おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

学習するエネルギーというものは 生きるための力を生む トップクラス かも?

2020-12-11 | ◆ 国家試験受験サポート 〔 全 般 〕

 

<行政書士試験研究センター>に 
次のような記事が掲載されています

・・・令和元年度行政書士試験結果・・・

令和元年11月10日に実施した令和元年度行政書士試験では、
幅広い年齢層の方がチャレンジし合格しました。
行政書士試験は、年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも
受験できます。

  • 申込者:最年長 95歳(1名)  最年少 12歳(2名)
  • 合格者:最年長 79歳(1名)  最年少 15歳(1名)

 

就職のための公務員試験を除き 私の国家試験歴は 24歳のとき受験した
司法試験第一次 が スタート
その頃 試験日は 例年[1月15日成人の日]とされていたのでした
この試験制度はもはや存在していません 個人的な感傷でスミマセンが その
廃止の報と出逢ったとき とても悲しい思いをさせられました

 

 

さて 平成24年の記述式は 次のようなものでしたね

本年のものと 似てはいます・・・が

Xは、A県B市内に土地を所有していたが、B市による市道の拡張工事のために、当該土地の買収の打診を受けた。Xは、土地を手放すこと自体には異議がなかったものの、B市から提示された買収価格に不満があったため、買収に応じなかった。ところが、B市の申請を受けたA県収用委員会は、当該土地について土地収用法48条に基づく収用裁決(権利取得裁決)をした。しかし、Xは、この裁決において決定された損失補償の額についても、低額にすぎるとして、不服である。より高額な補償を求めるためには、Xは、だれを被告として、どのような訴訟を提起すべきか。また、このような訴訟を行政法学において何と呼ぶか。40字程度で記述しなさい。

 

正解の例  です
B市を被告として損失補償の増額請求の訴えを提起すべきで、形式的当事者訴訟と呼ぶ。

B市を被告として損失補償の増額を請求する訴訟を提起すべきで、形式的当事者訴訟と呼ぶ。

 

 

形式的当事者訴訟の定義は 行政事件訴訟法4条前段で

「当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定により

その法律関係の当事者の一方を被告とする訴訟」 とされています

典型例が 土地収用に伴う損失補償金の増額請求訴訟 〔参考となる判例 最判昭和58・9・8〕

本来なら Xは A県収用委員会の裁決の内容に不服がある(損失補償の部分についてだが)の

だからA県を被告としてA県収用委員会の裁決に対し 権利取得裁決の取消訴訟と増額の義務

付訴訟を併合提起するべき と 考えられるでしょうか・・・

しかし 
[土地収用法・・・省略アリ] には

(訴訟)
第百三十三条 
 収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日
から六月以内に提起しなければならない。
 前項の規定による訴えは、これを提起した者が起業者であるときは土地所有者又は関
係人を、土地所有者又は関係人であるときは起業者を、それぞれ被告としなければなら
ない。
 
(損失を補償すべき者)
第六十八条 
土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者及び関係人が受ける損失は、起業者
が補償しなければならない。
 
とされています

 

法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの」なのでXはB市を被告として補償
の増額を求める訴訟を提起することになります

本来の意味では抗告訴訟ですが 形式的には当事者同士で争う訴訟になっている
ということで
形式的当事者訴訟」 と 呼ばれます

補償をめぐる争いは 被収用者と起業者との財産上のものなのであって公益に直接関わらないこと

でもあり これら当事者間での解決が合理的・適切という趣旨からの仕組みなのだということでしょう

 

 

過去の出題のケースを参考にしたような?本年の問題 であった ともいえそうな・・・

しかし 内容は・・・

24年出題が記憶にあった方にとっては 知識が多かった分 考えすぎて迷ったのでは ? という点

が気になっています

 

今から申すのはいかがか とも思うのですが 12月8日の拙ブログは 【争点訴訟】も登場の内容

になっていますが 実は 今年度の問題を眺めていて 24年出題が思い起こされ その検討をしてい

るうちに 【争点訴訟】との差異あたりがどうにも気になったもので 掲載したのでした

 

【争点訴訟】あたりのこと 記述式材料になってしまいそうなので ナントナク 気になります

 

忘れないうちに と思い トテツモナク早すぎる出題予想ですが 【争点訴訟】のことも よろしければ 

心に留めておいてみて くださいね

 

 

さて

本日の業務開始 です

民法家族法 の 再確認 です

本年マンション管理士試験には 〔配偶者居住権〕の関係が 複数 登場していたりしました

 

                                     はたけやまとくお事 務 所

 

 

 


マンション管理運営においての不動産評価等のことなど

2020-12-10 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

 

〔 それぞれ 登場する数値は 概略の数字 として理解をしていただくことの
  ご了承をお願いいたします 
  が
  ある意味 近年 公の出している情報を参考にしての 記事 です 〕

 

マンション購入時の世帯主平均年齢は40歳前半 中古マンションの場合は45歳頃
分譲一戸建てと注文住宅を購入する場合の平均年齢はホボ横ばい といわれています

マンションを購入する方の平均年齢は 毎年上昇傾向にあり

住宅購入2回目以降の世帯主は 全体のおよそ半数を50代以上が占め 分譲
マンション購入世帯主の平均年齢は50代後半 中古マンションではホボ60歳

ということで 
住み替えで新たに住宅購入の際は 一戸建てよりもマンションを選ぶシニア層
が増えている 
と いえそう

1990年代前半までは郊外への人口流出がありました が 近年は利便性の高い都市部の人口
が増加する「 都心回帰 」の傾向がありました 
が 巷の この異変ありといえる現状からすると どのように推移するでしょうか???

 

今 よく相談されること
『 売ってしまうべきか いや 未だその時期ではない のか 参考意見を訊きたい・・・・のですが
 不動産業者ではなくとも 我々よりは イロイロ 情報を持っているのでしょう ネ 』

 

不動産売買に関する法規・法制相談などもあり 首都圏にある持家の貸家としての活用続行か 
あるいは
英断売却処理か の相談も身近な方から受けたりしているので いろいろ考えさせられます
あらためて サマザマな情報を見直したりしているところ です

 

「終活」も注目されて 老後のライフスタイルを積極的に考える人が増えていることを
今までとは違うレベルで感じます
老後は子供世帯と同居するものという価値観が主流でした が
生涯未婚率増加や高齢になろうともできるだけの自活を目指す という方の増加などから
専有部面積の小さなマンション暮らしを選ぶ人が増えているという情報も多くなっている と 
いえますし・・・

 

家の購入には 多くが30年ほどのローンを組むため 50代ではまだ借入金が残っていることも多い
でしょうか・・・
ローンが残っている家を売却する場合 売却代金で借入金を一括返済する必要があるでしょう が
売却金額が借入金よりも低かった場合には 新しく購入するマンションを担保に前の家の残債をも
含めた「住み替えローン」を組むことも可能でしょう が それまでの住居が思ったほどの金額で

れないこともあります

一般的にですが 築20年経過した一戸建ての評価額はほぼ ゼロ で 土地代だけの評価となって
しまい マンションの場合は新築時の半額程度になることが多い ともいわれたりします(モチロン
いろいろな要因で サマザマ ではありますけれど)

 

 

最近あった相談者の方の例からしても 以上のようなことが 実感されました

「リバースモーゲージ」 というシニア世代ならではの金融商品もあり その知識が必要になる方も
これからは増えていくかも? という気配があります
概略ですが 55歳以上80歳未満を対象にして 自宅を担保に金融機関や地方自治体からお金が
借りられるサービス と 一応いえそうです(各々の地で 具体的詳細なことは確認が必要ですが)
毎月の返済は利息分のみ 元本は死亡後に自宅を換金して一括返済するシステムであったりします
ので 不動産を相続する人がいないシニアにおすすめ なのかな といえそうです
一戸建てのみで利用できる商品のようでしたが 都市部のマンションに対象を広げた金融機関も
登場しているようです

 

 

不動産関連知識取得は マンション管理士としては 当然タイセツにしなければならないことであり
折々点検しないと 顧問先の相談を受けることもできない し 不動産の関係のファイナンシャル・
プラ
ンニングの初歩的な知識では トテモトテモ 売買取引現場などの様子を実感するには足りない
ことを
痛感 
させられます

 

本日は マンション管理組合の管理運営にも関係する 不動産関係情報のことの記事でした

情報処理の手法も さらに学ばなければ と 思っております

 

               http://toku4812.server-shared.com/ibarakihatakeyama.html

 

 


仮面のままの顔見世興行 みたいな条文

2020-12-08 | ◆ 国家試験受験サポート 〔 全 般 〕

 

 

少々 というか おおいにヘンテコリンなタイトルで すみません

以前 学習していて その手強さにそのような想いを抱いたことを ふと思ったり

したものですから・・・

条文のそのままの文言だと 正体が見えず ナンノコッチャ という思いをさせられ

続け 解釈に多くのエネルギーを必要とされてしまった記憶があったので・・・

 

早いもので 今回の行政書士試験が終了して一月が過ぎました

受験生の方 お疲れさまでした      いかがお過ごしですか

時間がとれたので 参考までに 記述式にもあたってみましたが それなりに手ごた

えがありました

 

 

さて

合否発表は マダマダ先です

とにかく 学習を始めている方 始めようとしている方 の参考になれば と 概略の記事ですが

 

行政事件訴訟法に 次の条文があります

処分の効力等を争点とする訴訟)・・・略称⇒争点訴訟

 第四十五条 私法上の法律関係に関する訴訟において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われている場合には、第二十三条第一項及び第二項並びに第三十九条の規定を準用する。

 前項の規定により行政庁が訴訟に参加した場合には、民事訴訟法第四十五条第一項及び第二項の規定を準用する。ただし、攻撃又は防御の方法は、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無に関するものに限り、提出することができる。

 第一項の規定により行政庁が訴訟に参加した後において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無に関する争いがなくなつたときは、裁判所は、参加の決定を取り消すことができる。

 第一項の場合には、当該争点について第二十三条の二及び第二十四条の規定を、訴訟費用の裁判について第三十五条の規定を準用する。

 

この条文の理解には 文言としては登場していない仮面の者も含め ポイントとなる大物たちのことを知る必要があると考えられます

極くシンプルに記していますが 以下のことの理解が 決め手となると思われます

 

ア ・ 当事者訴訟 と 抗告訴訟 の区別

イ ・ 当事者訴訟 と 民事訴訟 の区別

ウ ・ 形式的当事者訴訟 と 抗告訴訟 の関係

エ ・ 実質的当事者訴訟 と 民事訴訟 の区別

オ ・ 争点訴訟とは どのような訴訟なのか

カ ・ 争点訴訟とは 行政事件訴訟なのか民事訴訟なのか

 

 

ア に関し

    行政庁公権力の行使に関する不服ならば 抗告訴訟

イ に関し

    争いが 私法上のものか公法上のものか

    前者なら 民事訴訟

ウ に関し

    前者は 処分・裁決の効力を争うのですから実質は抗告訴訟 
     なのですが
    
法令の規定により形式としては当事者訴訟の形(行政主体を
     被告とせずに)をとっています

エ に関し

    訴訟物が「 公法上の法律関係 」である点が 民事訴訟と区別さ

    れるところ

オ に関し

        私法上の法律関係に関する訴え(つまり民事訴訟)の中で 行政庁
    の処分若しくは裁決の存否又はその効力が前提問題として
争われ
    る訴訟

    前提問題として 処分・裁決の効力が争点になっているとしても
        訴訟物が「公法上の法律関係」ならば それは当事者訴訟であり
       争点訴訟ではない

 

カ に関し

    争点訴訟とは民事訴訟ですが 処分・裁決の無効(あるいは不

     存在)が争点になる限りで 行政事件訴訟法の一部が準用されて

         いる

 

ということで 久しぶりに 争点訴訟を中心に行政法の質問があったりしたので 記してみました

 

ちなみに 
民事訴訟法 四十五条一項及び第二項

(補助参加人の訴訟行為)

第四十五条 

補助参加人は、訴訟について、攻撃又は防御の方法の提出、異議の申立て、
上訴の提起、再審の訴えの提起その他一切の訴訟行為をすることができる。
ただし、補助参加の時における訴訟の程度に従いすることができないものは、
この限りでない。

 補助参加人の訴訟行為は、被参加人の訴訟行為と抵触するときは、その
効力を有しない。

 

 45条 という同名にて登場 なので 珍しいと思いました

 

 

行政法  自身にとって あいかわらず 手強いですが・・・

マンションにお住みの方の中にも 受験者の方が それなりにいて ビックリすることもあります

こういう時期 というか 時代そのもの なので しょうか・・・?

 

壮年者・若年者からは特に 資格取得に 敏感 というか 生涯設計を意識した厳しい雰囲気さえ 

感じられたり

・・・しています

 

                  はたけやまとくお事 務 所


感謝申しあげます

2020-12-07 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

 

師走に入った と思ったら もはや 7日

みなさま いかが おすごしでしょうか

 

 

 

みなさまへ

本日は 御礼の記事であります

 

(一般社団法人)茨城県マンション管理士会理事長として 長期にわたり

多方面の方々にたいへんお世話になってまいりましたが このたび

会において役員を卒業することのお許しをいただきました

 

この場をお借りしても みなさまへの御礼の言葉を載せさせていただきたく 

この掲載となりました

会務の遂行においては さまざまなご指導・ご協力をいただきましたこと

ありがとうございました

心から 感謝申しあげます

今後とも 当会に対するご指導・ご協力のほど どうぞよろしくお願い申し

あげます

 

 

 

なお マンション管理士業務に従事させていただけていることに感謝しつつ

マンション管理運営の相談に応え助力に努め 援助に力を尽くさせていただ

くことなど

自身も今まで同様の活動をさせていただくこと なんら変わりはございません

なおいっそうのご指導 お付き合いを どうか お願い申しあげます

 

 

 

さすがに朝晩は特に いよいよ冬の大気との付き合いを迫られてきました

ご自愛くださいまして より健やかな静かな日々が続きますよう 祈念申し

あげております

 

                        はたけやまとくお事務所

                                畠山 徳男

 


少し? 似ている

2020-12-06 | ■ 業 務 エ ッ セ イ

 

 

 

 

以前 分野が違う二つの案件を ホボ同時進行で委託されているときに

“ なんとなくだけども 案件の顔かたちは別にして 性格は似ているなー ” と 思

わされることがあった

 

その 似ているところとは

・スムースに進行しているときには ナンラ不都合が無く 穏やかそのものなのだが

 一旦コジレルト 修正にトンデモナイエネルギーを要することになってしまう

 

・収束(終息の意を含む)への一つの有用な手法には 同様の意思を持つ者の各々の

 持分を集めて束ねての処理をしてしまう という途を選択する場合もある

 

・事が表面化すると 複数人の利権の調整という側面が スタートからエンドまで 期間の

 幅はそうとう異なっても 紆余曲折が 多少 継続することが常 ともいえそうだ

 

・当事者の各々の群れに 巧みな調整役が存在するとしないとでは 処理遂行にそうとう

 な差がでるし その者についての力量判断が適切ではない場合には さらにまた 徒に

 混乱が生まれてしまうこととなる

 

・特に 利害関係人全員が関わる終末シーンまでの道程においての技法として 徐々に

 ではあっても 持ち合っている物権・債権の権利者が 可能な限り単一人あるいは極く

 少数に近づくよう そのようにして対象物に関する意思決定者をより絞ることに努める

 という途を選ぶことが 常套策でもあったりする

 

 

上記の 二つの案件とは 

〔遺産分割協議書作成関係法規・法制相談〕 

と 

〔事の起きてしまったような?マンション管理組合への 管理運営援助〕

 

 

 居住用マンションで 二世帯のみ 管理組合員二人

 の区分所有建物もあり得るし

 かたや 

 被相続人(亡くなった方)に子も尊属もおらず 

 常に法定相続人となる配偶者の存在は別にしても 

 兄弟姉妹のみ 代襲の甥姪もありという場合などは 

 アッサリ 20名を超す法定相続人が登場したりもする 

 のだが・・・ 

 とにもかくにも複数当事者間における管理物の運営・処理 という場面での貌は どこか

 似ているところがある と 思わされる

 

 というわけで 久しぶりに またまた 

 アレコレを控える相続関係 と 築後40年を経てのアレコレを控える管理組合助力 

 それぞれの 案件に最も相応しい途を探りながらの アクセク 検討という 

 2021年の道程が おそらく 大晦日前後からをスタートにして まず 続きそう・・・

 

 

 管理業務主任者の出題は どのようなものだったですか ?

 一日も早く 自身も挑戦して 傾向を探ってみたいと思っています

 

                   はたけやまとくお事 務 所

 

 


強行規定

2020-12-05 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

私も 仕事上で SKYPE/Zoom  などを利用しています

任意団体などで 集会のあり方などにおいて法的な縛りのない組織においては

公序良俗・条理に反しないような範囲では私的自治により 治めていけばよい と

されるでしょう 

強行法規遵守を意識しながらの運営をしなければならない組織においては フリー

な遂行が許されない部分も それなりにあります

マンション管理運営上の法規として 「建物の区分所有等に関する法律」 における

集会(総会)についての45条は ≪強行法規≫ という性質を有するものです

管理規約や集会(総会)の決議で その内容と異なる定めを規準とすることは許され

ません

緊急事態下 ということで
「 Zoom 等」の活用によるオンライン理事会を開催した経験を有するマンションでは

今後のためにより明確な規準を ということで それらに関しての管理規約の改正案を

総会提出 という動きもあり

「理事会について、電磁的方式等、符号・音響又は映像の送受方式(Web会議システ
ム等)により開催する場合は、理事会でその実施の決議を行うものとする。」
というような趣旨の条項を検討することも可でしょうが・・・

 

集会(総会)開催のことに関しては この法律に登場していない[理事会]の運営のことと

同列に考えることはできません

例えば 
『来年度から 総会は Zoom又はそれに類するものを利用して開催する』 

とい
うようなことをアッサリ決めてしまうようなことは できません

まず 相互の五感を通じての現実・有形・物理的な認識を基本とする参加集合ではない

形式を採用すること自体 法文上からは無理があると思うからです

45条は 決議 のための ある意味 特別な例外措置の採用のための規定 と捉えられ

ると思いますのでそのことからして それ以外のことである 集まる形 の特例は 想定

できないと解釈しなければ と 考えられるのですが・・・いかがでしょう ? 


(書面又は電磁的方法による決議)
第四十五条 
この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。

 この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があつたときは、書面又は電磁的方法による決議があつたものとみなす。
 この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、集会の決議と同一の効力を有する。
 第三十三条の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第一項及び第二項の電磁的方法が行われる場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録について準用する。
 集会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。

 
 
管理組合から相談があった場合は 上記のような立場で説明を試みています
 
いずれにせよ
早期に 公の決断をもって 法令手当てが欲しいものだと思っています
 
以前から申しあげているように 管理運営の相談を受ける側としては 管理組合の方々にとって
迷惑にもなりかねない安易な解説は 慎まなければならないと思っています 
 
要するに 現時点では 強行規定か否か という点あたりは プロとして 意識して行動するべきこと
当然の義務だと思われます
 
余計なお世話かもしれませんが 未だ 事の本質を理解していない雰囲気のアドバイザーが ときに
散見
されますので・・・
(便利な機器 そうして それらを活用することについては 賛成であります が・・・・)
 
 
明日は 管理業務主任者試験日ですね
努力が実りますことを お祈りいたしております
 
   はたけやまとくお事 務 所                 

本年度問題についての感想

2020-12-03 | マンション管理関連試験等サポート   

 

仕事の流れの都合上 事務所でジックリと検討する時間がとれずに

いたので 今 29日に実施されたマンション管理士試験問題にあたっ

ている

 

感想としては まず 「一連の民法改正部分」からの出題が 予想以上に

出題されていたことがあげられようか ?

< 問題中法令等に関する部分は、令和2年4月1日現在において
     施行中の規定に基づいて出題されています。 >

ということで まさしく その日が施行日初日であるところの債権法部分からは 

さほど出題されないのでは と 思われたのだが 契約不適合責任など サッソク 

出された

もっとも 以前から言われていたことだが 今回の改正は 長年の判例

の積み重ねによるという側面もあるので 以前からそのような学習を

なさっていた方には さほど 解答するに抵抗がなかったかもしれない

 

全体としては 実務重視の即戦力の要請にも応えられるような内容の

問題がより目立つように感じられ 難度は ヤヤ 高め と 思われた

 

以前からの 同様の言になってしまいますが

つまるところは 過去問中心学習でもナカナカ的を絞ること困難な建築・

設備系を当てにすることは冒険過ぎるので 区分所有法・標準管理規約・

民法の法令部で どれほど確実に答を絞ることができたか(この分野は

得点源としての面では 建築設備系よりは より確かなものとして 攻撃

力として 涵養が可能なのではと考えられる)が 合否のポイント であろう 

ということにつきる 感がある

 

不動産登記関係では 表示登記をとおしての区分所有というものの理解を問うている

ような専門性のより濃いもので 良問を超え過ぎる難問 ? というものが登場していたり

だが そうしたものの対極として 気になったものも 少々 

一例として 次の問題

〔問 39〕 マンションの大規模修繕工事における工事請負契約の締結に関する次の記
述のうち、適切でないものはどれか

1 工事請負契約の締結は、発注者である管理組合と選定された施工会社との間
で行うが、マンション管理適正化法に定める基幹業務を管理会社に委託してい
る場合は、当該管理会社と施工会社との間で行う。

2 工事請負契約書には、工事対象物件の所在地、工事内容、工期、工事代金、
工事代金の支払い方法等の事項が記載される。

3 工事請負契約約款とは、工事請負契約に基づいて、発注者、工事請負者がそ
れぞれの立場で履行すべき事項を詳細に定めたものである。

4 工事請負契約上引き渡すべき図書とした工事保証書は、工事請負者と建築塗
料等の材料製造会社との連名により作成される場合がある。

 

答えは 当然 1 なのだが
(請負契約の成果を受けるものとしての管理組合をはじいてしまって 管理会社が
締結当事者として債権・債務関係が成立することとなるなどということを想定してしま
う受験者が存在するものだろうか?)

以前 某役所を訪れたとき マンション政策を担当する部署の統括的地位にあると

おぼしい官が
『 管理組合 と 管理会社というものの関係が理解できない・・・・ 
管理会社とは どのようなことをする組織なのですか ? 』
との言を発したことがあったりして 

がく然 とさせられたりしたことがあったり したが・・・

 

私の知る限り 今の受験者の方々の学習レベルからして この問題を誤る方がおられ

るだろうとは とても思えない

つまり ある意味 価値の低すぎるものに貴重な一問枠を費やしてしまっているようで

ザンネンな気がした (もっとも 出題者の方には なにか特別な出題意図があったのかも
しれないが・・・)

 

ということで 年々 難度が高くなり 確実な理解力を育てる学習でなけれ合格レベル

到達を実感できないだろう という思いをさせられています

自身も さらなる学習を継続していこう と 思わず背を伸ばした 本日 午前 でした

 

              はたけやまとくお事 務 所

.