私たちの中に染みついている「戦争」は「空襲」「原爆」など、自分たちに被害をもたらすイメージが先行する。
このことは、子どものころ中国大陸で戦争を体験した恩師が「銃後の日本人は戦争の被害のことしか知らない。自分の愛する夫や息子たちが戦地で何をしていたのか知らない人ばかりだ。日本人は戦争の被害の面しか見ていない」と話されていたのに共通する。
やはり、対話はとても大事なんだ。
「未来をひらく歴史」の続編(と書くのも変だが)。
私が今とても知りたいことが書いてある本なので、一生懸命読んでいる。
が、なかなか読み終わらない。
なぜかとても読みにくいのだ。
内容が難しくて頭に入らない、よく噛んで食べないと呑み込めない固い雑穀おむすび食べているような感じ?
私の頭が悪くなってる可能性も大きい(最近あまり本読まないし)が、
全体的に文章がこなれておらず、読者に負担がかかる。
でも内容はとても良い。
というか、勉強になる。
東アジアの近現代史を、いわゆる「西洋列強」まで含めた国際的視点をもって、通史として編纂されている。
今までずっと知りたかった内容だ。
日本の側からだけでもなく、
中国や朝鮮の側からだけでもなく、
自由主義側からだけでもなく、
共産主義側からだけでもなく、
客観的(?)視点で通して書くというのはとても大変な作業だったと思う。
途中「どうしてもこの部分はご論を尽くしても、共通の認識に至らず、やむを得ず複数の見解を併記する」という部分もあった。
その苦労に敬意を払い、こちらも時間をかけて読もう。
願わくは、もっと読みやすいこなれた文章になって、広くこの本が読まれますように。
できれば、高校生や大学生に多く読まれてほしい。