哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

下田・玉泉寺山門(写真)

2014-05-31 06:16:52 | 写真
米国の総領事館置かれたる
玉泉寺の名は永久に消えざる        樋田哲仙

 米国外交官ハリスが来日したのは1856年、下田玉泉寺に領事館を開いて、日米通商条約(1858)を締結した。だが、ハリスは身勝手に女を要求した。奉行は鶴松と恋仲にあったお吉に白羽の矢をたて、引き裂いて提供した。掃除などをする下女ではない。紅毛人の手のついたお吉を人々は唐人お吉と蔑んでそう呼んだ。突如降ってわいた悲劇である。ハリスは3年足らずでお吉を置いたまま帰国してしまった。非情と言わざるを得ない。

もうじき桃の季節(墨彩画)

2014-05-30 06:06:03 | 墨彩画
一面に咲く桃畑を見し時の
これぞまさしく桃源郷と       樋田哲仙

 和歌山・紀ノ川市は平野部から丘陵地他にかけて、広範囲に桃の栽培が盛んである。春の桜と同時期に濃色のピンクの花をつける。桜の比ではない。初めて見たときの感動は言葉にはならない。以来、数年通い続けた。熟するまでの成長が特に早く、梅雨時には収もう穫である。  にほんブログ村 美術ブログへ

下田は幕末に開花(写真)

2014-05-28 06:13:15 | 写真
江戸の世の長き鎖国を解き放つ
下田みなとは世界への窓       樋田哲仙

 下田は幕末に歴史のページを開花させている。それ以外の時代にはなにも見当たらない。開港が浦賀ではなく、下田に指定されたことが大きい。ペリー提督が上陸した地には像が建つ。下田条約が締結された了仙寺、竜馬が藩主山内容堂に面会した宝福寺、総領事館が置かれた玉泉寺など見所が多い。

干物は苦手(墨彩画)

2014-05-27 06:08:34 | 墨彩画
バス降りてそよ吹く風に匂ひ来る
浜に干物の天橋立      樋田哲仙

 老齢になると固い食べ物は苦手となり避けるようになる。かって目刺しが好きでよく食べたが歯を折ることもあってそれ以来やめた。スルメもそうだ。歳を重ねると思わぬことが起きる。確証はないが、日本海側は干物が多い気がする。天橋立の成合山側で大きなタコを広げて干す光景を見かけた。磯の香りが浜を包んでいた。 にほんブログ村 美術ブログへ

下田条約締結の了仙寺と今村奉行五輪塔(写真)

2014-05-25 06:39:12 | 写真
日本の長き鎖国に開港は
浦賀にあらず伊豆の下田に       樋田哲仙

 日本に開国を迫ってペリー提督が来航(黒船4隻)した嘉永6年(1853)三浦半島浦賀沖である。翌年日米和親条約締結後付属条約として下田条約が了仙寺で行わた。条約に不慣れな日本は和親条約の不備を少し修正したものである。締結に立ち会った今村奉行の五輪塔が本堂横の墓地に建つ。開港は浦賀ではなく下田が良港であったからだろう。

y/ユリの季節も近し(水墨画)

2014-05-24 06:12:22 | 水墨画
梅雨時の思ひ出一つ浮かび来る
山の歩きに笹百合の咲く       樋田哲仙

 壮年のころ、1000㍍以下だが、近くの山歩きを楽しんだ。完全武装の必要もなく気軽に弁当と水筒を所持しての身軽なものである。休日に電車や自動車で麓まで行く。大阪南部の泉州地区の山は大方歩いた。梅雨ごろになると山道の脇にササユリがひっそりと咲いているのもみかけて疲れが癒されたものだ。群生地もあると聞いたが出会わなかった。梅雨も近くなると想い出す一つである。  にほんブログ村 美術ブログへ

下田宝福寺は竜馬とお吉にゆかり(写真)

2014-05-22 06:23:50 | 写真
この度の伊豆の旅路に目の覚めぬ
幕末の志士竜馬にゆかり       樋田哲仙

 開国下田市街地を走行中、突如目に大きな看板が飛び込んだ来た。竜馬と唐人お吉の看板の宝福寺である。なぜ下田に竜馬がと怪訝に思う。土佐藩主山内容堂がしばらくこの寺に滞在中、勝海舟が脱藩の浪士竜馬を面化させ、許可された寺という。また唐人お吉がねむる墓もある。

ビワはまだ出回らず(墨彩画)

2014-05-21 06:46:34 | 墨彩画
大木になる枇杷の木はハウスには
向かずこの時期まだ出回らず        樋田哲仙

 野菜や果物の季節感がなくなっている。スイカもブドウもスーパーの店頭に出回っている。ビニールハウスによる促成栽培が進んで季節感をなくしてしまった。悪い訳ではない。だが、ビワの木は大木となるためにビニールハウスで対応できない。自然のままの露地栽培となる。まだ、店頭には顔を見せないのもうなずける。 にほんブログ村 美術ブログへ

伊豆南端石廊崎灯台と石室神社(写真)

2014-05-19 06:33:02 | 写真
老いたれば二度目とあれど初めての
旅の気のする伊豆路の巡り        樋田哲仙

 伊豆の最南端石廊崎(いろうざき)は40年前に社員旅行で訪ねたことがある。たどり着くと、全く記憶のイイメージと異なる。どうしたことかどこかへ迷い込んだも同然である。断崖絶壁の突端の石室神社へは足がすくんで行けなかった が、最近訪れる地が記憶と異なることが多い。歳を重ねることは恐ろしくて悲しい。

ビワの季節近し(墨彩画)

2014-05-18 06:12:05 | 墨彩画
枇杷の木の届かぬ枝に熟するは
梅雨の最中の蒸し暑きころ       樋田哲仙

 梅雨が近づくとビワが身近な果物となる。農家の屋敷内の片隅に1本植えられていて、初夏の果物として賞味する家も多かった。子供のころ兄が木に登って採ってくれたものを食べたものだ。手入れもせず、放置したままで、それでも十分にあった。実が小さく、まだ青い時期に袋をかぶせると虫害もなく収穫できるのだが、結構面倒なことだ。つい省いてしまう。  にほんブログ村 美術ブログへ