哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

名脇役ショウガ(墨彩画)

2010-06-30 07:28:32 | 墨彩画
控えゐて他の食材を引き立てる
生姜が無いとしょうがないなり        樋田哲仙

 ショウガは昔か身近な食材として使われている。独特の風味や香りが肉や魚の料理の臭みを消す。また、含まれる成分は殺菌作用が強く、寿司の薬味となり「がり」と呼ばれる。弁当の中にショウガの漬物が重用され、薬用では風邪予防として飲物に入れる。血行促進、循環機能もたかめるなどショウガの力は大きい。 にほんブログ村 美術ブログへ
 

早すぎたアジサイ・森林植物園

2010-06-28 04:53:07 | 写真
十日前蕾の多き紫陽花の
植物園も今は咲くらむ       樋田哲仙

 10日前に神戸市立森林植物園を訪ねた。山に開けた広大な園は一度訪ねただけでは全体像を掴みかねる。25種、5万株は見応えがあるが、今年のアジサイは少しおくれているとの管理人の話。コアジサイ、ヤマアジサイ、アナベルなどどれもつぼみが目立ったが、あれから10日、今ではきれいな花を咲かせて多くの人を迎えているだろう。

梅雨中の集中豪雨(水墨画)

2010-06-27 05:50:43 | 水墨画
今夜より明日にかけて局地では
集中豪雨と報せるテレビ          樋田哲仙

 梅雨の最中で雨天が続く。当然のことで不思議でもなんでもない。テレビの天気予報は梅雨前線が日本列島南岸に停滞し、九州、四国を中心に今夜から明日にかけて250~300㍉の雷をともなう集中豪雨という。末期でもないのに荒れるとは困ったものだ。今現在河川の水量が増して急流となっているのに、これ以上雨では不安が募るばかりだ。  にほんブログ村 美術ブログへ

尼崎農業公園ハナショウブ(写真)

2010-06-25 06:31:57 | 写真
魅かるるは菖蒲のごとく艶やかに
立ち居振るまふ女をいふべし      樋田哲仙

 ハナショウブの花の色は女性に相応しい赤やピンク系はなく、紫、白、黄と少し偏りはあるが、水に影を落として直立する姿がいい。背筋を伸ばした細身の女性にたとえてもよい。葉も樹木とは違い、しなやかに上に伸びて緩やかな曲線を描く。子供のころからハナショウブの群生を見かけると心が和んだ。19日尼崎市にある農業公園に出かけて今年も満足できた。

水なす(水墨画)

2010-06-24 13:30:02 | 水墨画
見てくれに親しみみせる水茄子は
盛りも値段下がらぬ不思議        樋田哲仙

 パソコンのトラブルで立ち上げが遅れました。
 泉州特産のみずなすは最盛期へ入った。漬物にして食べると最も美味しいとされ、地域では誇りの農産物となっている。栽培には大量の水が必要で、畑より田で作る方がよいのだろう。普通産物の値段は出始めは高いが収穫量の増加に連れて下がる。だが、水茄子は長なすの3倍はするから不思議でなたない。 にほんブログ村 美術ブログへ
 

古今集第四十一番春の夜の(書)

2010-06-23 06:25:43 | 
春の夜の闇はあやなし梅の花
色こそ見えね香やはかくるる       凡河内躬恒

 春の夜というものは、たとえ暗闇であっても役目を果たさないことがある。梅の花は隠せるが,香りだけは目に見えなくても場所を教えてしまう。「あやなし」は甲斐がない、意味がないこと。

あじさい園を二度めぐる(写真)

2010-06-22 05:58:25 | 写真
流し見てすぐに帰るを惜しみつつ
再びめぐる紫陽花の園        樋田哲仙

 岸和田市にある府営蜻蛉池公園は予想以上に大きく多品種で見応えがある。丘陵地を同品種の花が埋め尽くすと圧巻となる。散策コースも多く、念をいれて回れば時間が必要となるが、最初は一通り軽く見て、すぐに帰るはなんだか惜しく再度めぐった。近場にこれほどアジサイを楽しめる場所があるとは知らなかった。遠くまで出かける必要はない。

カエルの合唱(水墨画)

2010-06-21 06:29:43 | 水墨画
田植ゑ済む田に突然と昼間より
蛙らの声楽しみて聞く       樋田哲仙

 6月中旬の梅雨時は田植えの真っ最中で、水が張られた田に次次と苗が植えられ情景が変わる。ほんの1週間でのことである。すると土中にいたカエルが地上に放り出されて騒ぎだす。うるさいほどだが、楽しい合唱にも聞こえる。農薬で激減しているが、わずかに免れた田ではカエルたちの愛の賛歌でもあるらしい。  にほんブログ村 美術ブログへ

古今集第四十番月夜には(書)

2010-06-20 06:35:17 | 
月夜にはそれとも見えず梅の花
香をたづねてぞしるべかりける        凡河内躬恒

 月夜には梅の花は白く光り、月の光も白いので、見分けにくい。そんなときには香りを目当てに探さねばならないものだ。題詞に人から月夜に梅の一枝を求められて詠んだ歌とある。

府営蜻蛉池公園あじさい園(写真)

2010-06-19 05:13:19 | 写真
記事を見てすぐ翌日に出かけ来し
梅雨奪ひたる紫陽花の園        樋田哲仙

 月2回折り込みされるミニコミ誌で見かけたアシサイ記事に、翌日岸和田市山手にある府営蜻蛉池公園のアシサイ園に出かけた。丘陵地に平成17年7月オープン、1万6千平方㍍、40種、1万3千本の広大さ。比較的新しいが、丈も伸びて十分風情がある。ちょうど盛りを迎え、まだ、蕾も多く見られることからある期間楽しめそうだ。身近な場所にあることを知り、毎年観賞できる楽しみが増えた。

ほたるの集い(水墨画)

2010-06-18 05:58:08 | 水墨画
団扇持つ人ら多きに尋ねれば
このすぐ先に蛍の集ひ        樋田哲仙

 那智からの帰り、思いのほか遅くなって途中で夕暮れが迫ってきたころ、団扇を持った家族連れを多く見かけ出した。車を止めて尋ねると、すぐ先の川辺で今夜はほたるの集いが開かれるという。合点してしばらく走ると、川の土手に出た。すでに夜店も出て賑わいを見せている。家までまだまだ時間がかかるので立ち寄ることもせず先を急いだ。あれからもう3年がたった。  にほんブログ村 美術ブログへ

古今和歌集第三十九番梅の花(書)

2010-06-17 07:03:46 | 
梅の花にほふ春べはくらふ山
闇にこゆれどしるくぞありける        紀貫之

 梅の花が美しく咲き誇る春にはくらふ山は暗い夜道を越えても、ふくいくとした香りでどこに咲いているのか、すぐ分かってしまう。くらふ山とかなで書いているのは暗い山を連想させるためで鞍馬山とも貴布禰山ともいわれ、京都市北部にある。牛若丸の修行した鞍馬寺辺りであろう。

雨後のアジサイは(写真)

2010-06-16 06:19:48 | 写真
紫陽花は生気戻すと思ひきや
雨を含みて頭を垂れり        樋田哲仙

 地域では名のあるアジサイの寺長慶寺には今年だけでもなんども出かけている。日照りが続くとどことなく花に葉に精彩が失せて写真にはならない。アジサイは多量の水を欲しがり、梅雨の雨に似合うか花木である。ようやく雨で翌日覗くと雨が花の中に入り重みで頭を傾けている。写真になるアジサイは難しいものだが、ガクアジサイは雨を含むところがないので大丈夫である。