映画評論家の梅本洋一さんが亡くなったという。
今日、知り合いから聞かされて驚く。享年60。若すぎる。
なぜショックかというと、
大学時代に教わった経験があるからだ。
「映画論」という授業があり、シネフィルだった自分は
喜んで受講したのだけど、そのときの講師が梅本さんだった。
一回の講義で一本の映画を語り尽くすというスタイルで、
学生たちはその話をひたすら聞くだけの授業だった。
映画評論の分野では蓮實重彦というビッグネームがいたけれど、
自分が大きく影響を受けたのは、和田誠と山田宏一、
四方田犬彦、そしてこの梅本さんだと思う。
ウディ・アレンを否定し、岡本喜八を奨励。
成瀬巳喜男を絶賛し、伊丹十三を貶す。
その根拠は、映画というものの運動性だったり、
映画自体が持っている美しさのようなものだった。
と書くと、いかにもハスミ的なのだけど。
いちおう学年末に試験もあった。
一問一答のペーパーテストで、
今でも覚えている問題がある。
1 ゴダール、トリュフォー以外のヌーヴェルバーグの監督を挙げよ。
2 ヴィットリオ・ストラーロとは何者か。
といった問題だった。あとは忘れた。
ちなみに答えは
1 エリック・ロメールかジャック・リヴェット
2 撮影監督
なのだけど、そんな試験で良かったのだろうか。
大学なんだから、論文とか書かせれば良かったのに、と
今になって思ったりする。
梅本さんは、のちに「カイエ・ド・シネマ・ジャポン」と、
その後継誌「NOBODY」という映画評論誌の刊行に尽力する。
横浜国立大学の教授になり、映像論を教えていた。
梅本さんの教え子で映像の道に進んだ人もいると聞く。
その死は急だったらしい。
直接梅本さんと話をしたことは無かったけど、まぎれもなく
教わった先生の一人であり、その名を忘れることはないと思う。
梅本さんの講義でいちばん覚えているのは、
ゴダールの『カルメンという名の女』の主演女優、
マルーシュカ・デートメルスの話になり、
「もう見ただけで勃起してしまいますね」と
あまりといえばあまりな下ネタをぶちかましたとき、だ。
なんか自由で、面白い先生だった。
そして映画を深く愛していたと思う。
ご冥福をお祈りします。
今日、知り合いから聞かされて驚く。享年60。若すぎる。
なぜショックかというと、
大学時代に教わった経験があるからだ。
「映画論」という授業があり、シネフィルだった自分は
喜んで受講したのだけど、そのときの講師が梅本さんだった。
一回の講義で一本の映画を語り尽くすというスタイルで、
学生たちはその話をひたすら聞くだけの授業だった。
映画評論の分野では蓮實重彦というビッグネームがいたけれど、
自分が大きく影響を受けたのは、和田誠と山田宏一、
四方田犬彦、そしてこの梅本さんだと思う。
ウディ・アレンを否定し、岡本喜八を奨励。
成瀬巳喜男を絶賛し、伊丹十三を貶す。
その根拠は、映画というものの運動性だったり、
映画自体が持っている美しさのようなものだった。
と書くと、いかにもハスミ的なのだけど。
いちおう学年末に試験もあった。
一問一答のペーパーテストで、
今でも覚えている問題がある。
1 ゴダール、トリュフォー以外のヌーヴェルバーグの監督を挙げよ。
2 ヴィットリオ・ストラーロとは何者か。
といった問題だった。あとは忘れた。
ちなみに答えは
1 エリック・ロメールかジャック・リヴェット
2 撮影監督
なのだけど、そんな試験で良かったのだろうか。
大学なんだから、論文とか書かせれば良かったのに、と
今になって思ったりする。
梅本さんは、のちに「カイエ・ド・シネマ・ジャポン」と、
その後継誌「NOBODY」という映画評論誌の刊行に尽力する。
横浜国立大学の教授になり、映像論を教えていた。
梅本さんの教え子で映像の道に進んだ人もいると聞く。
その死は急だったらしい。
直接梅本さんと話をしたことは無かったけど、まぎれもなく
教わった先生の一人であり、その名を忘れることはないと思う。
梅本さんの講義でいちばん覚えているのは、
ゴダールの『カルメンという名の女』の主演女優、
マルーシュカ・デートメルスの話になり、
「もう見ただけで勃起してしまいますね」と
あまりといえばあまりな下ネタをぶちかましたとき、だ。
なんか自由で、面白い先生だった。
そして映画を深く愛していたと思う。
ご冥福をお祈りします。
アテネフランセ、それと
雑誌「リュミエール」のおかげで
こんな人間になってしまいました。どうしてくれる、
と言っても遅いですな(苦笑)。
ヴィットリオ・ストラーロとは何者か?撮影監督。
それじゃ、なぞなぞにもなってねーだろうって思いますが。
梅本先生、あの世でも熱く映画を語ってください。