ツトムさん家の写真日記。

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第733回 西福寺 開山堂。石川雲蝶。

2012-11-06 19:00:00 | 旅行

2009 10 31(土)

錦秋薫る奥只見湖観光を終えた午後4時近く、帰路の途中で小出IC傍のの西福寺を訪れました。
西福寺は幕末の名匠“石川雲蝶”の彫刻作品のある寺として有名です。

赤トタン葺きで朱塗りがすっかり剥げ落ちてしまった赤門(山門)と白山神社の石鳥居。
並んでいますから神仏混交の寺社なのでしょうか・・・。


赤門前に立つ「禁葷酒」戒壇石と「火除け地蔵」は共に石川雲蝶作。 赤門には粗削りな石造り仁王像。
  
禁葷酒(きんくんしゅ)とは寺に入山する時にはネギ・ニンニク類と酒などを食してはいけないと言う意味。

餃子も酒も口に入れてませんから気軽に境内へ・・・。
巨大な覆屋で保護されている茅葺屋根の建物が目指す西福寺開山堂
 
開山堂脇に建つ鐘楼には、新潟の鋳物師“土屋忠左衛門”作で「勅許」文字が彫り込まれ、重要美術品として戦時供出を免れた名鐘。
梵鐘には三十三体の観音像が模られています。(1850年建立)

先ずは、西福寺本堂の横に建つ開山堂正面の彫刻を拝見。


秋の夕刻、訪れる人は少なくひっそりとした開山堂。
開山堂は1857年(安政4年)蟠谷大龍(ばんおくだいりゅう)大和尚によって建立された茅葺二重層の鎌倉禅宗仏殿様式。


西福寺開山堂唐破風向拝上部の虹梁には眼を引き付ける細密彫刻。


左甚五郎をも凌ぐと云われる“石川雲蝶”の透かし彫り木彫芸術をご覧下さい。


柱上部の木鼻を飾るのは子供と戯れる獏(バク)のユニークな彫り物。
 

海老虹梁に施された深彫り彫刻の繊細さには感嘆!!
 

欄間には物語風の左右に細長い彫刻、仏教説話の大切な場面なのでしょうか・・・?




西福寺の山号は赤城山(せきじょうざん)、1534年芳室祖春大和尚により開創された曹洞宗の名刹。

中央が本堂、右建物(庫裏)から本堂と開山堂に入館です。(拝観料300円)

本堂内に掲げられた「赤城山」の扁額。      本堂須弥壇に安置されている御本尊は鎌倉時代の作“阿弥陀如来三尊像”。
 

本堂を過ぎると直ぐに「開山堂」。
堂内に入ると迫力ある尊像(仁王像?)が左右からお出迎えします。天邪鬼を懲らしめている姿か・・・?
  

6段ほどの階段を上がると、そこは極彩色に彩られた摩訶不思議な異空間!!
 
開山堂の最奥壇に祀られているのは開山の芳室祖春大和尚曹洞宗開祖“道元禅師”と。

前後左右上部、足元の板の間以外は全て石川雲蝶の彫刻群。
 

圧巻は天井(三軒四方の吊り天井)を覆いつくす極彩色に彩色された巨大な彫刻、正に「越後のミケランジェロ」と呼ばれた石川雲蝶生涯掛けての力作!

巨匠“石川雲蝶”が彫り込んだのは「道元禅師 猛虎調伏之図」。
中国で修行中の道元が天童山への行脚の途中、大きな虎に襲われそうになった時、杖を投げつけ座禅を組むと杖が龍となって虎を追い払ったという逸話。
右上の崖上で座禅を組んでいる僧が道元禅師。龍虎争う場面をモチーフとしています。
虎と龍の他に、亀・鯉・鷲・猿・岩ツバメ・雀なども動くが如く活き生きと彫られていました。

西福寺開山堂パノラマビューをご覧下さい。
http://www.saifukuji-k.com/kaisandou_tour/index.html

西福寺HP.
http://www.saifukuji-k.com/

これほど素晴しい彫刻が越後の片田舎の寺にあるなんて・・・驚きです!
西福寺開山堂はその彫刻の素晴しさから「越後日光開山堂」とも呼ばれています。
奥只見湖紅葉狩りを兼ねて、西福寺を訪れ石川雲蝶の名作品を鑑賞しては如何でしょうか・・・。


2012 11 06(火)記。     前橋市 小     最高気温14.4℃   最低気温12.2℃


おまけコーナー。

2012 鹿児島実業高校文化祭 新体操部 ももクロ跳んでみた.



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