患へる人らの部位をみ仏は
受けて触りの黒光りせり 樋田哲夫
亀岡市の穴太寺(あのうじ)は丹波屈指の古寺である。度重なる兵火に現在の本堂は江戸後期の再建である。その堂内には室町時代の木彫涅槃(ねはん)像があり、参拝客が自分の病む部位を仏に受け止めてもうよう、自由になでることができるため黒光りしている。他の寺の外陣に見かける賨頭慮尊(びんずるそん)に似ている。
受けて触りの黒光りせり 樋田哲夫
亀岡市の穴太寺(あのうじ)は丹波屈指の古寺である。度重なる兵火に現在の本堂は江戸後期の再建である。その堂内には室町時代の木彫涅槃(ねはん)像があり、参拝客が自分の病む部位を仏に受け止めてもうよう、自由になでることができるため黒光りしている。他の寺の外陣に見かける賨頭慮尊(びんずるそん)に似ている。