昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(338)日ロ首脳会談は成功だったのか?

2016-12-17 05:20:38 | エッセイ
 久しぶりに<落語談義18>で・・・。
 
 熊さん:日ロ首脳会談が行われましたが?
 ご隠居:わざわざ安倍首相のおひざ元の山口・長門市で行われたな・・・。
 
 熊さん:ウラジミール、シンゾウなんて馴れ馴れしく語り合ってましたが、その割には日本にとってはかばかしい成果とはいかなかったようで・・・。
 ご隠居:成果を上げるための第一歩は踏み出したんじゃないかな
  
 熊さん:世耕大臣がけっこう地ならしして頑張ってましたが、結局領土問題にまでたどり着けなかったようで・・・。
 
 ご隠居:相手が相手だからそう簡単にはいかないよ。
 熊さん:でも二階幹事長までもが国民の大半はがっかりだろうって言ってますぜ。
 
 ましてや野党の蓮舫さんなどは食い逃げされる!と。
 
 ご隠居:ただ、プーチンは大事なのは平和条約だ、と過去の首脳会談で了解している少なくとも二島返還を匂わせている。
 
 熊さん:そんな楽観的なこと言っていていいんですか? 中村逸郎筑波大学教授などは、これで領土返還は遠のいたと悲観的な見方をしている人も多いですぜ。
 ご隠居:それは評論家の言うことで政治家たるものは戦略的思考を働かせて、実を取るように考えなければ!
 熊さん:戦略的思考?
 ご隠居:地球儀を俯瞰的に眺めて戦略を練るのさ
 熊さん:俯瞰的に眺める?
 ご隠居:ロシアの立場を考えてみろよ! 西に、つまりウクライナやシリアに問題を抱える身で、東の日本とは平和的な関係にある。少なくともシンゾウくんはそんなウラジミールに手を差し伸べてきてくれている。チャンスだ!と思っている。
 熊さん:それじゃ、ロシアだけいいとこ取りじゃないですか。
 ご隠居:分かってないな。プーチン大統領も平和条約が一番大事だ、ということで言外に東京宣言を考慮に入れてることを匂わしてるんだ。
 熊さん:東京宣言?
 ご隠居:平和条約を締結したら少なくとも、歯舞、色丹の二島は返還するということさ。
そこには、ロシア自身の開発の手は入ってないらしいよ・・・。
 熊さん:そんな甘い推測がプーチンに通じるんですかね
 ご隠居:領土問題を解決するには軍事力による戦争で奪うしかないことは歴史を見れば明らかだ。
 熊さん:じゃあ、日本も軍事力をつけて・・・。
 ご隠居:そんなこと今の日本に出来るわけないだろう。今の日本に出来ることは経済力で敵を懐柔するしかないんだよ。
 熊さん:なるほど・・・。
 ご隠居:現実を見て見ろよ! 来年はトランプがアメリカの大統領になるから、力による対立はますます鮮明になる。
 
 熊さん:日本にとってはますます厳しい時代になる・・・
 ご隠居:そうだ、その中ではアメリカだけでなく、ロシアとも中国とも仲良く、しかし、国益を損なわないよう気をつけて戦略的に思考するしかない。
 熊さん:日本もそれら大国と競合できる軍事力を付けるということですかい?
 ご隠居:分かってないな・・・。そんなバカな軍事力争いを続ければ人類の未来はない! いずれはそれら大国もそれに気づく時がくる。
 熊さん:人類の未来? ずいぶん大きく出ましたね。
 ご隠居:そこで、日本の積極的平和主義の登場ということになるんだ!
 熊さん:・・・。





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