円覚寺の山門進み仏殿に
入りて仰げば龍睨みゐる 樋田哲仙
円覚寺は鎌倉観光の名所の一つであるが、駐車場がなく小型自動車すら止めるのに難儀する。バスなど到底無理な話である。それさへ解消すれば入山者が増大するはず。山門を通り抜けて次の仏殿に入ると着色された竜の天井画ある。禅宗の寺でよく見かけるが、ほとんどが水墨画が多い。
入りて仰げば龍睨みゐる 樋田哲仙
円覚寺は鎌倉観光の名所の一つであるが、駐車場がなく小型自動車すら止めるのに難儀する。バスなど到底無理な話である。それさへ解消すれば入山者が増大するはず。山門を通り抜けて次の仏殿に入ると着色された竜の天井画ある。禅宗の寺でよく見かけるが、ほとんどが水墨画が多い。
ここまでと円覚寺をば立ち去れば
まだ半分が残ってゐるとは 樋田哲仙
鎌倉五山の円覚寺を訪ねた。分かりにくい場所にあって、駐車場がないのにも閉口した。山門から本堂までの建造部が古い。創建は北条時宗のときというから肯ける。十分に楽しんで立ち去ったつもりが、途中休憩がてら車の中でパンフレットを見るとまだ半分が残っていたことを知る。。小雨が降っていたせいにしても、後の祭りである。
まだ半分が残ってゐるとは 樋田哲仙
鎌倉五山の円覚寺を訪ねた。分かりにくい場所にあって、駐車場がないのにも閉口した。山門から本堂までの建造部が古い。創建は北条時宗のときというから肯ける。十分に楽しんで立ち去ったつもりが、途中休憩がてら車の中でパンフレットを見るとまだ半分が残っていたことを知る。。小雨が降っていたせいにしても、後の祭りである。
人目もる我かはあやな花ススキ
などかほにいでて恋すしもあらむ 詠み人知らず
私はまだ、人目をはばかる必要があるだろうか。余計な苦しみをしているものだ。どうして私にかぎり、ススキの穂がぱっと出るような公然とした恋ができないだろうか。
などかほにいでて恋すしもあらむ 詠み人知らず
私はまだ、人目をはばかる必要があるだろうか。余計な苦しみをしているものだ。どうして私にかぎり、ススキの穂がぱっと出るような公然とした恋ができないだろうか。
清掃の行き届きたる境内の
詫びに浸れる東慶寺かな 樋田哲仙
鎌倉五山ではないが、松岡東慶寺は女性を救済する特異性を持つ寺であることから、五山以上に名が知られている。寺域はさほど大きくはない。毎日清掃作業に従事する人がいて境内は草1本と見当たらない。境内の散策にはわび、さびの雰囲気が漂う。本堂へは立入禁止で望みはかなわなかった。
詫びに浸れる東慶寺かな 樋田哲仙
鎌倉五山ではないが、松岡東慶寺は女性を救済する特異性を持つ寺であることから、五山以上に名が知られている。寺域はさほど大きくはない。毎日清掃作業に従事する人がいて境内は草1本と見当たらない。境内の散策にはわび、さびの雰囲気が漂う。本堂へは立入禁止で望みはかなわなかった。
駈け込めば世にも浄土は鎌倉の
女を救ふ東慶寺かな 樋田哲仙
北鎌倉の東慶寺を訪ねた。北条時宗の妻覚山尼の創建で、南北朝時代の古刹である。後醍醐天皇の皇女用堂尼が入山してから松岡東慶寺東慶寺(松岡御所)と呼称された。離婚を欲しる妻女が駆け込み、3年間修行すれば離婚が成立する。縁切寺(駆込寺)の俗称がある。明治38年尼寺から、僧寺に変更された。女性救済の寺であった。
女を救ふ東慶寺かな 樋田哲仙
北鎌倉の東慶寺を訪ねた。北条時宗の妻覚山尼の創建で、南北朝時代の古刹である。後醍醐天皇の皇女用堂尼が入山してから松岡東慶寺東慶寺(松岡御所)と呼称された。離婚を欲しる妻女が駆け込み、3年間修行すれば離婚が成立する。縁切寺(駆込寺)の俗称がある。明治38年尼寺から、僧寺に変更された。女性救済の寺であった。
秋の田の穂にこそ人も恋いさらめ
などか心に忘れしもせむ 詠み人知らず
秋の田に穂がすっと出るように、そんなにあらわにあの人を恋することはできないが、心の中ではひとときたりとも忘れることなんてあるものか。
などか心に忘れしもせむ 詠み人知らず
秋の田に穂がすっと出るように、そんなにあらわにあの人を恋することはできないが、心の中ではひとときたりとも忘れることなんてあるものか。
大仏を与謝野晶子は釈迦牟尼と
詠みて拝むは阿弥陀の如来 樋田哲仙
鎌倉の大仏は奈良の大仏と並んであまりにも有名である。与謝野晶子が「鎌倉やみ仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」と詠んでいるが、阿弥陀如来座像で釈迦ではない。唱えるご真言も違ってくる。鋳造のあとが7段に見えている。高さは台座を含めて13.35㍍だが、大仏とは一般に高さが丈六(4.8㍍)以上をさし、各地にある。
詠みて拝むは阿弥陀の如来 樋田哲仙
鎌倉の大仏は奈良の大仏と並んであまりにも有名である。与謝野晶子が「鎌倉やみ仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」と詠んでいるが、阿弥陀如来座像で釈迦ではない。唱えるご真言も違ってくる。鋳造のあとが7段に見えている。高さは台座を含めて13.35㍍だが、大仏とは一般に高さが丈六(4.8㍍)以上をさし、各地にある。