとらえる」など興味深い内容だ。で、買い求めてスタバで一気読みした。

福岡さんおすすめの本100冊の紹介。読書の履歴と共に福岡さんの半生が語られている。「マップラバー」から「マップヘイター」へと転身していく過程でどのような本を読んだのか、という大変興味深い内容。

巻末に2011年5月14日から2012年3月18日までジュンク堂書店池袋店で開催された推薦書フェア「動的書房」のために著者が選んだ約400点のリストが載っている。

大人が読んでも楽しい本  0冊/8冊
ドリトル先生の世界を知る本  1/29
センス・オブ・ワンダー  3/14
いのちを旅する本  3/12
光の粒たち―フェルメールの世界  3/16
建築もアートも「流れて」いるから生きている  4/20
生物の世界  3/28
読み継がれるべき科学の本文学の持つ力 3/23
文学の持つ力 4/24
食べることは、生きること―食にまつわる本 2/16
福岡ハカセの好きな女性 8/33 
福岡ハカセが対談した方々 2/18
知の道標(みちしるべ) 1/16
福岡ハカセの書評・推薦本 3/53
福岡ハカセのインタビュー・寄稿・講演録掲載本 0/6 
本書で新たに取り上げた本 8/51
福岡ハカセの著作・翻訳本 5/26

以上の分類項目によって福岡さんは専門の生物学に関する本や小説はもちろん、理系、文系を問わずあらゆるジャンルの本を紹介している。リストにある本で私が読んだのは53点、少ないか・・・。


*『偶然と必然』はタイトル他表紙の文字が斜めにレイアウトされている。

福岡さんは**『偶然と必然』は、私の学生時代、必読書の一つでした。それはダーウィンの進化論のエッセンスだけを偶然と必然という概念から語り直したもので、いま読み返せば、ダーウィニズムのメカニズムをあまりにも単純化しているように見えます。しかし、当時はこうした切れ味のよさがなんとも格好よく、私たちもすっかりそれに魅了されていたのです。**(113、4)と紹介している。

『利己的な遺伝子』でリチャード・ドーキンスが示した「生物とは遺伝子の乗り物にすぎない」という考え方は有名。


『生物の世界』 今西錦司/講談社文庫 U1のゴム印と購入日 なつかしい!

 

『アンドロメダ病原体』マイクル・クライトン/ハヤカワ文庫 マイクル・クライトンの作品を科学少年をノックアウトする小説だと紹介し、この作品については**宇宙生命を地球の生命体の延長線上に想定してしまう私たちの思い込みを揺さぶるものです。**(170頁)と評している。

私もクライトン作品にハマって何冊も読んだ。過去ログ 



福岡さんが最終章「地図を捨てる マップヘイターへの転身」で取り上げている本の中にこの2冊が入っている。

ふたりの作品は巻末のリストでは「福岡ハカセの好きな女性」という項目に分類されている。川上弘美のこの連作小説集を一番最後に紹介していることがうれしい。

この章を**形のない記憶。自分の周囲だけにかろうじて紡がれる関係。私たちにの人生には、全体を見渡せる鳥瞰図も、計算された設計図もありません。ジグソーパズルのピースを一つひとつ埋めるように、あるいは一つの細胞が前後左右に向かって少しずつ増殖を繰り返し、いつか生命を形づくっていくように、おそらくは、それが本当の世界なのです。**(213頁)と結んでいる。

**マップラバーは鳥瞰的に世界を知ることを好み、(中略) 世界全体の見取り図を手にしたいのです。**(15頁) 「はじめに」で福岡さんはこのように書き、少年のころはマップラバーだったと告白している。

そう、前述のように、この本は単なる書評集ではない。「マップラバー」から「マップヘイター」へと転身していく過程を読んできた本を通してふり返る半生の記だ。


正月休み中にあと2冊、リストの本を読もう(読めるかな・・・)。

『縄文の思考』小林達雄/ちくま新書
『二重らせん』ジェームス・D・ワトソン 江上不二夫、中村桂子訳/講談社ブルーバックス


 

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403 正月限定のツーショット 

2013-01-05 | g 火の見櫓のある風景を撮る〇

 
403 冬のフォトアルバム 撮影日130104  松本市波田上波田中町にて

御柱と火の見櫓のツーショット、正月限定。


 

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― 新聞で紹介された半鐘

2013-01-02 | g 火の見櫓観察記



 新しい年、2013年が始まりました。喪中につき、年賀欠礼いたします。今年もよろしくお願いいたします。

さて、今年は巳年。へびといえば長い体が特徴ということで、元日のタウン情報(松本平限定のタブロイド版ローカル紙)に長いものがいくつか取り上げられています。

全長100m、世界で2番目に長いという木祖村の雲梯(ちなみに世界で1番長い雲梯(他の国にもあるのかな)は高知県の香南市にあるそうです)、長さ50cmのロールケーキなどと共に細長い半鐘が紹介されています(写真)。

安曇野市下鳥羽の火の見櫓にはガスボンベを転用した細長い半鐘です。以前、このブログでも取り上げました( ↓ そのときの写真)。







この半鐘を取材した記者は夜警の日に消防団員に同行し、この半鐘を叩かせてもらったそうです。まろやかで優しい音がしたと記事にあります。そう、取材するなら、ここまでやらないと。記者に拍手です。私も音を聞いてみたいです。

実は昨年末、タウン情報の記者からこの火の見櫓について取材を受けていました。それで記事の最後に私の名前と共にコメントが載っています。**半鐘は地域の宝で、郷土愛の象徴。この半鐘を使い続ける地元の人たちの気持ちがうれしい**と簡潔にまとめてあります。

今年も火の見櫓に関する情報発信をして、火の見櫓が気になる人、ヤグラーを増やしていきたいと思っています。このブログをご覧いただいている方、まわりの人たちに火の見櫓のことをお話くださ~い。


 

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