古今集第十三番花の香を(書) 2010-03-31 06:39:05 | 書 花の香を風のたよりにたぐへてぞ 鶯さそふしるべにはやる 紀友則 梅の馥郁(ふくいく)とした香りを風の便りに添わせて、まだ姿を見せない鶯を誘い出す案内としてやろう。平安時代の歌に花とあれば桜をさすが鶯とあるから梅となる。
堺をウォーク(写真) 2010-03-30 06:39:23 | 写真 どの顔も中高年はウォークの スタート前の活気漲る 樋田哲仙 先日大阪府歩け歩け協会主催による勧桜ウォークに参加した。堺市西区から大阪市長居公園までのコースで行わた。いくつかの公園や史跡をめぐるもので、中高年の参加者ばかりだが、まだ寒い朝ながら健脚ぞろいの熱気が漲る。中間ゴール14㌔最終ゴール21㌔。受付公園での諸注意とスタート前の入念な準備体操はいつもながらの光景である。参加者361名。
桜の咲き始めのころ(墨彩画) 2010-03-29 06:21:49 | 墨彩画 三部咲く桜に春の来たれども 風は冷たくお茶に安らぐ 樋田哲仙 きのうの日曜日は快晴でありながら風は冷たく気温は上がらなかった。近くの川沿いの桜もいくらも開いておらず、観賞できるまでには至らなかった。こんなときは熱いお茶が安らぎを与え、体にもよい。忙中閑ありのひと時である。高齢者は水分補給をこまめにすることが健康によいというからなおさらのことである。
古今集第十二番谷風に(書) 2010-03-28 06:22:42 | 書 谷風にとくる氷のひまごとに 打ちいづる波や春の初花 源当純 早春の谷風でとけ始めた川の氷の隙間ごとに生まれる波は春の初花のようである。鶯の歌が3種続いたが、この歌は氷がとけることで春の歌と分かる。初花はここでは梅としたい。季節で1番の花であったり、その草木の1番早く咲いた花を指したりする。
満開の桃畑(写真) 2010-03-27 06:12:47 | 写真 気にかかる桃の開花に紀の川の 畑をめぐり楽しむひと日 樋田哲仙 真冬に逆戻りし、2日間の雨天で甲子園の野球も中止した。一方この時期桃や桜の開花が気になるが、桃の方が少し早い。ようやく晴れたきのう和歌山県紀ノ川市の桃畑へでかけると、満開で充分楽しめた。寒さで花を楽しむ人はほとんど出ていなが、土日には広大な桃畑に多数の人出があることだろう。
木っ端に兜(墨彩画) 2010-03-26 06:15:32 | 墨彩画 逞しく育てと願ひ子や孫へ 祝ふ兜の並ぶ売り場は 樋田哲仙 いい歌でも生まれないかと五月人形の売り場を覗いた。子どもや孫の無病息災を願い、鎧、兜に立身出世の期待を込めた鯉のぼりがずらりと並ぶ。小さなものは机に載せるものから窓やベランダに取り付ける竿ののぼり、ケース付きの兜、2曲屏風付きの兜とさまざまに並ぶ。手の込んだ豪華なものは値が10万もする。サイズも住宅事情からか多様に大小が生まれるのだろう。
古今集第十一番春きぬと(書) 2010-03-25 06:32:15 | 書 春きぬと人はいへどもうぐひすの 鳴かぬかぎりはあらじとぞ思ふ 壬生忠岑 春が来たと人々は口にするが、鶯の鳴声を聞かないうちは私はまだ春になったとは思えない。春の感じるのは人それぞれで梅の花や霞であったり、捕れる魚もあるだろう。確かに鶯は、まだ小寒いときからよく透る美声で遠くまで届く。鶯はオスの声だが、会場の女性アナウンスを鶯嬢という。春告鳥の別名を持つ。
野島断層保存館(写真) 2010-03-24 06:39:55 | 写真 十五年経て震災の記念館 訪ねる人のいまも絶えざり 樋田哲仙 阪神淡路大震災は兵庫県南部を震源とする震度7烈震が平成7年1月17日早朝襲った。死者は兵庫を中心に大阪京都に及び6434人と都市型地震の凄さを見せつけた。淡路島北淡市では露出した当時そのままの野島断層が保存され、その周辺を北淡震災記念公園として保存館のほか、震災体験館、メモリアルハウスなどのほか生々しい写真パネルが展示されている。
五月人形(墨彩画) 2010-03-23 05:29:58 | 墨彩画 商ひは季節鋭く先取りて 兜に替わる二階の売り場 樋田哲仙 桃の節句の直前に雛飾りが消えたと思ったら、すぐにこどもの日に向けての五月人形が陳列された。スーパー2階の売り場のことである。今、子供の日を含む大型連休が全国5ブロックに分けて南から1ヶ月かけてずらす案が発表された。これまで成人の日、海の日、老人の日、体育の日も月曜につけて連休としている。今度は規模が違う。交通緩和、経済効果を上げる理由だが、混乱も大きく休日のいじり過ぎの感がある。
古今集第十番春やとき(書) 2010-03-22 06:46:11 | 書 春やとき花やおそきと聞きわかむ 鶯だにも鳴かずもあるかな 藤原言直 春になったのに梅の花がまだ咲かないのを確かめたく鶯に尋ねたいのだが鳴いてくれないのではどうにもならない。梅の花の遅い開花の疑問を鶯に判断してもらうのは遊び心なんだろう。現代ではそんな着想すら出来ない。さしずめ神のみぞ知るぐらいである。
洲本城(写真) 2010-03-21 06:31:10 | 写真 石垣の割りに小さき本丸は ひそと見下ろす洲本市街を 樋田哲仙 洲本城本丸へ上る道中の石垣は風格があり、支藩でありながらよくぞ山に築いたものである。資材とした自然石を加工し、持ち上げた労力と年月に思いをはせる。淡路島は佐渡島に次ぐ大きな島であるが、船で他所から搬入したとも思えない。となると。この島で産出したことになるのだが、よく分からない。
もうすぐ春本番(水墨画) 2010-03-20 16:40:40 | 水墨画 確実に日差しの増して各地より 桜の開花届くこのごろ 樋田哲仙 ニュースの中で桜の開花が伝えられようになった。名古屋でも例年より早い開花を伝えた。一昨日は和歌山、きのうは京都の開花であった。庭のバラや梅の木の芽がはっきりと伸び始めた。きょうは西から春の嵐が吹いて大阪では21度まで上昇するという。散歩でみかけるモクレンや、シモクレンも満開を過ぎた。桜に限らず、地球温暖化により他の植物も早い開花となりそうだ。けさは更新編集画面が立ち上がらずに午後遅く修復できました。
古今集第九番霞たち(書) 2010-03-19 06:38:58 | 書 霞たち木の芽もはるの雪降れば 花なき里も花ぞ散りける 紀貫之 霞がたなびき、木の若芽が伸びて、春の淡雪が花の咲かないこの里にもきれいな花を散らしている。古今集は万葉集の素朴さと違って技巧的になっている。「はる」は張る=伸びる、春の掛詞。
洲本城の石垣(写真) 2010-03-18 06:21:14 | 写真 頂上はいかにと登るはじめての この石段を洲本の城へ 樋田哲仙 洲本城は別名三熊城と呼ばれ、淡路島南部に位置する大阪湾よりの山城となる。築城は桃山時代の三宅治興とあり、その後城主はいく度も交代し、最後は阿波徳島藩蜂須賀家の家老稲田氏となる。現在城一帯が公園となり城跡は国の史跡に指定されている。初めての訪問で城へ登る途中は頂上はどうなっているのか期待が膨らむ。
桑畑(水墨画) 2010-03-17 07:27:43 | 水墨画 いくたびも子供のころは聞かされり 蚕に生きし祖父母の話 樋田哲仙 養蚕業は昭和初期まで日本の基幹産業で、どこの農家も蚕中心の暮らしをしていたようだ。畑には桑の木、家屋の中は所狭しと棚を作り、諸道具が一杯あった。年に3回飼育し、雨天の時の桑の葉摘み、繭の取り入れ時は多忙で家内総出の大変さあったらしい。それが化学繊維の出現で廃れた。私の子供のころはすでに廃業されて飼育の記憶はない。ただ祖父母からの経験談を聞くだけの思い出である。