2011 09 19(月・敬老の日)
敬老の日の午後、ドイツ村から直ぐ近くで赤城山麓南面に建つ古民家“阿久沢家住宅”を見学。
阿久沢家住宅は江戸時代における北関東地区の農家住居の特徴を現在に伝えるとして、昭和45年6月17日に国の重要文化財に指定されました。
住宅の北背後は赤城おろしの防風林を兼ねた木立におおわれ、南側は稲穂がたわわに揺れる水田が広がっていました。
17世紀後半に建築された寄棟形式の阿久沢家住宅。 飾り気のない建屋に重厚な茅葺き屋根が初秋の陽を浴びて美しい。
阿久沢家は先祖を芥沢氏と名乗り、代々この地の名主・組頭を務めた家柄です。
犬走り土間を完全に覆う軒先は深く被さり、風雨から建屋を防いでいます。
柱・梁がむき出しの壁は化粧塗りを施さない素朴な土壁。
南北四間半(8.2m)、東西は八間(15.3m)の中規模民家。
阿久沢家住宅の内部を拝見。 入口を入ると広い土間(三和土)・・・冬や雨季には土間で手作業など行っていました。
土間で真っ先に目に付くのは台所と土間続きの土竈(かまど)。電気やガスの無い時代ですから薪炭を燃やして煮炊きしていたのです。
台所の奥に昔し使用された農機具なども展示されています。
土間に続いて普段家族が使う広間(板の間)、その奥に一家の主人が居住する「こざ」(居座・座敷)と右横にある板敷き床の「おく」(納戸)、この3部屋が全ての部屋です。(広間型三間取り)
天井や屋根裏・軒裏など燻した竹材が多用されています。 竹床を張っただけの二階部は蚕を飼うには不向きで、この地区に養蚕が普及しはじめ、その為の通気と採光が計られた赤城型農家が建てられる以前の農家住宅なのです。
下画像中央上部の暗い開口部が二階への入口。階段は有りませんから梯子(はしご)を架けて上るのです。
この阿久沢家住宅は北関東の中農住宅の典型とされ、保存状態も良く江戸農家のたたずまいを伝える群馬県最古の民家住宅。
阿久沢家住宅の所在地 前橋市柏倉町604.
秋の一日、赤城山麓に文化財を訪ねては如何でしょうか・・・。
2011 09 30(金)記。 前橋市 最高気温26℃????
おまけコーナ。
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