昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(169)アベノミクスの先行きは?

2013-08-21 06:28:53 | エッセイ
<落語談義8>

 熊さん: 高校野球で足がつってピッチャーが交代しましたね?熱中症じゃないかって?
 
 ご隠居: あの猛暑の中じゃ、ついに来たかって感じだね。
 熊さん: この夏熱中症が2万人超えたとか。死んだ人も300人近くいるそうですね。ご隠居さんだいじょうぶ? 省エネでクーラー我慢してんじゃないの?
 ご隠居: そういえば、<省エネ>なんて言葉今年は聞かないね。アベノミクスで輸出は増えたけど、熱中症対策にはそれどこじゃねえって、じゃんじゃん電気使い放題で、石炭、石油、ガスの輸入激増で国家収支は赤字だもんな。
 熊さん: アベノミクスって大丈夫なんですかね? 今のところ景気は上向きって言われいますが。
 ご隠居:お札をじゃぶじゃぶ刷って、円安になって輸出が増えて、株が上がったという効果はあったようだがね。・・・最近ドイツが「わらに付いた火」のように短期的で終わるんじゃないかなんて批判しているね。だいたい日本だけじゃなくて、アメリカだってじゃぶじゃぶ経済だからね。バーナンキFRB議長の、「そろそろ縮小して財政健全化の道を」なんてひと言で世界中が恐慌になりかねない不安定なマネーゲームの渦の中に世界経済はあるんだ。
 
 熊さん;となると、日本としては具体的な第三の矢をどう放つかが問題なんでしょう?
 ご隠居:ずいぶん分かったようなことを言うじゃねえか。その通りだよ。
 熊さん:取りあえずは国土強靭化のための公共投資で活性化しようとしている?
 ご隠居:感心だね。お前も勉強しているんだ。でも公共投資だけじゃそれこそ一時の効果しかないね。それで、国内を盛り上げるのとは別に安倍首相は輸出を増やそうってんで、いろいろな国に働きかけている。
 熊さん:国内を盛り上げるっていったって、昔の電化製品みたいな新商品が生まれてくるのを待ってるわけにはいかないからね。
 ご隠居:それで安倍さんも外国を頻繁に訪問して輸出できる環境づくりに忙しいんだよ。
 熊さん:トルコやアラブ首長国連合へ原発を売り込んだり、フィンランドにも。
 ご隠居:そうなんだ。最近はフィリピンへ巡視船供与を表明して、ベトナム辺りも関心を持ているらしい。日本の造船業も期待してるんだ。
 
 熊さん:そういえば今月の27日にイプシロンロケットが打ち上げられるらしいじゃないですか。小型で、安くて納期も短くて後進国から関心を持たれていますね? これなんかもいいんじゃないですか?
 
 ご隠居:そういった日本独特の技術を生かした製品をどんどん打ち出していかないと。
 熊さん:だけど、何か単発的でもうひとつですね。第三の矢として大丈夫なんですかね?
 ご隠居:それで、日本にとってまさに起死回生の開発手段があるんだ!
 熊さん:なんですか、その起死回生のっていうのは?
 ご隠居:日本を取り巻く海に埋蔵が期待されている<メタンハイドレート>だよ。これで日本のエネルギー資源問題が一挙に片づく。
 
 熊さん;でも、まだ海のものとも山のものとも分からないんでしょう?
 ご隠居:そこへ集中的に投資するんだよ! まさに全権を握った安倍さんの決断にかかっている!

 
 


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