Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ペ・ドゥナに誘われて

2006年08月14日 | 映画など
『グエムル 漢江(ハンガン)の怪物』を試写で見る。
Fさんに誘われて、一瞬、仕事との兼ね合いで迷ったが、
ペ・ドゥナが出ていると聞いたら行くしかあるまい。

監督のポン・ジュノは韓国のスピルバーグと言われているようだけど、
この新作は、まさに『宇宙戦争』である。


グエムル 漢江(ハンガン)の怪物(2006)
のペ・ドゥナ。今回は凛々しい役どころです。



『宇宙戦争』の、宇宙人による圧倒的な殺戮シーンは
まさにスピルバーグの面目躍如だが、
この『グエムル』も
魚とも鮫ともつかない奇怪な怪物が、
ソウルの人々を殺戮しまくる。
そのシーンの凄まじさは、最大の見どころのひとつ。

さらに『宇宙戦争』は、同時多発テロに怯えるアメリカ人の
深層心理に突き刺さるような、裏のテーマがあった。
この映画でも、韓国人が共通して持つトラウマに触れているようだ。
在韓米軍のこと。学生の民主運動のことなどが、
かなりの比重で描かれている。

韓国の社会状況は不勉強でよくわからないのだが、
この映画に出てくる怪物は、
韓国社会が生んだ「負の産物」のような意味合いがあるようだ。
まるで『ゴジラ』が、
水爆実験で突然変異した怪獣だったのと同様に。

そういう意味で、
「日本の怪獣映画」の系譜にもつながるし、
スピルバーグ作品の影響下にある、ハリウッド的な映画とも言える。
多面的な見方ができる映画であり、
個人的に好きな映画だ。

最近涙腺が弱いこともあり、
ラストは泣けちゃったしなあ。
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