昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(218)米朝戦争は起こるか?(Fサロン)

2017-10-21 10:01:19 | 三鷹通信
 昨日はFサロンに元共同通信論説副委員長の伊藤力司氏を講師にお迎えして、「米朝戦争は起こるか? 多分起こるまい」と題した講演を拝聴した。
 
 トランプと金正恩は凄まじい口喧嘩の「チキンレース」をしているが、双方とも実戦の覚悟はない。
 トランプの主要スタッフはいずれも退役将校で、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争など不名誉な戦争に参加した悲痛な体験者である。
 核戦争になりかねない米朝戦争をやる気はない。
 金正恩も戦争になったら北朝鮮が破滅することを十分承知している。
 北の核兵器はせいぜい20~30発。対する米は3000発以上。差は赤ん坊と大人の差があることを金正恩もわきまえている。
 米のシンクタンク「38ノース」によれば、 
 北との境界線から韓国人口の大半が住むソウルまで50kmあまり、境界線上に設置された数千台の長距離砲によって「火の海」になり、100万人単位の犠牲者の恐れがある。
 米朝間には軍事ホットラインがないので、偶発衝突が誤解を拡大する恐れがあるが・・・と。

 しかし、ボクが思うに、仮に偶発事故が起きたとしても双方とも大戦に拡大させることはしないと思う。
 今、最大の危機は金正恩の頭の内である。
 仮に中国やロシアが徹底的に圧力をかけることになったら、北の国民生活が破綻し国内をまとめ切れないだろうことは予測に難くない。
 先に述べたようにロシアに縋ることにならざるを得ないかもしれない。
 問題は中国の対応である。ロシアの意のままにさせることを見過ごすわけがない。
 現在は国境に朝鮮族が生活していて、彼らがなにがしかの物資の流通している現状を見逃しているはずだ。
 今まで、中国共産党大会を控えて抑制気味だった中国がこれからどう出るかがカギとなるはずだ。

 <好奇心コーナー> 
 
 中国の共産党大会が開幕した。
 
 習近平は自身が主導する「新時代の特色ある中国の社会主義思想」を高らかに宣言した。
 
 
 国有企業や国民の貧富の格差など問題点は多々あるが、経済改革などの面で目を見張る成果を挙げている点に着目しなければならない。
   
 新しい経済システムへの投資が、若い世代を巻き込んで着実に伸びているのだ。

 習近平は「欧米や日本の先進国家では統制の効かない<民主主義>が破綻している。今こそ我らが<改革社会主義の新モデル>を見せつけなければならない」と豪語している。
 周辺のアジア小国に少なからず影響を与えかねない。
 中国と決別したはずの北朝鮮の金正恩も、中国共産党大会に祝電を送っている。
 
 北にとって中国は相変わらず無視できない隣国の大国なのだ。

 「習近平思想」を築く。
 
 「デジタル・レーニン主義」
 ネットを使って共産党一党支配。しかも、これまでの集団指導体制ではなく一人の指導者が支配。
 当面は後継者も置かない。今後5年間でさらに習体制を固め、さらにその先「新時代の強国中国」の完成を目指す。
 バブリーな経済政策によって、国内の不平分子も懐柔出来るとみている。
  





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