昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(385)憲法記念日に思うこと

2017-05-04 05:40:10 | エッセイ
 <憲法>とは何か?
 国家のあり方を決めたルールである。  
 日本国憲法は第二次世界大戦で敗北した後、占領軍アメリカの指導の下で作られた。
    まさしく世界に類を見ない<平和憲法>である。
 「他国民の公正と信義に信頼して、陸海空軍その他は保持せず、国の交戦権を認めない」
 他国民の信義に依存した憲法なんて、まさに<理想的な人間社会>を先取りしたユニークな憲法だ。
 しかし、現状の国家間の対立抗争は<理想>とはほど遠い。 
 わが国の身近では、北朝鮮が人類を滅ぼしかねない<核兵器>を振りかざして、米中の超大国さえも恫喝している。 
 戦後70年を振り返る時、確かに日本国は敗戦国のくせに世界有数の経済大国に成長した。醜い世界各国の争いに巻き込まれることなく・・・。
 これこそ<平和憲法>のお陰であると、護憲派は主張する。
 しかし現実は、占領国アメリカの作った憲法の下、その庇護のお陰であることは否めない。 
 さて、世界第3位の経済大国日本がこのままの、<自立できない日本国>でいいのだろうか?
 世界に先駆けて旗印とした、この<平和憲法>を活かす道はないのだろうか?
 先ず、<日本国憲法>を自前のものに改正して、自立した姿勢で<積極的平和主義>を世界に訴える必要がある。
 そのためには、人類を滅ぼしかねない<核兵器>を抑止力とした列強の危うい対立構造に楔を打つ外交をしかけることこそ、唯一の被爆国、日本の役割なのではなかろうか?
 つまり、核兵器を持たない国を糾合して、「核兵器廃絶」を伴った積極的平和主義外交を訴え続ける! 
 もちろん、<力>による現状に配慮して<日米同盟の基軸は保たざるを得ない>という打算は必要だが、アメリカといえどもこの<平和理念>を否定することは出来ないだろうから。
 訴え続ければ当面<核廃絶>はむずかしいかもしれないが、減らす方向への道筋は敷ける。