昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(335)中国の覇権姿勢

2015-04-04 04:29:36 | なるほどと思う日々
 このところ、安全保障分野のみならず、経済分野でもこれまで世界をリードしてきたアメリカに対抗して、「中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)構想」を打ち出してきた中国のしたたかな戦略を見てみよう。
 
 これまでアメリカを政治のみならず経済でも一枚岩で支えてきたG7(日米英加独仏伊)の牙城を、先ず英から切り崩した。
 
 

 そして、G7のみならず、ブラジル、ロシア、オーストラリアや中東の国々までドミノ倒しのように参加国を増やし、それらを<朋友圏>と呼んでいる。
 

 AIIBは、国内にいろいろな難題を抱える中国国民の目を逸らし、アメリカと世界の覇権を二分する大国・中華民国のイメージを高める効果がある。
 

 一方、アメリカでは、ウオールストリートジャーナルに中国研究者のデビッド・シャンバウ氏の「中国共産党政権の崩壊」という寄稿文が掲載された。
 
 *3月5日に中国共産党全国人民大会が、全国から3000人もの代議員を集め開催されたが、スローガンをおうむ返しに叫ぶお芝居であった。
 
 
 *しかし、中国共産党政権の終焉は始まっている。
  腐敗分子退治政策で、共産党・国営企業・軍部などの体制派内に敵を多数作っている。
  

 *中国の経済関係者のエリートは片足を海外に出している。
  393名の億万長者を調査したところ、64%の者が体制に万一の事態発生の際には海外へ移住することを計画、準備しているという。
 富裕層がお産のために旅行し、子女に米国籍を取らせるというケースさえある。
 

 *マスコミ・学者・大学生・知識人・チベット族・ウイグル族・NGOなどをターゲットに締めつけを強化している。
 

 *習政権が行おうとしている経済改革でも、国営企業・地方政府による抵抗で実現は困難になっている。統治方法を変更しない限り、独裁強化の結果は、ソ連邦解体の<悪夢>と同じ道を辿ることになる。