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患へる人らの部位をみ仏は
受けて触りの黒光りせり 樋田哲夫
亀岡市の穴太寺(あのうじ)は丹波屈指の古寺である。度重なる兵火に現在の本堂は江戸後期の再建である。その堂内には室町時代の木彫涅槃(ねはん)像があり、参拝客が自分の病む部位を仏に受け止めてもうよう、自由になでることができるため黒光りしている。他の寺の外陣に見かける賨頭慮尊(びんずるそん)に似ている。
受けて触りの黒光りせり 樋田哲夫
亀岡市の穴太寺(あのうじ)は丹波屈指の古寺である。度重なる兵火に現在の本堂は江戸後期の再建である。その堂内には室町時代の木彫涅槃(ねはん)像があり、参拝客が自分の病む部位を仏に受け止めてもうよう、自由になでることができるため黒光りしている。他の寺の外陣に見かける賨頭慮尊(びんずるそん)に似ている。
情景や動作の描写に表れる言葉の選び方が単刀直入な感じで男っぽく、報道記事のようでもあり、31文字に、その景色と心象がギュッと詰ってる感じです。
やはり知識の豊富さ言葉のボキャブラリーの為せる技ですね。
いつも、「う~ん、なるほど。あっぱれ、みごと。」と、心の中で唸ってますが、その感動を中々文章に出来ないichiiです。