ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

妄想ランニング

2015-03-27 09:53:36 | ランニング
 ランニングマシーンで10kmって、辛いんだよねぇ。身体じゃなくて、気持ちの問題。そう、飽きるんだ!7km過ぎるともううんざり、まだか?まだか?と経過タイムやら走行距離のメーターばかりに目が走る。目の前はテレビのモニターが、よそ見は許さないわよって感じて立ちはだかってるから、ガラス窓越しの景色も見られない。ひたすらひたすら、呼吸のリズムに気を紛らわせつつ走るっきゃない。

 走ってる時間たっぷりあんだから、なんか考えれば?ってそれ傍観者の戯言だから。まず筋の通った思考とかアイディアのひらめきなんてぜんぜん縁がない。景色見てきれいだな、くらいには頭回転するけど、気の利いた文章一つ、わき出してくることはないもの。一度呆け防止のトレーニングってことで、走りつつ簡単な引き算やら尻取りやってみたけど、走るペースが速すぎて頭ついていかなかった。

 この退屈、なんとかならんもんかい?

 そうだ!音楽聞きながらって、みんなやってるじゃないか、あれいいかも。さっそくしまい込んだままになってたウォークマン取り出して、曲目を入れ替えた。どう考えたって、初期のマイルスで走るのって無理だよね。クラプトンも聞き入って足止まってしまいそうだし、・・・・まっ、試しだからいろんなアルバムから1,2曲ずつ入れてみることにした。



 さっ、イヤホン耳に差し込んで走るぞ!うーん、ちょっと走り憎そう、自分の呼吸が聞こえなくて戸惑った。でも曲が2曲目3曲目と進んで音楽に乗って走れるようになってきた。最初に、おおっ!って思ったのは菅野洋子「カウボーイ・ビバップ」からの曲。なんか追っかけられるぅぅぅ。深夜の倉庫街を必至で逃走する感じ。乗るなぁ、走りにイメージがまとわりつく。テンポもなかなかだ。次は東欧のブラス音楽。映画監督クストリッツアの世界だ。これも走るもんね、映画『白猫黒猫』ではちゃめちゃな結婚披露パーティ、鶏がかけずり回り、鳩が飛び、新郎がテーブルの下を四つん這いで走り抜ける。もう完全にその気になっちまう。デパペペの曲だと、これは新緑の草原だな、恋人同士が戯れながら走り回っている。次々に流れる曲に誘われて頭の中は妄想劇場!

 7km過ぎ、いよいよ辛くなるところでかかったのは、グッキーの「グッド・ラッキー」。この曲不運なんだ。ちょうど売れ出した時にあの3/11、世の中、グッドとかラッキーなんて受付なくなったもの。震災の直前、とっても気に入って置農演劇部に踊らせたいって購入してた曲。調子よくって、おっ、いいね、って聞き始めたら、「頑張って!」だって、ついつい、「よっしゃ!」って応えてしまった。「おつかれさん!」なんて歌詞もでてきて、そうそうわかってんじゃん、って歌と対話しつつ走ることできた。



 こういう明るくてたわいなくてテンポの良い曲がランニングには向いてるみたい。AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」とかご当地アイドルの「君の心に解き放つ」なんかも入れて行ったんだけど、その前に10km走り終えてしまった。最後にかかったのは、なんと「雨の御堂筋」!どうだと思う?これがさあ、なんかせつなくって走れるなだよ。大阪の御堂筋、女が男を捜して夢中になって走り続けてる。で、その男、どこにいるのかって思ったら、なんと大阪マラソンでランナーとして参加中、バカバカしい妄想!でも、そのお馬鹿かげんが嬉しくて、一旦落としたスピードをもう一回アップして余計に500m走ってしまった。

 ってことで、ウォークマンと音楽の力借りての妄想ランニング、新しいお楽しみ与えてくれたみたい。さっ、次は何入れて行こうかな?
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自分で言うのもなんですが、... | トップ | 冬とお別れ:味噌作り »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ランニング」カテゴリの最新記事