古今集第三百八番刈れる田に(書) 2012-08-31 05:12:29 | 書 刈れる田におふるひつちの穂にいでぬは 世をいまさらにあきはてぬとか 詠み人知らず 稲刈りをした後の田でその刈り株から生えた新芽が一向に穂を出さないのはこの世をいまさらに飽きはて、そして秋果ててしまったからなのだろうか。
丹後半島かまや海岸(写真) 2012-08-30 05:41:58 | 写真 半島の切り立ち海の絶景の かなたの山は経ケ岬か 樋田哲仙 丹後半島を北上して終盤近いかまや海岸あたりは国道は海面よりかなり高いところを走り、断崖は絶景となる。左側は日本海を望み、車を止めて数枚の写真を撮る。下方の海面は深く怖い。左の山側は落下を防止するトンネルまである。きわどい道のハンドルを間違えると命に係わる。前方はるかに見える山がどうやら経ケ岬のようだ。
秋の思い出栗拾い(水墨画) 2012-08-29 05:39:20 | 水墨画 落ち栗を馳走とするは獣らか 実の見つけるは難しきかな 樋田哲仙 これから時期、山道を歩くと栗の毬が落ちているのを見かけるようになる。が、中の実はとられていて空である。よほどタイミングが合わないと収穫はない。今まで人間が狙いをつけていて山へ入り拾っていくものと思っていたが、このごろ、獣の仕業説が浮上してきた。彼らなら落ちるのを待ちかねて食べていれば人間がいくら頑張ってみても勝てるのは至難の業である。
古今集第三百七番穂にもいでぬ(書) 2012-08-28 05:21:01 | 書 穂にもいでぬ山田をもると藤衣 稲葉の霧にぬれぬ日ぞなき 詠み人知らず 稲の穂も出ていない山だの番をしようと苦労している私の着物は露に濡れない日はありません。
丹後半島伊根町の浦嶋神社(写真) 2012-08-27 05:43:09 | 写真 名に魅かれ立ち寄りみれば祭日か 幟はためく浦嶋神社 樋田哲仙 先日ブログにアップした伊根の舟屋から丹後半島を北上すると、ほどなく、浦嶋神社の標識を見かけた。名前が浦嶋とは親しめる。当日は祭礼か?、幟が参道に旗めく。格式は高い。。延喜式神名帳に収載され、日本書紀や丹後風土記に記述があるとか。各地に伝説はあるが、日本最古の浦島伝説とされる。助けた亀の背に揺られて竜宮城で乙姫様の歓待を受けた話は皆の知るところである。
奇怪な山(水墨画) 2012-08-26 05:43:33 | 水墨画 国道を赤目へ向かふ右左 肌切り立ちて奇つ怪な山 樋田哲仙 宇陀市の369号線を途中から青連寺湖へ向かう国道368号線を走ると兜山、鎧山が見え始める。さらに進むと岩肌を露出させ、切り立つ山が見える。ロッククライミングの初心者に格好の岩壁は100㍍は越えて恐ろしさえ感じる。奇怪な山の光景は青連寺湖へ抜けるまで続く奈良、三重県境にある。
古今集第三百六番山田もる(書) 2012-08-25 05:19:24 | 書 山田もる秋の仮庵に置く露は いなおほせ鳥の涙なりけり 壬生忠岑 秋になり山だの番をするための仮の小屋には露が降りているが、これはいなおおせ鳥の涙だったのだ。
伊根の舟屋群(写真) 2012-08-24 05:13:34 | 写真 昔より暮らしの知恵に立ち並ぶ 伊根の舟屋は入り江めぐらす 樋田哲仙 伊根の舟屋は京都府与謝郡伊根町の伊根浦に立ち並ぶ。分かり易く表現すれば丹後半島の奥まった宮津湾の中の入り江となる。密集する舟屋は階下が船のガレージ、2階が住居で漁特有の形態をなす。240軒ほどが立ち並び重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。また、映画男はつらいよ虎次郎あじさいの恋、釣りバカ日誌5のロケ地にもなり、全国に知られるようになって、観光スポットとなっている。
残暑に秋の気配(水墨画) 2012-08-23 05:27:26 | 水墨画 確実に秋の気配の忍びゐて 今から立てる紅葉の旅 樋田哲仙 この絵は数日前の横書きを縦に切り取ったもので、酷似しているのは当然である。立てに描いたり横に描いたりして腕を上げたいからである。ところで残暑は厳しいが朝の空気は暑さの峠を越えたようだ。まだ朝だけだが、それでも秋が忍び寄っていると思おうとうれしい。今年は紅葉を近畿からの枠を超えて信州あたりを考えている。
古今集だ第三百五番立ち止まり(書) 2012-08-22 05:37:30 | 書 立ち止まり見てを渡らむもみぢ葉は 雨と降るとも水はまさらじ 私はちょっと馬を止めて紅葉を眺めてから川を渡るとしよう。どうせ木の葉だから、たとえ雨のように降ったところで、水が増す心配はあるまい。
天橋立名水百選{磯清水}(写真) 2012-08-21 05:08:13 | 写真 立ち寄りて喉を潤す冷たさよ 和泉式部が詠みし清水は 樋田哲仙 天橋立の中間よりやや文殊さん寄りに名水百選の磯清水がある。本道を少しそれた脇に入らねばならない。宮津湾と阿蘇海に挟まれた砂州に不思議な湧水である。一般に湧水は山の近くがほとんどであるが、磯清水は海に挟まれ、試飲すると塩分はなく真水である。この清水に和泉式部は和歌を残している「橋立の松の下なる磯清水都なりせば君も汲ままし」
河畔の集落(水墨画) 2012-08-20 05:18:36 | 水墨画 収穫の農作物の積み込みで 水路を帰る河畔の暮らし 樋田哲仙 道路の発達や橋の少ない昔の話になる。大きな河川の河口は水路が縦横に発達して農作物の収穫に船便が活躍した。どこの家にも1,2艘の船を所有し、船着き場をこしらえて暮らしを便利にしていた。茨城県の潮来、福岡県の柳川、愛知県、岐阜県の木曽川河口がそうであった。手漕ぎの船ながら棹で男も女も巧みに操り、今の自動車代わりに使用していたものだ。
古今集第三百四番風吹けば(書) 2012-08-19 05:30:37 | 書 風吹けば落つるもみぢ葉水きよみ 散らぬかげさへ底に見えつつ 凡河内躬恒 風に吹かれて池の上に落ちる紅葉の葉は水面を美しく彩っている。そして水面が清いために散らないで枝に残る葉の影までが池の底にまでみえるので水は二重三重に美しくにぎやかである。
徒歩で渡る天橋立(写真) 2012-08-18 05:56:49 | 写真 潮風に真夏を弾む行き帰り 渡る歩みの天橋立 樋田哲仙 日本三景の一つ天橋立は何度も訪ねているが、そのたびに阿蘇海と宮津湾を隔てる松林(約8000本)の3㌔を時間がなくて渡れなかった。今回その機会を得て籠(この)神社側から歩いた。狭いところの幅で70㍍ほどか、老松が立ち並ぶ。双竜の松、羽衣の松、、千貫の松など銘木もある。途中名水百選の[磯清水]まである。宮津湾側には砂浜があり、格好の海水浴場となり、賑わっていた。念願の徒歩で天橋立を渡ることができた。
お盆に早くもブドウが盛り(水墨画) 2012-08-17 05:41:09 | 水墨画 はやばやと今が盛りか店頭に 味覚の秋の葡萄が並ぶ 樋田哲仙 秋の味覚は多数あるが、その中で葡萄がスーパーに並んでいる。巨峰、ピオーネ、デラウエアと豊富に並んでいる。まだお盆というのにである。これらが露地栽培で生育したものであるかは知らない。ブドウの季節は9月を迎えないとが念頭にあったから驚いている。すっかり季節感が混乱してしまった。それはともかくデラウエアの1パックを購入して口の中だけでも秋を味わってみよう。