哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

桜実神社八ツ房杉(写真)

2012-04-30 06:32:33 | 写真
神園に大蛇(おろち)のごとく八方の
天へと伸ぶる八ツ房の杉       樋田哲仙

 宇陀市菟田野町の桜実神社本殿脇に天まで延びる国指定天然記念物(昭和7年)の老杉がある。幹周り9メートル、高さ14㍍と見るからに凄みがある。神武東征のおり八咫の烏に導かれて大和の国菟田野の高城に陣を張ったときに植えられたという。古事記、日本書紀以前の神話の世界である。となると、今年は皇紀2672年になる。樹齢は押して知るべし。

春は黄砂現象(水墨画)

2012-04-29 06:03:10 | 水墨画
春にのみ見られるものに黄のおびし
野山覆ふは黄砂とぞ知る        樋田哲仙

 春の穏やかな天気に野山を黄色く包む黄砂現象がある。スケールの大きな話で、中国ゴビ砂漠の砂が強風で巻き上げられて偏西風に乗り、韓国や西日本へ飛来する現象。時には日本全土を包むこともある。霧は一時的で直ぐに晴れるが、黄砂現象は1~2日もざらに続き、簡単にはすまない。黄砂現象で浮遊する量は数億㌧と聞く。     にほんブログ村 美術ブログへ

桜実神社(写真)

2012-04-27 06:09:52 | 写真
池図に名のありて俄に立ち寄れば
朱の鮮やかに桜見神社        樋田哲仙

 宇陀市から次の目的地東吉野村へどう進むか地図をを調べると、初めて知る名の桜実(さくらみ)神社の名を見つけた。本道から少し逸れた山間いにあった。狭い境内ながら社殿は朱塗りが鮮やかである。祭神は木花開耶姫命、さらに境内には八坂神社、十二神社、市杵島神社、外が祀られている。山間いによくぞこれだけのものがである。

ツバメが飛び交う野(水墨画)

2012-04-26 06:07:39 | 水墨画
海原の疲れもみせず軽がると
川面掠めて飛ぶ燕かな        樋田哲仙

 小さな体で大海原を渡来して、日本各地では頻繁に見られるようになった。もう一か月余を過ぎているので当然である。野だけでなく、街中でも低く楽しげに鳴きながら飛ぶ。餌となる虫など街にはいないと思うが、それでもよく見かける。だが、風をながら切って軽々と飛ぶ様が似合うのは、やはり野山である気がする。  にほんブログ村 美術ブログへ

絶滅のニホンオオカミ(写真)

2012-04-24 06:25:41 | 写真
確認後百年の余の空白も
幻募るニホンオオカミ       樋田哲仙

 1905年(明治38年)の捕獲以来、ニホンオオカミは確認されていない。。環境省は50年間未確認となると絶滅とする。最後の確認地、奈良県東吉野村では、実物大のブロンズ像として顕彰碑にている。大陸のハイイロオオカミの亜種で中型の日本犬大。体長1㍍前後、尾長30㌢、体高55㌢。本州、四国、九州に生息していた。

鳥のさえずりを聞く(水墨画)

2012-04-23 05:58:57 | 水墨画
田植ゑには少し間のある野路ゆけば
春を喜ぶ鳥の囀り            樋田哲仙

 田植えは土地により異なるが、当地では6月が一般的と思ってよい。現在は田起こしもなく冬のままの田園といったところか。しかし、山野では次第に春の真っ只中へと進行中だ。もう寒さのぶり返しはない。鳥たちも乏しい餌に耐えてきたが、豊富と替わり行く。鳥たちの声もひときわは忙しくなる。繁殖している小鳥もいるはずだ。 にほんブログ村 美術ブログへ

マナーを守って又兵衛桜(写真)

2012-04-21 06:00:07 | 写真
立て札を守りて人らすがすがと
瞳の先に又兵衛桜       樋田哲仙

 樹齢300年の又兵衛桜はエドヒガンシダレザクラなる品種である。各地で聞こえた名木の桜の中にこの種が多い。時には1000年近いものまである。樹齢を重ねると管理も大変である。近くを流れる川を渡る橋で維持費協力金100円を支払う。踏み荒らして根を傷めないマナーも必要である。大勢の客はは順守して静かに楽しむ。シートの宴は全く見かけなく、爽快感がある 

高取城跡の裸木の大木(水墨画)

2012-04-20 06:31:49 | 水墨画
高取の城の大木今ごろは
いかにあるらむ里の芽吹けば       樋田哲仙

 高取城跡は2007,2010年と出かけている。後者のときは12月で雑草が刈り込こまれて石垣が美しく、城跡全体に締りが見られた。標高584㍍の広大な山頂の石垣の上に1本の裸木の大木が印象的で思い出される。里は桜も終わり、落葉の木々の芽吹きが始まった。城跡は気温も里ほども上がらないが、そろそろ芽吹きのころを迎えているだろう。  にほんブログ村 美術ブログへ

古今集第二百六十三番雨降れば(書)

2012-04-19 06:21:23 | 
雨降れば笠取山のもみぢ葉は
ゆきかふ人の袖さへぞ照る        壬生忠岑

 笠取山の紅葉は美しい。、山そのものが照り輝いているのは言うまでもないが、そこを行き来する人の袖までも照り輝いている。
 笠取山は高速道路京滋バイパスに笠取インターがあるから、その付近の山に違いない。

満開の又兵衛桜(写真)

2012-04-18 06:09:46 | 写真
三度目の春にやうやく叶へたり
花は盛りの又兵衛桜         樋田哲仙

 車で片道3時間必要となる奈良・宇陀市の樹齢300年の名木又兵衛桜の満開に出会えるのは難しい。早すぎたり、遅すぎたりしてこれまで2回失意で帰った。今年は開花状況をネットで確認して出かけたので見ごろは当然である。戦国武将後藤又兵衛の屋敷跡地にそびえる桜の名の由来とか。二重の石垣の段上にある桜は雄大で優雅この上ない。大勢の花見客が押し寄せるのも頷ける。

池端で猛禽観察(水墨画)

2012-04-17 06:22:10 | 水墨画
猛禽の飛ぶかをしばし池端に
観察すれど期待はづれり        樋田哲仙

 野鳥観察の中で、猛禽類の飛翔は名状しがたい感動を覚える。10数年「日本野鳥の会」に籍を置いてバードウオッチングを続けた。鳥の観察は際限のない広がりがあり、難しいものだ。海辺の鳥、山野の鳥に別れ、ある地域にしか見られないものまでいるから複雑となる。中でも、猛禽類のひしょうは勇猛で活力がもらえる。小鳥ではどうにもならない。 にほんブログ村 美術ブログへ