月に2度パンを焼き、その都度ってわけじゃないけど、報告記事は上げている。今さらかよ?の感ありだが、goo blogのお題でブログのタイトルに#パンってあるからにゃ書かぬわけいかんでしょ。元パン焼き職人としちゃ、って50年前の自慢してんじゃないよ。
それよか、ごはんパンだぜ。
パン作ってる人、ほとんどは小麦粉捏ねて、のオーソドックスなパン作りだろう。たまに、ライ麦パンとか米粉パンなんかもあるかもね。こっちはごはんパン、違うんだよなぁ。米粉パンとも全然違う。そこんとこ、知っておいてもらおうかと思うんだ。
まず、誤解のないように。ごはんだけでパンを作るわけじゃない。米粉を混ぜるわけでもない。小麦粉ベースに炊き上がったごはんを混ぜて生地を仕込む、ってのがごはパンだ。なぁんだ、それだけ?うん、それだけ。
でも、これが実に美味いんだよ。
まず、香り、この世のものとは思えない! この香しさはなんだ?!炊き上げたアツアツごはんのあの香り、わかるねぇ?それにプラスして国産小麦粉の馥郁たる香り。これはパンとは言え、別の世界のものだ。しっとりとした柔らかさ、噛み応えの上品さ、これもアメリカ小麦の引きの強さとはまるで違う。
と、まぁ、ちと大げさじゃあるが、余計な手間暇かけてもごはんパンにこだわる、いや、フツーのパンには見向きもせずに焼き続けて10年近くだから、もはや、我が家じゃパンって言ったらごはんパンなのさ。ってことで、その素晴らしさはわかってもらえるかな。
それじゃ作り方、基本の食パンで。国産小麦粉1キロで生地を仕上げるとすると、ごはんはカップ1杯を柔らかめに炊いたもの。うるち米2に対してもち米1だともっちり感がますし、膨らみも良いし、香りも上がる。かと言って、モチ米が多過ぎと、焼き上げ後、麹菌の発酵臭さが出やすいので注意がいるよ。ぬるま湯は小麦粉の55%ってことで550ml、塩2%で20g、ドライイースト1.8%で18g、ただし冬はやや多めにする。それに7%70gのショートニング。これが材料のすべてだ。
ご飯はぬるま湯全量を加えてフードプロセッサーでドロドロの粥状にする。念入りに粒やかけらが残らないようにね。
塩とドライーストを加えて攪拌した小麦粉にこのごはんペーストを流し入れ捏ねる。粉気がなくなったら、ショートニングを混ぜ込んでさらに捏ねる。
作業台に取り出し、あとは叩きつけては伸ばして巻く、この繰り返し。まっ、最低で200回は必要だが、できれば、250回以上、ガンバレ!
捏ねあがったら、1次発酵1時間15分程度で分割・丸め。
5分ほどベンチタイム取ったら、丸いまま上から押さえるように広げてガスを抜きくるりと巻いて俵形にして1斤型に入れる。
あっ、そうそう、この分量で1斤山型食パン4本焼けるから。
最終発酵30分程度かな、良きほどに膨らんだら210度、ただし、これはオーブんによっても焼く量によってもまちまちだから、自分の窯の性質を早くつかむこと、なぁんて、すげぇ上から目線!すまん。
温度を保って30分、ほれほれ、香ばしい色に焼き上がったぜ。
な、簡単なもんだ。ごはんを混ぜるって一手間が加わるだけで、豊潤な別世界?が広がる、ぜひ試してみておくれ。
なぜそこまでごはんパンなのか?それはねぇ、我が家が米作ってからなのさ。たっぷりとれる無農薬米、余らしてパンばっか食べてるわけにゃいかんだろ。大好きなパン、うしろめたさを感じることなく、素敵なパンライフを楽しむためにゃ、ごはんパンしかないってことなんだぜ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます