桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

痴漢冤罪小林事件

2010-10-13 | Weblog
練馬に住む小林卓之さんが痴漢冤罪にあったのは5年前だ。
小林さんは膠原病と腱鞘炎で定年の2前に退職し、奥さんと穏やかに過ごしていた。趣味の仏教講座に行った帰りの電車で、それは起きた。乗り換えで石神井駅で降りたところ、見知らぬ男に捕まれ、痴漢犯人にされたのだ。
被害者も逮捕した男性も、犯人の顔や犯行時の手を見ていない、犯人は「尻の隠れるハーフコートを着ていた」と逮捕した男性は証言したが、小林さんは「尻の出るジャンパーを着ていた」、小林さんは膠原病強皮病を患っており、指が曲がらず、痛みもひどくて犯行は不可能、など、裁判では明らかにされたが、その事実は無視されて有罪になった。
要は、男性が見たと語る証言だけが有罪の根拠だった。
小林さんの事件で酷いのは、これだけではない。東京地裁で判決を書いた裁判官は、「判検交流」で東京地裁の検察官が裁判官になって下したもので、その判決の2ヶ月後には検察庁に復職している。有罪を主張する検察官が裁判官になっては、とても公正な判断は求めようがない。
更に汚いことがあって、痴漢事件で大事な物的証拠である繊維鑑定に付いて、逮捕した石神井警察署で行われているにもかかわらず、裁判になっても検察官は「必要ない」と提出しなかった。布川事件と同じ証拠隠しだ。そして、仕舞には「警察が鑑定を不可能にした」と言って証拠を消してしまったのだ。
これで小林さんは実刑、1年半、刑務所で暮らすことになってしまった。
この事実を一つひとつ考えると、その検察庁と裁判所のやり口に憤慨の血が沸騰する想いになる。
アナタが小林さんだったらば、この不正義をどうするのだろう?
検察庁、裁判所、許すまじ!
写真は抗議宣伝に集まった救援会に冤罪の仲間たち。

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3 コメント

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全ての関係者に天罰を (Gana)
2010-10-13 19:55:13
・あくまでも収監の姿勢を崩さない東京地検
・有罪判決を下した一審・二審・最高裁の裁判官
・起訴をした検察官
・常備薬を与えず30日以上に渡って拘留、
 取り調べを行った石神井署の警察官

以上の方々は、天罰を受けるべき。
因果応報!
仮に冤罪に憤りを感じている市民に
路上などで何らかの危害を加えられても、
それを運命と受け入れるべきです。
国家の正義をつかさどる「法」がこの有様ですから、
市民一人一人が「銃を取って」権力の不条理に
宣戦布告をする他に術はありません。
悲しいことですが。
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検察不信 (カズオ)
2010-10-27 11:03:52
検察が信用を取り戻すには原点に戻る事が必要まず自ら冤罪を無くす事を国民に訴える行動起こすべき、現状無罪を主張しているすべての事件を、洗い直しを宣言し冤罪を起こさない旨を真摯に国民に説明することが大事。
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これもまったくひどいね (一市民)
2010-10-27 18:18:18
また、ひどい話ですね。糞検察と糞裁判官のおかげで、どれだけ民衆がひどい目にあえはいいのか。彼らの出世の飽食のために。こういう実態を伝え、権力の監視どころか、権力におもねる産経、朝日、読売、毎日や、テレビのキー局にも大いなる罪がある。無理筋の小沢を、5000万円ホテルで受け渡した、など全く嘘の話を流しならが、明らかなでっち上げ報道だったにもかかわらず、訂正もしない。こんなマスゴミテレビ、新聞をとるのをやめよう。
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