哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

桐一葉 虚子(書)

2006-09-30 06:23:42 | 
桐一葉日当たりながら落ちにけり      高浜虚子

 落葉には少し時期が早い。一枚の桐の葉が秋の傾いた西日に照らされながら落ちていくとは心憎い。よく見かける光景だがまとめる力の差だろうか。感性の差だろうか。

神社の彼岸花(写真)

2006-09-29 08:07:04 | 写真
をととひはまだと思ひてけふ来れば
盛り過ぎたる彼岸花かな      樋田哲夫

 彼岸花の盛りに合わせることの難しさを知った。数本が咲き始めたぐらいでは写真にならないと思い2日後に出なおすと、次々と咲き始めているが、先のものが白く変化して盛りの中に混じってしまい写真にならない。

四国の歩き遍路で(水墨画)

2006-09-28 06:16:27 | 水墨画
はるばると峠を越えて四国路の
里には遠き奥にも人家      樋田哲夫

 平成12年四国88観音霊場歩き遍路の経験がある。第40番札所観自在寺を過ぎて御荘町から内海村へ入り、すぐ国道56号線を離れて柏から大門の山越えのことである。里にはまだ遠い山の奥に人家があって驚いたことを絵にした。にほんブログ村 美術ブログへ

流れ行く 虚子(書)

2006-09-27 06:03:04 | 
流れ行く大根の葉の早さかな      高浜虚子

 客観写生俳句を唱えた虚子は自然を観察することに力点を置いている。大根の葉が流れていく早さをを詠んでいるに過ぎないが、川の大きさも水量もイメージが湧いて、読めば読むほどなんとも心憎い味わいがある。

般若寺・十三重塔(写真)

2006-09-26 07:06:02 | 写真
近づけば空突くごとく般若寺の
居丈高なる十三重塔        樋田哲夫

 十三重塔で名高い般若寺は初めての訪問である。13㍍の高さの石造物に近づくとその偉容に圧倒される。鎌倉時代の重文である。奈良・談山神社の十三重塔は室町時代の高さ17㍍、木造桧皮葺で優美であるが、石造は頑健で鎌倉時代らしい。

扇面に柿(墨彩画)

2006-09-25 07:11:30 | 墨彩画
コスモスの花を求めて来し奈良の
寺の土塀の柿青々し      樋田哲夫

 般若寺は奈良市北部の古寺。巨大な重文の十三重塔で名高い。また。近年コスモスの花の寺でも知られる。9月下旬の訪問はまだ咲き始めたばかりで少し早いようだ。塀の外側に一本の柿の木があり見上げると実を多数つけていたが青く風情はなかった。 にほんブログ村 美術ブログへ 

踊の手 蓼汀(書)

2006-09-24 07:32:48 | 
踊の手ひらひら進み風の盆      福田蓼汀

 蓼汀(りょうてい)は明治28年山口県に生まれる。
 風の盆は富山県・八尾町で9月1~3日まで開かれる盆踊り。笛と三味線に哀調を帯びた胡弓の調べが町中で展開される。編み笠をかぶった女性の踊る手は静かでまさしくひらひらと表現されてぴったり。

春日への参道(写真)

2006-09-23 07:04:12 | 写真
風わたる杉の梢の木漏れ日の
参道を行く春日の森へ        樋田哲夫

 奈良・春日大社の近くまで来たついでに、裏道から大社へ進むと、イメージの異なる大社が現れて驚いた。かって訪ねた表参道からのイメージを取り戻すのに時間が掛かった。荘厳な森と華麗な社殿はやはり表参道から進むにかぎる。

ぶどう(水墨画)

2006-09-22 05:27:23 | 水墨画
                 (豆色紙)
吾の目にその差わからず値札には
ピオーネとあり巨峰と名のあり       樋田哲夫

 スーパーの果物売り場にはシーズンとあって、ブドウが豊富に並んでいる。その中でピーオネと巨峰が酷似していて驚いた。どこが違うのか、首をひねった。値札に品種名が書かれていなかったら分からない。値段もしっかりしていて手の届きそうにもない。 にほんブログ村 美術ブログへ

花梨あり 夜半(書)

2006-09-21 06:31:47 | 
花梨あり鳥羽僧正の絵巻あり      後藤夜半

 花梨は秋が深くなると芳香の漂う黄色の実をつける。果実酒は喘息に効くとされる。高木で建材となる。
 鳥羽僧正は天台宗の大僧正。漫画の始祖といわれている。カエルとウサギの相撲で有名な「鳥獣戯画」(京都・高山寺の臓で国宝・全4巻)を描く(工人多数)

西国三十三観音霊場・紀三井寺(写真)

2006-09-20 07:04:20 | 写真
新涼の風を背中に喘ぎつつ
登れば寺は人影もなし        樋田哲夫

 楼門をくぐると直線に階段がある。熊野古道沿いにある第2番札所はほとんど人の絶えることがないが、午後も遅く名草山の中腹にある紀三井寺は人もなく珍しいことであった。遥かに新和歌浦や山部赤人の古歌で名高い片男波が傾く陽に輝いて見えた。

彼岸花(墨彩画)

2006-09-19 07:18:33 | 墨彩画
                 (豆色紙)       
茎のみを伸ばして畦にそよげるは
炎ごとく咲く彼岸花          樋田哲夫

 彼岸花を見にバイクで出かけた。山に近い田んぼの畦(あぜ)に彼岸花の姿はまだなかった。20日が彼岸の入りであるが、早すぎたようだ。ほんの3日、4日のことだろう。また出かければよ。歌は数年前のものを思い出して載せた。 にほんブログ村 美術ブログへ

絆(書)

2006-09-18 06:45:41 | 
NHK歌謡コンサートを見ていたら長山洋子と景山時則のデュエットで「絆」を歌っていた。今年の暮れの宴会にはこれを覚えて披露しようか。

 「絆」   作詞 鈴木紀代 作曲 影山時則  歌 長山洋子、影山時則

 糸の半分 私が持つわ
 残りの半分 俺が持つ
 絆という字で 結ばれて
 お前と俺は 生きて行く
 離さないでね
 離すもんか
 心を重ね
 二人は一緒 今日から一緒

早咲きの桜の紀三井寺(写真)

2006-09-17 06:14:50 | 写真
芭蕉翁も葉桜のころ来て詠みし
句をしのびつつ坂を見あぐる      樋田哲夫

 貞享4年芭蕉45歳のとき、桜の早咲きで有名な西国三十三ヶ所第2番札所紀三井寺を訪ねて
 
 見あぐれば桜しもふて紀三井寺    

 この句を残している。楼門をくぐって231段の階段の中ほどの清浄水のところに句碑が立つ。自然石で詠みにくい。

山に家二軒(水墨画)

2006-09-16 06:45:48 | 水墨画
ハイクする秋の来たりて家二軒
山の奥へと進む途中に      樋田哲夫

 ハイクすることが好きで、年に数回山へ出かける。400~500㍍の高さの山が多き。健康管理をかねての山で無理はしない。心地よい汗をかくことが健康的でずっと続けたい。だが、最近半日ドッグの検査の結果、血液がドロドロしていてこのままでは脳梗塞になると脅かされた。ならば山行きはもっと増やさねばと思っているにほんブログ村 美術ブログへ。