キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

与謝野鉄幹晶子夫妻と高濱集落 GOTOくまもとその6

2020年12月09日 |   └─くまもと
崎津集落を見学したあとは、大矢野島の今夜の宿へ向かう。
せっかくだから天草西海岸の「これぞ天草」という景色を見ようということになった。ここから父のガイドは「五足の靴」の話に。
 
「五足の靴」メンバーが訪ねた大江天主堂は道から眺めるだけにとどめて先を急ぐ。父には目当てがあるようだ。「十三仏」に行くらしい。
十三体のお地蔵さんが並んでいる海岸を想像した。

途中高浜という集落へ。
焼き物の看板が目立つようになる。漁港のように見えるけれど焼き物の町でもあるようだ。しかも磁器。全然知らなかったが、天草は良質の陶石の産地でもあるそうだ。

「ここに与謝野晶子たちが滞在した家があるとたい」
地図を見ると旧上田家というのが近くにある。
行ってみると広めの駐車場の先に長塀がある、さらに奥には磁器の窯元も。



上田家というのはこのあたりの庄屋だったらしい。
自由に入ってよいらしく、入り口にはタイルに染めた案内板があり、中に入ると古いが立派な建物と庭がある。








ここは五足の靴メンバー与謝野鉄幹・晶子夫妻が滞在したらしい。
その説明の展示もある。
むかしの文化人は、こういう土地の名士の家に滞在するものなのですね。
漱石が「草枕」に書いた小天温泉の家も個人宅だった。







もう誰も住んでいないらしく傷みも気になったが往時の様子がしのばれる。
庭にアワビの殻がある。
崎津集落ではこれがキリシタンの法具になったらしい。

ここも山茶花が花盛り。




十三仏へ。


仏様が並んでいるわけではなく、展望スポットだった。
天草西海岸の雄大な景色が広がる。
東シナ海だ。
夕陽の名所らしいが、日没まではもう少しかかるか。









ここに与謝野夫妻の大きな歌碑がある。
晶子の歌のスケールの大きいことに父がしきりと感心していた。


鉄幹
天草の十三仏の山に見る 海の入日とむらさきの波

晶子
天草の西高浜のしろき磯 江蘇省より秋風ぞ吹く 






大矢野まで戻って、宿に入る前にちらっと見た夕陽。
たしかに美しい。



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