Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ハラハラ考

2020年06月17日 | 日々、徒然に

ハラスメントとは、

上司と部下とか、先生と生徒とか、

先輩と後輩とか、親と子とか、クライアントと下請けとか。

明確な上下関係や力関係がある状態で、

上の立場にある者が、下の者に対して、

理不尽な要求や苦行を強いたり、

その人の尊厳を傷つけるような行為を行うことだ。

 

下の者は、もし上の者に逆らったら、

出世できなくなるとか、左遷されるとか、

余計にいじめられるとか、養育されなくなるとか、

金輪際仕事を発注してもらえなくなるとか。

そんな不当な報復を受けることを怖がって、

上の者からの理不尽な行動を甘んじて受け入れてしまう。

 

ハラスメントを告発するのは難しい。

被害者の方がハラスメントを証明しなければいけない。

たとえば、メールやラインでひどい言葉を投げかけられていたとすると、

被害者は支援してくれる警察なり弁護士なりに、

そのメールの文面を見せなければならない。

あるいは上司に理不尽な叱咤を受けた際、

その状況を録音していたとして、

第三者に聞かせる場合、自分も再度聞いてしまうわけで、

一度だけでなく、二度も傷ついてしまうのだ。

PTSDとかフラッシュバックに襲われる人も少なくないだろう。

 

「そんなつもりはなかった」

「親愛のしるしだった」

「家族みたいなものだと思っていた」

「こちらの行為(好意かもしれない)を誤解された」

 

加害者たちはそんな言葉を吐き、

言い逃れをしようとする。

挙げ句の果ては、自分の方が被害者であるかのような

言動をとることもある。

ハラスメントの加害者は権力のある人が多いので、

取り巻きも多いし、体育会系の文化や

昭和テイストの根性論などが浸透していたとしたら、

「いじめられる方に原因がある」という

いくら叩いても壊れないガチガチの固定観念に守られるのだ。

「自己責任」の価値観が強固なSNSの世界にダイブすれば、

加害者は自分を正当化してくれる言葉を

いくらでも見つけることができるだろう。

 

今回のアップリンクの例が

それに当てはまるかどうかはわからないけれど、

提訴に踏み切った元従業員の人たちの勇気には頭が下がる。

用意周到に、作戦を練っての記者会見だったと思うし、

もはや現代は、ハラスメントを許さない時代であることを、

浅井氏だけでなく、すべての権力者に思い知ってもらいたい。

 

 

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