春くれど正月飾りそのままに
吉祥院の天満宮は 樋田哲仙
京都ウォークの最初に訪れたのは吉祥院天満宮。かっては神社の風格を備えた古社であっただろうが、樹木で森を形成することもなく一部のみに過ぎず、明るく開けた感が強い。参拝客も平日で少なくウオーキングの一団が押し寄せて突如騒然となったようだ。だが社務所には巫女が護符を販売しているにはそれなりの客があるのだろう。一画に正月の立派な葉牡丹の飾りがそのままにある。鏡餅や注連縄と違い、長持ちするのでまだここだけは正月である。
吉祥院の天満宮は 樋田哲仙
京都ウォークの最初に訪れたのは吉祥院天満宮。かっては神社の風格を備えた古社であっただろうが、樹木で森を形成することもなく一部のみに過ぎず、明るく開けた感が強い。参拝客も平日で少なくウオーキングの一団が押し寄せて突如騒然となったようだ。だが社務所には巫女が護符を販売しているにはそれなりの客があるのだろう。一画に正月の立派な葉牡丹の飾りがそのままにある。鏡餅や注連縄と違い、長持ちするのでまだここだけは正月である。
健康によきと思ひて集ひくる
高齢者らのウォークに目立つ。 樋田哲仙
京都ウオーキング協会主催による「西大路七福社」に参加した。23日の日曜日の朝は吐く息も白く冷えはきつい。指定の集合公園はカラフルなスッタフに元気な高齢者ばかりで若者の姿は見当たらない。今回は京都市街の西部を歩く神社めぐり。年末の高校駅伝が行われたコースの西大路をなんども右へ左へ横切り北部へ進む。参加者の足は素晴らしく速い。うっかりすると後方へいつの間に下がっている。参加者552名の盛会。
高齢者らのウォークに目立つ。 樋田哲仙
京都ウオーキング協会主催による「西大路七福社」に参加した。23日の日曜日の朝は吐く息も白く冷えはきつい。指定の集合公園はカラフルなスッタフに元気な高齢者ばかりで若者の姿は見当たらない。今回は京都市街の西部を歩く神社めぐり。年末の高校駅伝が行われたコースの西大路をなんども右へ左へ横切り北部へ進む。参加者の足は素晴らしく速い。うっかりすると後方へいつの間に下がっている。参加者552名の盛会。
花のいろは移りにけりないたづらに
わが身世にふるながめせしまに 小野小町
花の美しさも私の若い容色も、もう消え去ってしまった。虚しくすっかり衰えたものだ。驕慢な物思いにふけって眺めるうちに、花が春の長雨に打たれて散っていくように。この歌は百人一首第九番に収めらて名をなしている。絶世の美人だが生没不明。全国各地に墓は35ほどあり、伝説の女流歌人である。
わが身世にふるながめせしまに 小野小町
花の美しさも私の若い容色も、もう消え去ってしまった。虚しくすっかり衰えたものだ。驕慢な物思いにふけって眺めるうちに、花が春の長雨に打たれて散っていくように。この歌は百人一首第九番に収めらて名をなしている。絶世の美人だが生没不明。全国各地に墓は35ほどあり、伝説の女流歌人である。
むせぶほど堂宇の中は線香に
託す生駒の三ヶ日かな 樋田哲仙
生駒・宝山寺は大鳥居を潜る時点で見上げる各堂宇からの香煙が神社の護摩のように立ち込める。最初の階段の門を潜ると石像の堂宇の中は薄暗いが線香の燃え上がる火が妖しい明るさを醸し出している。むせる煙りの中で一心に経を唱え手を合わせて祈る人も多い。
託す生駒の三ヶ日かな 樋田哲仙
生駒・宝山寺は大鳥居を潜る時点で見上げる各堂宇からの香煙が神社の護摩のように立ち込める。最初の階段の門を潜ると石像の堂宇の中は薄暗いが線香の燃え上がる火が妖しい明るさを醸し出している。むせる煙りの中で一心に経を唱え手を合わせて祈る人も多い。
尋ぬれば寺とぞ返へす参道に
巨き鳥居が吾を迎ふる 樋田哲仙
奈良・生駒山の中腹に宝山寺なる有名な寺がある。別名「生駒の聖天さん」と呼ばれて親しまれている。歓喜天を祀り、事業の成功や商売繁盛に信仰が篤く参拝者は多い。しかし、参道の坂道を上りきると大きな鳥居が現れる。かっての神仏混交の時代の名残であろう。関係者にここは神社か寺院かと尋ねると寺と答えを返す。境内の各所には香煙が立ち上り抹香臭くて寺の雰囲気は満ちている。
巨き鳥居が吾を迎ふる 樋田哲仙
奈良・生駒山の中腹に宝山寺なる有名な寺がある。別名「生駒の聖天さん」と呼ばれて親しまれている。歓喜天を祀り、事業の成功や商売繁盛に信仰が篤く参拝者は多い。しかし、参道の坂道を上りきると大きな鳥居が現れる。かっての神仏混交の時代の名残であろう。関係者にここは神社か寺院かと尋ねると寺と答えを返す。境内の各所には香煙が立ち上り抹香臭くて寺の雰囲気は満ちている。
駒並めていざ見にゆかむ故里は
雪とのみこそ花は散るらめ 詠み人知らず
馬を並べ、連れ立って花見に行こうよ。旧都に行けば花は雪のように盛んに散っていることだろう。駒並べるとあるが将棋ではない。故里は平安京からみて奈良の都をさすのだろう。
雪とのみこそ花は散るらめ 詠み人知らず
馬を並べ、連れ立って花見に行こうよ。旧都に行けば花は雪のように盛んに散っていることだろう。駒並べるとあるが将棋ではない。故里は平安京からみて奈良の都をさすのだろう。
すがすがと長田の神は隅々も
年寿ぎて改まりをり 樋田哲仙
神戸市長田神社は数年前の普段に訪ねたことがある。閑散としていて広い境内に朱の社殿は鮮明な記憶がる。今回正月とあって参拝客の混雑を避けるための一方通行に表参道から進む。前回鳥居を潜っていたが、今思うと裏参道から進んでいたようだ。境内の広場は多数の露天商が並び大声で帰りの客に呼びかけている。どこの社寺も新年を迎えるに清清しくこちらの心までが清新となる。
年寿ぎて改まりをり 樋田哲仙
神戸市長田神社は数年前の普段に訪ねたことがある。閑散としていて広い境内に朱の社殿は鮮明な記憶がる。今回正月とあって参拝客の混雑を避けるための一方通行に表参道から進む。前回鳥居を潜っていたが、今思うと裏参道から進んでいたようだ。境内の広場は多数の露天商が並び大声で帰りの客に呼びかけている。どこの社寺も新年を迎えるに清清しくこちらの心までが清新となる。