Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

美女とやさぐれ

2019年04月23日 | 映画など

ジガ・ヴェルトフ集団「イタリアにおける闘争」を見る。

徹底的なアジテーションが飛び交う、

ストレートな政治映画かと思いきや、

革命と労働、そしてセックスとの関係を考察しながら、

ときには悩み、逡巡する。

70年あたりのイタリアの政権批判と

革命思想らしき言葉が繰り返され、なんとか思いを観客に伝えようとする。

だけど、編集はぶつ切れでときおり暗転したりして、

いきなり映画を途中で終わらせてしまうんじゃないかと

思うぐらいの優柔不断ぶり。

難解だけれど、たいへん誠実な映画だと思ったりもする。

 

 

観客に向かって、革命思想を読み上げるのが

アンヌ・ヴィゼアムスキー。ずいぶんやさぐれちゃってます。

そのあたりが、同じくやさぐれたシネフィルの心にフィットする。

 

ジガ・ヴェルトフ集団とは、60年代後半から70年代前半にかけて

ゴダールが商業映画から逸脱してつくった政治映画製作グループのこと。

60年代後半、「ウイークエンド」とか「中国女」

「ワンプラスワン」といった、デタラメだけど誠実で

すこぶる面白い政治映画をつくっていたゴダールが

さらに先鋭化して量産したうちの1本が本作。なんとも素晴らしい。

 

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