おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

組閣

2009-03-16 | ■ サマザマな おはなし

現在では誰もが疑わない自明の理

内閣とは 
行政権を担当する
最高の合議体として 
国会
裁判所と並ぶ憲法上の機関





昨日 あるドラマを観ながら
解っているようで 確実なところをほとんど忘れていた
次の事実を思い返しながら 愕然としました

大日本帝国憲法には 内閣に関する規定は無かった
内閣は 内閣官制という勅令で定められていて 職掌
(職務内容)すらも明確ではなかった



再確認での最大の驚きは 天皇からの大命降下により
組閣を命じられる その内閣総理大臣の人選は 
元老・重臣
と呼ばれた者たちの推挙によったこと
そうして その推挙人は 
長きにわたり 薩摩・長州出身者だったこと

天皇をとりまく 数人の者の意向で 行政部の舵取り
をするべき人物が決まることになっていた


あらためて この仕組みを知り 唖然とした次第
戦前は 乱暴な分析をあえてすると
まさしく 明治維新体制の断固たる続行だった



元老名簿

伊藤博文
山縣有朋
井上馨
桂太郎
以上 長州

黒田清隆
松方正義
西郷従道
大山巌
以上 薩摩

西園寺公望
公家



明確さを欠く執政体制で
明治以降 第二次大戦敗戦までの長きにわたり
一国の運命が右往左往したことを思い
執政体制制度の曖昧さが 核の核の部分にあり続けた
ということに
驚きを通り越して 
大いなる さらに大いなる 不気味さを覚えます
そのようにしても 一国の政治というのは存在し得る
というか 存在してしまうという・・・



ひるがえって今の世はどうなのでしょう
体制は規定上明確?でも
内実といえば これもまた 大いなる不気味さの世界