ツトムさん家の写真日記。

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第1015回 富山県 2 高岡市 瑞龍寺。

2016-09-28 12:00:00 | 旅行

2016 09 16(金)曇天


北陸の名刹瑞龍寺訪問。

富山県高岡市の街中に建つ曹洞宗の古刹・高岡山 瑞龍寺

「高岡山 瑞龍寺」と彫られた大きな石標柱を右に見て、拝観受付口から第一の門“総門”へ・・・。
 


拝観料金 大人500円。

国指定重要文化財の総門、禅宗寺院らしい素朴な風情の薬医門。門前には禅寺お馴染みの「不許葷酒入山門」の石柱。
八双・四っ葉の金具を用い、城門の堅牢さを兼ね備えた総門の門扉
 

国宝に指定されている“瑞龍寺山門”、左奥に見えるのは禅堂。 右の修復工事中は大庫裏

総門から山門・仏殿・法堂と一直線の参道で結ばれているのが瑞龍寺の境内配置の特徴、シンメトリーで実に美しい佇まいです。

明朝末期の中国からの渡来僧“隠元禅師”の筆になる「高岡山」の扁額。(黄檗隠元書?)  2階に掲げられた扁額は「影向閣」。
 

和算を基に設計され、江戸時代の文政3年(1820年)に竣工の堂々たる構えの山門。 山門の左右に配置された仁王像は阿吽の形相で参詣者をお出迎え。 
  
山門の2階には釈迦如来像と十六羅漢像が安置されているそうです。

禅僧が座禅修業する「禅堂」(重要文化財)、僧の食事なども供するので「僧堂」とも言われます。 
万治2年(1659年)に完成した国宝の仏殿(大雄殿)。鉛板葺き屋根は全国でも瑞龍寺仏殿と金沢城石川門だけという貴重な建物。
 
屋根を鉛にしたのは戦になった場合に鉛の弾丸を作るためとか・・・。

隠元が書いた「大雄殿」扁額。(大雄=釈迦如来)。 仏殿の須弥壇の中央は釈迦如来坐像、左右は文殊・普賢菩薩像。下の鶴嘴はロウソク立てで堂内の雰囲気は中国風。
堂内に吊られた天蓋は蓮の繊維と絹糸で織られ、仏殿完成時に設置されたままの状態を保っています。
   
須弥壇裏のこの柱は創建当時から現存する欅柱で国宝柱と呼ばれています。

仏殿の背後に建つ“法堂”も国宝指定、明暦3年(1657年)竣工の総桧造りの書院形式、建坪186坪で瑞龍寺境内では最大の建築物。
 
御年80歳になるボランティアガイドさん、以前は高校の女教師だったとか・・・元気な美声で詳しく説明。

法堂に掲げられた「瑞龍寺」の扁額、これも隠元の筆。 瑞龍寺の名は加賀藩二代目前田利長公の戒名「瑞龍院」に由来。


法堂の磨き上げられ広々とした廊下部。                             正面の内陣仏壇(須弥壇)には仏像ではなく、大きな前田利長公の位牌なのか・・?
 

法堂内に安置された尊像たち・・・左から烏蒭沙摩明王、賓頭蘆尊者、大権修理菩薩。(うすさまみょうおう・びんずるそんじゃ・だいけんしゅりぼさつ)
  
烏蒭沙摩明王トイレ(東司)の神様で、安産や下の病・便秘にも効能があるとか・・・。足下には猪頭天、元来は耳が有りましたが、ネズミにかじられ喪失。(ドラエモンの祖先か?)
胎内の女児を男児に変える力があるといわれ、戦国時代の武将に尊崇された烏蒭沙摩明王江戸時代に子孫繁栄を祈願し前田家からの寄進。(有形文化財)

掃き清められた長い回廊(約300m)。 僧堂(禅堂)近くに吊られた年代物の魚鼓(ぎょく)は木魚の原型・・・。(魚は24時間眼を閉じない、禅僧は休まず修業に励めの意味)
  
禅堂の入口には「選佛場」の扁額と「坐禅」の札。(座禅中は見学出来ません。)

曹洞宗の開祖・道元禅師木像が座禅修行を厳しく見守る禅堂内部。
 

回廊の角々に安置されている尊像。 天狗姿で火防に効能がある“秋葉権現”、風呂場の守護神“跋佗婆羅菩薩”、トイレの神様“烏蒭沙摩明王”。
   

手に鉾、火炎を背負い憤怒の形相で邪悪を焼き尽くす烏蒭沙摩明王。    後ろ手に縛られ、明王に足蹴にされる猪頭天。(耳が有ります)
 

法堂の右後方の木立に囲まれた一角に石造りの霊廟が厳かに立ち並び厳かな雰囲気。

左から織田信忠(信長の嫡男)、おち(御乳・織田信長側室・利長の正室「永姫」の母)、織田信長、加賀藩祖・前田利家、高岡開祖・前田利長(二代藩主)の石霊廟。

右端の一番大きい石廟は加賀藩二代藩主・前田利長公。 前後左右の壁面には二十五菩薩が浮彫にされた見事な石廟。
  

中央に祀られている石廟は織田信長公。                          織田信長と前田利長に挟まれたのは加賀藩初代藩・前田利家公の霊廟。
  

拝観入口の近くに目立たずに置かれていた「瑞龍寺法幢 鬼瓦」、3m程の大きさで重量は〇☓トン。
 
境内外に置かれた長方形のは瑞龍寺のに架けられていた石橋の一部か・・・?
約36000坪ある瑞龍寺境内の外側には堀が巡らされ、さながら城郭の様を呈していたそうです。(中世からの大寺院は城の役目もあり)

入場口近くに立てられた「瑞龍寺伽藍配置図」、七間浄頭と浴室は現在ありません。人体に見立てた配置図は珍しい・・・。
今回の見学は尻から入って胴体から顔・頭を見て肩から右手方向の廻って尻からの排出でしたね・・・(笑)。



古風な雰囲気を醸す本格的な禅寺“瑞龍寺”、修理中の右側の大庫裏・鐘楼を見学に再び訪れたいと思います。


次回は八丁道と前田利長公墓所。



2016 09 28(水)記。         前橋市 薄時々 小         最高気温 26.8℃    最低気温 22.0℃


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