いまおかしんじ監督「たまもの」を見る。
もう何度目かな。おそらく4度目。
10年以上見てなかったけれど、たまたま、
というかまたまた見る機会に恵まれたという。
再見して、やはり震えるほどの傑作だと言わずにはいられない。
これはもう、林由美香に尽きる。
身勝手な男たちに翻弄されながらも、
健気に弁当をつくり、金を貢ぎ、身体を捧げる。
そのひたむきさが、痛さを伴い、
男たちに疎まれていく。
海岸ではしゃぎ、砂の上ですっ転ぶ林由美香。
35ミリフィルムで。暗闇で。
スクリーンに映し出される彼女の喜と怒と哀と楽。
せつなさとやるせなさが湧き上がり、
映画館がその気持ちで満たされていく。
なんかもうこれ以上、映画なんか見なくても
いいかもしれないと思ってしまうほどの幸福感。
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