吉浦康裕監督「アイの歌声を聴かせて」を見る。
主役の声を当てているのが土屋太鳳。
しかもミュージカルだという情報を得て、
おお。これは見ないとあかんやつだ、と。
そしてその予感は正しかったという。
ぼっちな女子高生サトミのクラスに現れた転校生のシオン。
「サトミは幸せ?」と聞きながら、歌い、踊る。
呆気にとられるサトミとクラスメートたちが、
次第にシオンのペースに巻き込まれていく。
シオンの正体はAIロボット。
つまりゼロとイチでできた生命体であり、
根本的に感情を持たないはずの存在なのに、
感情を掻き立てられるのは人間であるサトミたちというのが
なんともファンタスティック。
シオンはAIだから無表情で、
言葉もぎこちなく、歌も棒読みっぽい。
そのあたりを土屋太鳳は素晴らしく上手に演じていると思う。
その分、サトミたち人間の表情はとても豊かで、
作画の細やかさというか、しっかりした演出を堪能する。
シオンはその地の大企業が
秘密裏に学校に送り込んだAIであり、
想定外の行動をとる彼女に危惧し、破棄しようとする。
シオンとの繋がりを断ちたくないサトミたちの戦いが始まり
現実と電脳世界が交叉していくクライマックスまで一気に見せる。
つまりは、アレでしょ。
「アナ雪」と「サマーウォーズ」じゃないの。
と、したり顔で見る人も多いかもしれないが、
純粋に楽しんだ方が勝ちでしょう。
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