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Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

川の流れはしっとりと

2025年07月11日 | 日々、徒然に
渋谷らくご@ユーロライブに行く。
あのですね。入場料2500円(ユーロ会員なら2200円)で、
ひとり30分の落語を4人分聞けるってのは、
けっこうお得なんじゃないかと思うわけですよ。
ということで、今月もまた行ってしまったシブラク。
充実した4人の演者の並びの妙。爆笑と感動の2時間。


演者と演目

茶光  余命宣告/長短
朝枝  井戸の茶碗
太福  地べたの二人(渋谷らくご篇)
馬石  お初徳兵衛

茶光さんは
笑福亭鶴光師匠のお弟子さんなんだな。
師匠の血を引いているかどうかはともかく、
爆笑に次ぐ爆笑を呼ぶ噺を二題。
「余命宣告」はやたらに長命な父親(112歳)と
娘(90歳)のやりとりが可笑しくて可笑しくて。

町枝さんはシブラクで初めて触れた噺家さん。
二つ目とは思えない堂々とした話しっぷりで、
茶光さんが爆笑をさらったあとの場内を
滑稽だけど人情味あふれる「井戸の茶碗」で、
いい感じにクールダウン。

そして浪曲界のスターのひとり
玉川太福師匠は、茶光さんの「余命宣告」を引いて
曲師の玉川裕子師匠(102歳!)が
病床から復帰した話をマクラで面白おかしく。
「地べたの二人」は太福師匠の創作で、
先ほど亡くなった、ユーロスペースの創設者
堀越健三さんへの追悼にもなっていて、絶品。
浪曲もいいなあ。落語、講談だけでなく
どんどんハマっていきそうな予感。

トリは馬石師匠。
シブラクのキュレーター、
サンキュータツオさんの推薦通り、
いま56歳の馬石師匠は
まさに円熟期に入ろうとしているようだ。
夏向きの演目として定番の
「船徳」の旧バージョンである「お初徳兵衛」を披露。
親から勘当された若旦那の徳兵衛が船頭となり、
自分を見初めていたお初と船上で対面する。
そこにさーっと通り雨が降りそそぐときの語り口は、
なんとも色っぽくて、ドギマギしてしまう。
聞いてる自分もなんだか隅田川に
ゆらゆらと浮かんでいる気分になったというか。
馬石師匠、すごい。今度はぜひ独演会に行こうと思った次第。


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ざまあみろと言わせるほどの

2025年07月09日 | 日々、徒然に
マイケル・マドセンが亡くなったという。
というか、あのド変態のサド野郎が
ついにおっ死んだか。と思ってしまうほど、
憎々しげなワルが似合う俳優だった。

タランティーノ映画での怪演は
忘れようたって忘れられない。
「レザボア・ドッグス」で
スティーラーズ・ホイールの曲で踊りながら
監禁していた警官の耳をそぎ落としたと思ったら、
「キル・ビル」では残忍な刀使いを演じ、
ダリル・ハンナが仕込んだ毒ヘビに噛まれて絶命する。
「悪趣味だなあ」「ひでえなあ」と思いながら
ワクワクするというか、笑ってしまうほどの
最低最悪な場面(褒め言葉)に釘付けになった。

67歳で亡くなったのは早すぎるけど、
はまり役に恵まれて
役者冥利に尽きる人生だったのでは、
と勝手に思ったりする。合掌。

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快楽と奈落

2025年07月08日 | 日々、徒然に

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自己探究の夏

2025年07月07日 | 日々、徒然に
自分は何者か。どんな人間か。
それを他者に伝えるのはなかなか難しい。
なぜなら、いくら中味のない人間(自分、だ)だといっても、
それなりに生きてきて、さまざまな経験を積み、
たどりついた人生のスタイルというものがあるからだ。
とてもひと言ではいえない。

だが、しかし。ついこのあいだ、
ある人にびしぃっと指を差され、
自分がどんな人間であるかを
たったの14文字で言われたのです。

いわく、

「あんたは朝ドラ好きのおっさん」

だと。そうなのか、自分。
褒められもせず、かといって貶されもせず。
長く生きてきて、そうか、自分という人間は、そうなのか。
なんというシンプルかつ鋭い人間観察。

ということで、
「あんぱん」楽しく見ております。
確かに朝ドラを語ると雄弁になります。
麦のアレを摂取したら加速すると思います。

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スイッチを入れるのは麦

2025年07月06日 | 日々、徒然に
とあるライブのお誘いがあったので、
夕方から銀座に行く。歩行者天国の日曜日。


夕方とはいえ日差しは強く、
あまりの暑さに路肩にへたり込んでいる
外国人観光客な人たちを横目に、
三越の裏手にある細長いビルの
地下にあるライブハウスにたどり着く。

入場料を払って
受付のお姉さんからワンドリンクの
チケットをもらうやいなや、
脱兎のごとくバーカウンターに走り、
「ビールビール」と叫び、
「ぷはー」「たまらん」
「やってらんねえ」「てやんでえ」
という怒号が飛び交うなか(ウソです)、
ザギンの夜が始まったのでした。
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行き場のないやつ、みんな集めて

2025年07月05日 | 日々、徒然に
英国推理作家協会が、
毎年すぐれた翻訳小説に授与する
インターナショナル・ダガー賞に、
王谷晶「ババヤガの夜」が選ばれた。


暴力を唯一の趣味とする女が、暴力団の一人娘の
護衛を引き受けることから繰り広げられる、
バイオレンスアクション小説。
発表されたときはシスターフッドの文脈で語られることが
多かったように思うけど、
これほど血湧き肉躍る小説もなく、
エンタテインメントとしても素晴らしい。
今回の受賞を契機に、さらに多くの人に読まれると思うけど、
寺田克也さんのカバーイラストが絶品なのですよ。お勧めです。

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つまらない大人にはなりたくなくても

2025年07月04日 | 日々、徒然に

朝ドラを見ていたら、
そのあとの「あさイチ」で佐野元春が出ていてびっくり。
ナマでこの人がバラエティ番組に出るのは珍しい。
45周年の全国ツアー前のタイミングというか、
元春ファンって「あさイチ」を見ている層と重なるのだろうか。

かつてダウンタウンの2人が、
元春を思い切りオモチャにしていて、
その記憶はきっと司会の華丸大吉にあったと思うんだけど、
あくまで彼らはリスペクトしながらの対応。
元春も多少の違和感と戸惑いを見せつつ、
穏やかな微笑を浮かべて、
いつものポエトリーリーディング然とした語り口。

明日から全国ツアーということなのだけど、
東京と名古屋で申し込むも、
1次と2次はもちろん、3次抽選すら当たらないんですよ。
残るは先着順の一般発売だけど、
当たる気がしないのです。んもお。


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死は生きることの前提

2025年07月02日 | 日々、徒然に
ピキッ。

そんな音がした気がする。
自分の背中から腰のあたりにそんな音が。

整体院でさんざん筋トレを勧められるものだから、
清水の舞台から飛び降りたつもりで、
腕立てと腹筋、背筋をやってみる。
必死の思いで、腕立て2回(目標20回)、
腹筋3回(目標10回)、背筋5回(目標10回)をやり遂げたと思ったら、
背筋のときに、それはそれは無気味な音がしたのです。

一晩寝て、体を起こしたら、
肩から尻にいたるまでなんともいえない鈍痛が。
筋肉痛とも違うような。もしかして筋肉とか靱帯損傷?
ただでさえ重い体がさらに重くなり、
「ぐおお」とうめき声を上げながら、
顔を洗い、パンを焼き、ハムエッグをつくり、
コーヒーといただきながら、朝ドラを見て涙ぐむ。
そのあいだにもずっと続く鈍痛。

整体院のT先生(邪悪なT君ではない)、
あなたの言うとおりに頑張ったのに、
どうしてくれるんですか。んもお。
清水の舞台から飛び降りて、
脳天が地面にめり込んだ気分です。

で、思い出したのが「台風クラブ」のラスト。
なんとも切なくて、限りなく間抜けな。

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上から目線の教養なし

2025年07月01日 | 日々、徒然に
人名は難しい。
落語家の名前なんか特にそう。
「シンセー」で笑った自分も、じつは大して読めないのです。

林家とか三遊亭、春風亭とかは読めるんだけど、
次の亭号って読めますか?

①鈴々舎
②昔昔亭
③桃月庵

自分なんか

①すずすずしゃ
②むかしむかしてい
③ももつきあん

って読んでましたから。
③ってうまそうなお饅頭みたいですな。
落語は身近な演芸ではあるんだけど、
まずは噺家さんの名前を読むところから
ハードルがあったりするわけで。

正解は

①れいれいしゃ
②せきせきてい
③とうげつあん

読めない人を「げしし」と、
上から目線で見るようになったらおしまいでしょう。
読めるようになったとしても、
うつむいて、にやけるぐらいにしておきます。
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風下でこっそり生きる

2025年06月30日 | 日々、徒然に
人名を勘違いして覚えて、
長年生きていくほど恥ずかしいものはない。

作家の名前を勘違いしている人は多いですな。
とある人と「ひかりごけ」の話をしていて、
「ほら、武田ホージュンが!」
と言うので、頭の中が「?」となったんだけど、
武田泰淳の「泰」を「奉」と間違えていたという。
「タイジュン」より「ホージュン」のほうが
カッコいい感じはするけれども。

落語通を吹聴する知り合いが、
「シンセー! シンセー!」と連呼していて、
それ誰? と思っていたら「志ん生」だった。
シンショーだよ! あんた。

さらに、ある友人が
自分の家に来たとき、本棚をじーっと眺め、
「トーカイリンさだおの本がたくさんあるね」と。
それは「東海林(ショージ)」って読むんだよ!
と突っ込みながらも笑ってしまった。

そんな自分も最近、恥ずかしい思いを。

英国の俳優で、
リチャード・アッテンローという人を知ってますかね。
「大脱走」とか。あと「ガンジー」を監督した人。
あの人のことをずっと「アッテンロー」だと思っていたんですよ。
「ポ」じゃなくて「ボ」なんですね。
びしっと指摘されてしまい、
シネフィルの風上にもおけませんな。
恥の多い人生ですいません。


「大脱走」のサントラのジャケ。
アッテンボローのビリングは
マックイーンとジェームズ・ガーナーに次ぐ3番目でした。
みんなマックイーンやブロンソンに夢中だったけど、
自分は脱獄チームの冷静なリーダー役のアッテンボローと、
目の悪い臆病者のドナルド・プレザンスが好きでした。
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