Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ひたむきな暗闇

2018年06月16日 | 映画など

いまおかしんじ監督「たまもの」を見る。

もう何度目かな。おそらく4度目。

10年以上見てなかったけれど、たまたま、

というかまたまた見る機会に恵まれたという。

再見して、やはり震えるほどの傑作だと言わずにはいられない。

 

 

これはもう、林由美香に尽きる。

身勝手な男たちに翻弄されながらも、

健気に弁当をつくり、金を貢ぎ、身体を捧げる。

そのひたむきさが、痛さを伴い、

男たちに疎まれていく。

 

海岸ではしゃぎ、砂の上ですっ転ぶ林由美香。

35ミリフィルムで。暗闇で。

スクリーンに映し出される彼女の喜と怒と哀と楽。

せつなさとやるせなさが湧き上がり、

映画館がその気持ちで満たされていく。

なんかもうこれ以上、映画なんか見なくても

いいかもしれないと思ってしまうほどの幸福感。

 

 

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