ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

暑さの夏はうろうろ歩き・・・

2020-08-20 15:50:38 | 米つくり

 暑い!吹き出る汗!盆明けのこの暑さ、ありがたい!

 なんてこと言うんじゃい。誰もが茹だり恨み、焼かれ萎れる、この季節外れの猛暑、狂ったんじゃねえか、歓迎するなんて!

 正気、正気!このどぎつい日差しだけが頼みの綱なんだ。低温、長雨でイモチにいいように弄ばれてきた我が家のイネとしちゃ、起死回生の最後のチャンスなんだ。葉っぱにはたくさんのイモチ病斑!こりゃ穂が出りゃ穂首イモチに移動して、見る間に枯れるに決まってる。苗作りの失敗と、選りによって堆肥多投の判断ミス!罰があたったんださ、って、自嘲、自省の気持ちは当然ある。

 が、出穂をきっかけに、なんとかなんねえもんだべか?治ってくれ、追い出してくれとは願わない。ある程度の被害は観念している。せめて、それ以上に広がらないでくれ。その決め手がこの灼けつく太陽なんだ。

 まだ1週間は続く?いいじゃないか!すべての穂が出て、実が入る9月半ばまで、このまま真夏が続いてくれ!世間にゃ悪いが、私、暑さの味方 です!

 田んぼを見渡すと、ところどころ、実が入る前にイモチに制圧された穂が、晒し者のように突っ立っている。

 情けない、やりきれない。特にヒトメボレが酷い。播き直しが後回しになって、まだ未熟なうちに田植えを強行したからだ。ポット苗と言えど、ガキのうち放り出されりゃ活力不足は当たり前だ。この先、まだまだイモチの勢力拡大は続くだろう。 

 コシヒカリの方は、例年イモチが出やすい部分はやられている。でも、そのほかは今のところ元気だ。水口もほぼ出穂が終わって、穂波が風に揺れている。そうそう、強い日差し、株間をわたる涼風、これしかない、イモチ対策は。つまり何もできないってこったぜ、百姓は。いや、いつだって、植えてしまえば、後は、草を極力生やさない努力くらいしかできない。それが有機無農薬の米つくりだ。苗作りを失敗した時点で、今年の結果は見えていたんだ。だから、半作だって文句はない。

 だから、今さら、お百度踏める身でもないんだが、お願いだぁお天道さん、この暑さ、この日差し、まだまだ続けてくれぇ!居座ってくれぇぇぇ!

 と、祈りながら、暑さの夏は田んぼの畔をうろうろ歩くわけなんだぜぇ!

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