哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

池埋め尽くすスイレン(写真)

2013-06-29 06:21:34 | 写真
広々と池一面に睡蓮の
白一色の梅雨晴れ清し      樋田哲仙

 坂井市の松龍寺を訪ねた後、東尋坊へ向かう途中で、突然池に映えるスイレンの群生を見かけた。大きな池を一面埋め尽くすものだ。急停車してカメラに数枚おさめた。東尋坊は遠くないぐらいはわかるが、どこの場所かは分からない。スイレンは白1種類だ。どう見ても手入れはされていなようだ。長年放置されていて繁殖したものだろう。それにしても見事のほかない。

巳年ももう半分(墨彩画)

2013-06-28 06:36:53 | 墨彩画
気がつけば間違ひのなく一年の
半分ははや過ぎ去りてをり       樋田哲仙

 昨年の暮れ、来年は巳年と色紙に蛇を描いて知り合いにたくさんあげた。ついこの間のことと思っていたら、もう半分が過ぎている。歳月の過ぎるのは全く早い。わが年齢もそれだけ加算されて、急坂を勢いよく転げ落ちているのだ。今後いかほど存命するかは神のみの知るところであるが、そんなに長くはないはずだが、おびえるのでもないけれど、l時々胸をよぎる。 にほんブログ村 美術ブログへ

洞川面不動鍾乳洞(写真)

2013-06-26 06:35:08 | 写真
白亜紀やジュラ紀なくして語れざり
鍾乳洞をさかのぼるとき       樋田哲仙

 雨水や地下水が石灰岩を溶解して、侵食し、長年月かけて空洞が生じる自然現象で鍾乳洞はできる。何千万年、何億年単位の年数である。白亜紀とかジュラ紀の地質年代にまでさかのぼる。洞川面不動鍾乳洞は小高い山の斜面に入り口の穴が開いている。昇る階段に石灰岩の石材が使用されていて贅沢この上ない。長さ200㍍ほどか、大きくはないが、通路は確保されていて上下動しながら一巡できる。

今年は蛍を見そびれる(水墨画)

2013-06-25 06:16:46 | 水墨画
楽しみにしてをりながら忙しく
今年は蛍見そびれにけり       樋田哲仙

 毎日、とにかく忙しい。地域の諸役が多くて無事消化するから仕方がない。責任があると思うとおろそかにはできない。それがどこかで信望につながると思っている。一方でブログを連日アップするための準備に時間がかかる。そんなこんなで忙しいときに、知人から蛍の報せを受けたが、あっという間に日にちが過ぎて、気付いた時には時期が終わってしまった。今年は駄目でも来年には頑張ろう。 にほんブログ村 美術ブログへ

古今集第四百七番わたの原(書)

2013-06-24 06:00:44 | 
わたの原八十島かけて漕きいでぬと
人には告げよ海人の釣舟        小野篁

 たくさんの島々を目当てに私は大海原に漕ぎ出していったと、家人にきちんと伝えてくれ。その辺りの船で釣り糸を垂れている漁師たちよ。この歌は百人一首第11番に参議篁として収載されている。

「ごろごろ水」の名水を汲む人たち

2013-06-23 06:26:16 | 写真
大峰に降る雨多く洞川は
ごろごろ水の名水を生む         樋田哲仙

 大台ケ原一帯の山々には年間降雨量が平地の3,4倍はあり、大峰山もそれに等しい。修験道の修行の山の麓に名水百選の「ごろごろ水」が湧く。水道の蛇口から威勢よく水は出て、その水道管は駐車場のフェンスに沿って設置され、30口もある。どんなに大勢の人にも十分対応できるほどの水量である。洞川はほかにも湧水場所が多数あり、総称して洞川湧水群と呼ばれている。

カニの頭は(墨彩画)

2013-06-22 06:11:56 | 墨彩画
手も足も目玉も見ればわかるけど
どこにあるのか蟹の頭は       樋田哲仙

 梅雨時は湿り気が多いので、わが家の庭にもカニを見かける。アカテガニと思うのだが、はっきりとは知らない。海までは最短距離で500㍍ほど、川なら400㍍ほどで住まいは海抜1・8メートルの低地域である。カニにとっては環境は整っているのだろう。何度も見るのだがふと思うに、カニは一体どこに頭があるのかと。 にほんブログ村 美術ブログへ

古今集第四百六番天の原(書)

2013-06-21 06:08:38 | 
天の原ふりさけ見れば春日なる
三笠の山にいでし月かも       阿倍仲麿

 大空を遠く見晴らすと、今まさに月が昇ろうとするところである。思えば若かったころ私が唐へ出発する前に、春日の三笠山の端に昇ったも、今夜の月と同じようである。この歌は百人一首第7番に収載されている。の

行者らの祈り(写真)

2013-06-20 06:15:28 | 写真
催しか堂に揃ひて行者らの
般若心経ひときわ高し      樋田哲仙

 吉野の金峯山寺や竜泉寺は修験道のメッカで、いつ行っても行者をよく見かける。洞川に建つ近畿三十六不動の一つである龍泉寺へ5月下旬に訪ねると、高齢者十数名の行者が集合してきて、華王堂にそろって般若心経を唱和しはっじめた。私も知っているので同調することにした。声明は堂宇に籠り美しい響きとなって素晴らしいかった。

夜はフクロウが鳴く(墨彩画)

2013-06-19 06:36:52 | 墨彩画
田植ゑ済む頃に来りて大木の
闇を歌ふはアオバズクかな      樋田哲仙

 田植えが済んで苗がしっかり根付いて早苗田となってきた。この頃アオバズクが飛来して、寺社の大木を住処として夜になると鳴きはじめる。夜行性で昼はいくら探しても目に留まりにくい。目が金色で、眼鏡をかけたように見える。腹には黒褐色の数本の縦じまがある。尾は長く横縞がある。毎年鳴く木は決まっている。 にほんブログ村 美術ブログへ

吊り橋で谷を渡るみたらい渓谷(写真)

2013-06-17 02:06:28 | 写真
日本に多分なからむ川の
みたらい溪谷縦へと歩く     樋田哲仙

 溪谷は山あいを流れる川の川床に岩石が露出しているのが普通である。川であるから水は横に流れる。多少の落差はできるが滝とは呼ばない。奈良県・洞川にあるみたらい溪谷は何百㍍と上る。谷はつり橋を渡り、坂と階段を歩く。水は縦に落ちて滝を作っている。数学のグラフで縦軸と横軸があるが、みたらい溪谷は縦軸の溪谷で、こんな溪谷が日本に存在していることを知って驚嘆する。季節を変えて何度でも訪ねたいところである。

空梅雨で細る川(水墨画)

2013-06-16 06:34:27 | 水墨画
作物の無事を祈るは空梅雨に
例年になく川の細れば        樋田哲仙

 数日前、このブログで空梅雨に触れた。あれ以後も、全然雨の気配はない。台風3号が関東の東へそれて雨の望みも絶たれた。家庭菜園の水やりも朝夕の2回に増やした。近くを流れる川の水量もめっきり減って細くなった。気温も真夏日、猛暑日とヒートアップしている。梅雨は一体全体どこへ姿を消してしまったのだろう。 にほんブログ村 美術ブログへ