透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1176 東筑摩郡麻績村麻の火の見櫓

2019-05-04 | A 火の見櫓っておもしろい

■ 千曲市から国道403号の山道を通り、麻績村まで来た。このルートは善光寺街道とほぼ重なるようだ。昔の旅人はひたすら歩いて旅をした。この国は山国故、街道には山越えも少なくない。旅人は遠くに見えている山を目当てに街道を歩き(東海道の旅人にとって富士山はこの上ないランドマークだったはずだ)、山の上の俯瞰場で先の道筋を確認したことだろう。




1176 東筑摩郡麻績村麻 善光寺街道 3脚88型 撮影日190501



漫然と見ていると屋根も見張り台も8角形だということを見落とす。先入観から共に6角形だと思い込んでしまう。3角形の櫓と8角形の屋根。、見張り台という組み合わせは珍しい。





梯子の下の手すりが無い部分は後から付け足している。脚部にも後から山形鋼を重ねたようだ。強度不足だということが分かるようなことがあったのだろうか。


本稿で令和初日(5月1日)の火の見櫓巡り記録(全14基)を終わりにする。


1175 千曲市八幡の火の見櫓

2019-05-04 | A 火の見櫓っておもしろい


1175

 千曲市八幡 3脚4〇型 撮影日190501



すぐ近くを篠ノ井線が通っている。火の見櫓を見ている時、特急しなのが通過していった。





じっくり見ないとフレームの構成が分からない。分かりやすいように補助線を引く。

―― 柱
―― 柱上端を繋ぐ水平部材
―― 方形(4角錐)屋根の下り棟(稜)
―― 屋根を補強する水平部材




 


1174 千曲市稲荷山の火の見櫓5

2019-05-04 | A 火の見櫓っておもしろい


1174 千曲市稲荷山 3脚4〇型 撮影日190501





 千曲市稲荷山から麻績村経由で帰ることにして麻績村役場を目的地に設定、カーナビ嬢に案内をお願いした。国道403号は聖湖を通る山道、以前一度通ったことがある。

途中この火の見櫓と出合った。周囲には古くからあるような集落が無く、よく分からない立地だ。3角形の櫓に4角形(4角錐)の屋根という変則的な組み合わせということ以外はこの日(0501)見た火の見櫓とよく似ている。

何度も同じことを書くが、デザインはトータリティが大事だ。和服を着て靴を履くということはしないし、中華料理を洋食器には盛り付けないように、相応しい組合せが何にでもある(何か特別な意図が無い限り)。火の見櫓の飾りも然り。この火の見櫓の屋根頂部の飾りと蕨手、手すりの飾りは共に細い丸鋼でつくられていて、形もよく似ている。これは好ましい。

同じモチーフを繰り返し使ってある。この様子を見て感じる心地良さ、美しいと思う気持ちは「繰り返しの美学」に通じるのであろう。