昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

中欧旅行(19)

2009-11-25 10:02:26 | 中欧旅行
「いやーあ、参ったよ。小便するのに苦労したよ」
 トイレから出てきたおじさんが目を剥いている。
「丈が高くて、我々チビは困るよ・・・。台でも置いといてもらわないと」
 そういえば、昔、ソ連へ招待旅行に招かれた会社の社長が土産話で語っていたのを思い出した。
 
 

 こちらの男子トイレの便器の高さは日本人向きではない。
 幸いぼくはかろうじて問題なかったが・・・。

 

 衛兵を冷やかしてプラハ城を出ると、我々は既に10世紀頃から遠隔交易の市場として賑わっていた街並みを通ってカレル橋に向った。

 カレル橋に入る所で30分後に旧市街門塔を出た所で再集合することを約束して我々は自由にカレル橋を楽しむことになった。
 傘を差すべきか否か迷うほどの雨がぱらついている。
 橋のうえには、アクセサリーや水彩画、絵葉書などの露店がたくさん並び、雨模様にもかかわらずいろいろな人種の観光客が多数入り混じって歩く。
 
 全長520メートル、30体もある欄干の像を知識のない我々が全て見る意味も余裕もないので、見るべき像を絞った。
 先ずはヤンさんの像だ。
 

 橋の真ん中あたり、聖ヤン・ネボムツキーの像には予想通り人だかりがしている。
 多くの人に思いを込めて触られた銅版はなるほど金色に輝いている。
 その先の十字架にかけられたキリストの像もひときわ目立つ存在だ。
 

 我々日本人におなじみのフランシスコ・ザビエルの像が、さらにその先反対側にあるはずだが、工事柵で囲まれて全く見えなかったのは残念。

 我々は時間をもてあまして旧市街門塔先の集合場に着いてしまった。
 

 時折雨が降るのと、じっとしていると寒いので門の下に入る。
 同じように早く見物を終えた連中が並んで行き来する観光客を眺めていた。
 
 ・・・平凡な東洋人の立像が並んでいる・・・
 彼らにはそう見えたかも。

 ─続く─

 



 


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