哲仙の水墨画

デジカメの風景写真、四季の草花、水墨画、書、短歌などを楽しみます。

法起寺の三重塔(写真)

2012-03-31 06:09:54 | 写真
行く道に突如見えたる法起寺の
厳かなる塔田園の中       樋田哲仙

 奈良・斑鳩町はどんどん開発が進んで、のどかな風景が狭まりつつあるが、まだ少しは残る。大和郡山からの帰途、突然現れた法起寺の三重塔。森もなく垣根も粗末で丸裸の塔は飛鳥時代の創建とか、日本最古といわれる。よく見かける塔とは異なり、どことなく重厚で力強い。晩春田園にレンゲが咲けば明日香に似たところが感じられる。

ツバメの初見(水墨画)

2012-03-30 05:58:20 | 水墨画
燕らに春とは言へどこの寒さ
夕べいづこを塒としけむ       樋田哲仙

 大阪でのツバメの初見は3月15日前後となっている。今年は川べりと街中で鳴きながら飛んでいるのを27日に見かけたので遅い。しかし、その意識を持って探せばもっと早く見かけたかもしれない。この時期は寒暖の差がありすぎて朝の最低気温が3,4度のこともある。こんなとき早く来すぎたのではないとか、きのうの夜は何処で寝たのだろうかと毎年のことながら思う。 にほんブログ村 美術ブログへ

奈良・高山八幡宮(写真)

2012-03-28 06:08:40 | 写真
ガイド乗せ走るがごときカーナビの
終る地点がわが目的地          樋田哲仙
  
 不慣れなカーナビを頼りに見知らぬ土地を訪ねた。奈良・平群郡高山に茶道具の茶筅生産日本一を聞いてである。大方の位置は知っているので、最初はナビの案内を無視して走ったが、最後はその効果抜群である。女性の美しい声の案内どおり右へ左へ曲がればよい。目的地へ行くのは容易で楽しさが倍増する。資料館が休館日とあり、近くの高山八幡宮へ立ち寄った。

癒しの山彦(水墨画)

2012-03-27 05:54:07 | 水墨画
大声のすぐ返へり来る山彦に
しばし安らぐ春のハイクは       樋田哲仙

 濃尾平野の真っ只中に育って山を歩いたことがなかった。大阪へ来て山歩きを楽しむようになり、山彦を体験した。会社のハイキングクラブで出かけて初めて山彦を楽しんだのだから随分遅い。ある山に向かって張り上げた自分の声が直ぐ返って来る。不思議でもあり、楽しくもあり、しばらくみんなで楽しいんだことがあるが、50年も前のことになる。 にほんブログ村 美術ブログへ

梅の木の下の若きら(写真)

2012-03-25 05:59:42 | 写真
弁当を開ける間合ひ語らひの
絶えて若きら梅の木の下       樋田哲仙

 荒山公園の梅林には彼岸の中日と春の日差しに誘われて家族連れからカップまで大勢の人たちで賑わいを見せた。今年は例年になく寒さが続いて、その分開花も遅れた。待ちわびたように、ようやく咲いた感があり、繰り出す人も多いのだろう。園内ではそぞろ歩きする人、シート敷いて腰を下ろす人も桜の花見と違って静かがよい。酒盛りの光景などは見当たらなくて品格がある。、

長閑な中国江南(水墨画)

2012-03-24 06:41:45 | 水墨画
試みにタッチの違ふ絵に学ぶ
のどかなる河中国江南       樋田哲仙

 外国へは一度も出たことがない。近隣の人にはヨーロッパ、アメリカ、アジアなどの旅話を聞かされる。それでも、なぜか、出かける気持ちにはなれない。所詮外国の風景など映像や写真しかない。今回、自分の筆遣いと異なる絵を見て真似てみたまで。簡単そうで結構難しいところがある。今までにない絵が出来上がったようだが、これも勉強なのだろう。 にほんブログ村 美術ブログへ

堺市荒山公園梅林(写真)

2012-03-22 06:23:36 | 写真
なだらかな丘を拓きて荒山は
紅白の梅今盛りなり        樋田哲仙

 堺市荒山(公然)公園は17㌶、50品種、1400本の大梅林である。昭和59,60年にかけて神社境内の一部を堺市が取得して開き、梅を植栽した。近畿一円でも屈指の梅林である。2年前に訪ねて驚き、今年彼岸の中日に再度の訪問である。気温は上がらなかったが、満開の梅を眺めると、心までもが満開となる。

春雨に水かさ増川(水墨画)

2012-03-21 06:38:53 | 水墨画
冬去りて降る雨近くどの川も
水かさ増しぬ桜待つ頃         樋田哲仙

 これで寒さも去って、春の兆しが増えてきた。今日から、春の選抜高校野球が始まる。12日間だが、夏と違って途中で雨による順延が起きる。一度や二度では済まない。春は雨が近いということだ。当然川の流れに変化が現れ、水量も増す。気温も雨ごとに上がり、陽気を迎える。桜の開花も近い。 にほんブログ村 美術ブログへ

矢田寺の山門(写真)

2012-03-19 06:08:29 | 写真
紫陽花の季節外せば矢田寺は
門よりの坂われ一人なり        樋田哲仙

 奈良県大和郡山市を通過中、矢田寺の標識を見つけて、急拠立ち寄ることにした。寺号は金剛山寺だが矢田寺が通称となる。天武天皇の御世の創建で重文の十一面観音菩薩、地蔵菩薩菩薩があり、境内には8000本のアジサイが季節に咲き誇る。そのときだけは駅からの臨時バスの便がある。訪ねたときは季節はずれで、閑散として、時折ハイクの人や、近所の人の参拝ぐらいであった。

庭の紅梅(墨彩画)

2012-03-18 06:27:23 | 墨彩画
植ゑてより四十年の年毎に
慈しみ増す庭の紅梅        樋田哲仙

 手狭になった家を引き払らって現在地に居を構えて40年が経った。年月の経つのは早いものだ。その際小庭ながら植木市で枝垂れの紅梅を買って植えた。毎年花をつけて季節感の溢れるのが楽しみだ。一度だけ、化学肥料のやりすぎで木をひどく傷めて花が少なかったことがあるが。翌度しには元通りなった。今が見頃で、玄関を出ると心が奪われる。 にほんブログ村 美術ブログへ