ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

装置が立った!

2015-01-15 12:35:12 | 演劇
 装置が立った!

 当ったり前だろ、ってそりゃプロや演劇知らない人の言うことだ。アイディア出して、図面書いて、材料集めて、作り上げて、いざ、舞台に!

 パネル中心の装置なら、まあ、丁寧に作れば立って当たり前。でも、新しい素材、初めての仕組みとなると、立つかどうか?舞台映えがどうか?実際舞台に立ててみないことにはわからない。今回は、菜の花座だけじゃない、多分どこもやったことない真っさらなアイディアだし、吊りものだし、どんな具合になるか、とっても心配だった。

 で、ゲネプロ。舞台スタッフさんの都合で平日の仕込み、こりゃ辛い。みんな仕事やら、なんやらあるからね、人が集まらない。開始時間も過ぎたってのに、わずかに二人。仕方ない、始めっか。

 照明をつり込んで、色入れて、ようやくぼつらぼつらと集まった数人でパンチを敷いて平台を組んで、さて、いよいよ吊りものだ。

 一つのバトンに一つの吊りものなら、さほど気使うことはないんだが、今回は、一本に4つとか三つなんてあって、しかも、吊った装置の下部は舞台に接して固定することになっている。さらに、しかも、装置は微妙に斜め吊りが主体。ワイヤーの長さも微妙に違うので、吊った後でワイヤーを微調整。さらに、さらに、しかも、斜めに傾ける度合いは、全体を見て決めるってことで、ここでも、ああでもない、こうでもないと試行錯誤の連続。さて、最後は吊った装置の接地部分をどう固定するか、これも難題。ってことで、ゆったりゆっくりのんびり作業を進めた。もちろん、心の中じゃかなり焦ってたけど。

 そして、予定時刻を大幅にオーバーして、なんとかかんとか装置の吊り込みと固定がすべて完了した。



 中央が座敷でその奥に障子と庭の木々が塩ビ管と和紙で作られている。裏から見ると、



 こうなる。まずは立った!良かった!でも、問題はこれが芝居の中でどう生きてくるかってことで、照明さんの腕次第ってことになる。実際に仕込んだ明かりで演じた具合としては、まぁまぁってところかな。和紙の白さがかなり主張してしまって、上下スペースでの演技シーンでは中央の吊りものが目障りにも感じた。もっと舞台に奥行きがあれば、装置を奥に引っこめられるんだけど、こればっかりは無い物ねだりだ。

 あと、背丈が大きいので、座敷で座っての演技だと、ちょっと威圧感もある。立って走り回ったりできればこの装置はもっと生きるなぁ、なんて思いつつも、まあ、斬新な舞台、ほほーっ!と珍しがってもらえれば、それで合格てことかな。

 なんてたって、この真冬、装置作りは最小限にせざるを得なかったんだから、この辺で許してもらおう。

コメント
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