清野とおる「壇蜜」第1巻(講談社)を読む。
壇蜜というタレントさんは
独特の世界観を持つ人で、
油断していると彼女の深淵な世界に
引き込まれそうになるというか。
本作は、著者みずからそのディープな領域に
ダイブしていくホラーコメディ。

2019年に壇蜜さんが著者と
結婚したニュースを耳にしたとき、
よくぞこの人を選んだ、と。
ラジオで壇蜜さんが話す、怪しくも切ない生活ぶりを
受け入れてくれる最適な伴侶ではないだろうか。
壇蜜さんにまつわる数々の怪現象を
面白おかしく、ディープで自虐的な漫画で描けるのは、
北区赤羽でうごめく濃厚な人々を活写してきた
この著者しかいないと思ったりする。
本作で描かれる壇蜜さんは
あくまで可愛らしく妖艶だけど、
得体の知れない怪しさを醸し出していて、
その一挙手一投足が
可笑しいやら戦慄するやらで目が離せない。
途中。著者の伯父が登場するのだけど、
なんとこの人は元漫画家で、
「漫画少年」に寄稿したり、トキワ荘で
寺田ヒロオと親交の深かったことが語られてびっくり。
壇蜜さんだけでなく、周辺の登場人物も
なかなかのキャラ立ちで面白味が増している。
次巻が出るのは来年初春とのこと。楽しみに待っております。
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