桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

無事に終了した

2018-07-25 | Weblog
昨日は国賠裁判の証人尋問だった。
昼休み宣伝も行ったが、東京の昼は砂漠にいるような熱風が吹いて暑かった。
各地から来てくださった皆さんで、何とか98の傍聴席も埋まり、姉、連れ合い、俺の順番で行われた尋問は、冤罪被害を証言するという意味でよかったと思う。
初めて生で聞いた姉の話は身体に突き刺さるように痛かった。本人よりも親兄弟こそ、社会の非難や好奇の目に曝される傷みは深く、強いことを、改めて知る姉の話には、何度も泣かされた。申し訳なかった。
連れ合いの証言には、俺自身を教えられた。
刑務所で日常とした、苦しみや辛さを忘れ、その中にある喜びや楽しみだけを見つめて過ごすという生き方が身に付いているせいか、社会でも同じように生きて苦悩した俺自身を見守っていた。連れ合いが話すたびに、そうだ!そうだった!と一途に頑張った自分を思い出し、案じながら見守っていた連れ合いの内心も知って、また泣かされた。
俺の証言は、まあ思いは話せた感じだし、自分に向き合って正確に話せたという満足があった。
国と県の反対尋問は、逮捕前の転職歴と確定申告に付いてだけ。拍子抜けしたが、何しろ古い記憶、正確に答えられなかった。
その後は報告会と懇親会。
9月19日の公判期日で判決日となるが、勝利の確信は揺るがない。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
尋問席、ご三方とも、とても立派でした! (神月・拓海 本人)
2018-07-26 08:17:47
傍聴席で、小生も泣きました。また、時々、座席・後方の、青木恵子さん、随行上京の・青砥・ようじ弁護士のお顔も、注視しておりましたよ。
 尚、大阪の・佐々木静子・弁護士が、19日、老衰のため逝去されました。(91歳、東京、毎日新聞が報道済み。大阪・初の・女性弁護士との由)。合掌。
 八海事件・裁判、徳島ラジオ商事件・裁判などを担当されました。また、逮捕された・青木恵子さんの、当初からの弁護人である・斎藤ともよ弁護士(淀屋橋・総合法律事務所・在)は、京都大学・法学部に入学してから、氏の娘さんと知り合いに成り、その・母さんの仕事の事などを聴き、自分の・弁護士への道を、考え始めた…、との由です。…闘いの人脈は、タテにもヨコにも、東・西にも、つながっているのでしょう。日本における・”人権よう護”の闘いの・重い歴史です。不二。
 尚、本欄の読者は、ロートルが多いので、熱中症対策にご注意を。「獄外記」フォロアーズも、元気ないね! リポ・Dか、大鵬薬品の・チオビタ、です。おやじ・ドリンク・多飲のこと。
返信する

コメントを投稿