哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

万歳期延年(書)

2006-03-31 07:35:21 | 
                 (豆色紙)
 ばんざいえんねんをきす
 
 長生き、天命を全うできるよう期待すること。
 万歳は万才とも書く
 1 いつまでも生きること、いつまでも栄えること。
 2 めでたいこと、祝うこと、それを表すため両手を上げて唱える語。
 3 お手上げの状態、どうにもならない状態のこと
 延年は寿命を延ばすこと

円通寺・良寛堂(写真)

2006-03-30 07:58:27 | 写真
良寛の仏に生きしこの堂の
引き戸の内は無限の世界      樋田哲夫

 昔円通寺は数十人の修行者がいて、この建物はみんなが寝起きした衆寮の一つであった。国仙和尚の弟子となった良寛もこの建物で寝起きし、生涯寺を持たず清貧に甘んじ個性ある任運の高僧良寛の境地はここで生まれたという。今はこの建物を親しみをこめて良寛堂と呼んでいる。

百花の王のぼたん(墨彩画)

2006-03-29 07:17:39 | 墨彩画
去年(こぞ)に見し牡丹咲く季の近づけば
花の記憶の鮮やかなりし         樋田哲夫

 奈良にはボタンの寺が多い。4月下旬~5月上旬に直径20㌢以上の豪華な花をつける。園芸品種も多く、紅、白、黄、紫、真紅などがある。二十日草、深見草、名取草、富貴草など呼び名も多い。桜や桃が終わるとすぐにボタンの季節に入り出かけるのに多忙となる。 にほんブログ村 美術ブログへ

万福長者(書)

2006-03-28 08:11:30 | 
                 (豆色紙)
まんぷくちょうじゃ

 万福は幸福の多いこと。ばんぷくとも読む。
 長者は富貴の人、福徳の秀でた人。外に京都東寺の住職の称。
 万福長者は金満家、大金持ちの意となる。縁がなく平凡な人生に終わりそうだ。

岡山・円通寺(写真)

2006-03-27 06:44:53 | 写真
手鞠つくことに仏の道悟る
僧良寛の托鉢の像       樋田哲夫

 本堂と良寛堂の間に挟まれた庭に良寛の托鉢の像がある。大正初期から円通寺は良寛修行の寺として慕う来訪者が増えたという。当然のとながら良寛遺墨として漢詩、和歌、俳句を所蔵している。良寛忌は1月6日、良寛祭りは11月3日に行われる。

春を待つ里(水墨画)

2006-03-26 10:34:02 | 水墨画
芽吹きには少し間のある里ありて
人家も道も人の気配す       樋田哲夫

 小さな山に囲まれた里にも人家が点在して、こんな土地にも人の暮らしがあることにびっくりすることがある。電線があり、道には車の轍(わだち)があるところを見ると間違いなく人が住んでいる。風景としては絵になり好きであるが、そこで暮らすとなると腰が引けてしまう。 にほんブログ村 美術ブログへ

岡山・円通寺(写真)

2006-03-24 07:41:02 | 写真
若き日に修行せしとふ良寛の
名高き寺は円通寺かな        樋田哲夫

 倉敷市にある円通寺は良寛修行の寺として名高い。越後から出てきた良寛は22歳のとき、十世大忍国仙和尚の直弟子となり正式に出家得度して安居。33歳ごろまで当寺で修行した後全国行脚している。本堂は珍しく茅葺(かやぶき)で趣がある。中国三十三観音霊場第7番札所

寒牡丹(墨彩画)

2006-03-23 05:57:19 | 墨彩画
                  (豆色紙)
寒牡丹咲くをニュースに出かけたる
寺にカメラの人らの多し         樋田哲夫

 寒牡丹の寺で名高い奈良・石光寺のことである。テレビニュースを見て翌日急いで出かけたのだが、盛りを過ぎてしまっていて、とてもカメラに収める光景ではなかった。多くのカメラマンも同じ思いで失望していた。寺の人にテレビ取材はいつだったかを尋ねると5日前のことだという。寒牡丹の花の咲く時期に合わせることは難しいことだ。 にほんブログ村 美術ブログへ

波瀾万丈(書)

2006-03-22 06:40:26 | 
はらんばんじょう

 波瀾は波乱とも書く
 変化、曲折、起伏のこと。さらにもめごと、騒ぎ、ごたごたなどにも用いる。
 万丈は非常に高いこと
 波瀾万丈は浮き沈みの激しい人生によく喩(たと)えられる。

岡山・蓮台寺(写真)

2006-03-21 06:07:19 | 写真
鉄筋の寺は冷たし木造の
堂塔のみに温もりのあり       樋田哲夫

 倉敷市児島の蓮台寺は天平年間、行基菩薩の開基。平成10年に建立された総本堂は鉄筋コンクリートである。最近木材不足か、こうした寺院が目立ってきた。いつも見慣れた木造の方が堂塔は暖かさがあっていい。大伽藍のこの寺院は他のものは木造であるからほっとする。中国三十三観音霊場第6番札所。

花瓶にツバキ(墨彩画)

2006-03-20 08:13:13 | 墨彩画
椿咲くトンネル抜けて白波の
さかまく崖に建つは灯台      樋田哲夫

 四国最南端の足摺岬は丈高い椿(つばき)のトンネルを抜けると、雄大な太平洋と黒潮が打ち寄せる断崖に灯台がある。長い年月をかけて侵食された高さ80㍍の断崖は自然の造詣美があり、下を見ると吸い込まれそうな恐ろしさがある。
 四国歩き遍路の途中のツバキの思い出である。
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終始一貫(書)

2006-03-19 07:55:46 | 
しゅうしいっかん

 始めから終りまで変わらないこと。練り上げて行動を進める場合はこの言葉どおり実行する方が大成するかもしれない。細菌学者でペスト菌の発見や、破傷風菌の純粋培養に成功し、その毒素を証明した北里柴三郎博士は弟子たちにこの言葉をよく示したとか。共同で血清療法を研究したベーリングにノーベル賞が授与されたのに北里にはなく残念である。

岡山・最上稲荷(写真)

2006-03-18 08:07:57 | 写真
三大に豊川、伏見は確かにて
残る一つはいづこの稲荷      樋田哲夫

 三大〇〇といわれる言葉は多い。例えば三大祭、三大河川、三大砂丘というように。ところがこの言葉は結構当てにならない。三大稲荷がそうである。豊川稲荷に伏見稲荷はまず間違いないが、残り一つに宮城・竹駒神社、茨城・笠間稲荷神社、岡山・最上稲荷、佐賀・祐徳稲荷神社がいわれている。なんだか最後の一つを土地の人は加えたいらしい。

シモクレン(墨彩画)

2006-03-17 07:08:46 | 墨彩画
                  (豆色紙)
人によりそれぞれなれど我が春は
木蓮咲くを見かけたるとき        樋田哲夫

 春を感じるものは人によりさまざまであるが、私はいくつもある。陽光が溢れ暖かくなってぽかぽか陽気のとき道行く人との会話の中でも「きょうは春ですね」と挨拶代わりに交わされるとき。また、モクレンの花を見かけたとき。満開の桜を仰ぐとき。バラの芽吹きに春を感じる。 にほんブログ村 美術ブログへ