桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

この程度

2013-12-15 | Weblog
今朝の朝日新聞で、元首相小泉純一郎氏の記事を読んだ人も多いだろう。
志布志事件の冤罪性に初期に着目し、勝利に貢献した大久保真紀記者の記事だが、大久保記者は、小泉純一郎さんと対談したとして、なぜ小泉純一郎氏が、総理大臣当時とは違って反原発思考になったのかを訊ねたところ、「安全で安く、クリーンだと騙されていた」と応えたことを書いている。
俺は広瀬隆さんの書物を始めとして、決して原発は安全でも安くもないことを知っていたのに、一国の総理大臣たる者が、その筋の専門家の言葉に騙されていたと知って、その程度でも出来る仕事なのだと、改めて驚いた。驚いたが、まあ気づいただけ小泉さんはマシかも知れない。
今日の新聞には、経産省が原発再開計画を発表したともある。この後に及んでも、まだ原発にしがみつく官僚が、秘密保護法では秘密を指定することになるのだ。反省しない、反省出来ない連中に秘密指定を委ねる危うさを思うと、今度は「騙されていた」と、誰が語ることになるのだろうか、と思わされる。
今日の新聞には、「秘密を漏らした国会議員を除名にする法律を作る」との記事もあった。
官僚の作る秘密に支配される立法府になることを、果たして国会議員は理解しているのだろうか。
原発も秘密保護法も国民の命と暮らしを左右する問題なのに見識のなさには呆れるしかない。
この国会議員たちを選んだ国民が罪だった、と問われる時代が来ない前に、見識ある国会議員を選ぶしかないよね。

中世

2013-12-15 | Weblog

北朝鮮の三代目、狂気だねぇ。信長もかくや、と思わせる蛮行は世界を驚かせているが、昔の中国か朝鮮だったか、虎に脅えて山の中で暮らす人たちに「なぜ里で暮らさないのか」と訪ねたらば「政治が虎よりも怖いからだ」と答えたと言う話があるらしいけれども、まさに虎に勝るような苛政の中で生きる北朝鮮国民の苦難が思いやられる。
各国の政治は、その国に生きる人たちの責任だろうが、北朝鮮では政治を批判することは死を意味する。
命を楯にしなければ政治改革を望めない体制に逆らうことは難しいだろうが、同じ民族の韓国は、軍事独裁体制を倒した。ぜひ北朝鮮国民も戦いの声を上げて欲しいものだ。
しかし、今度の常軌を逸した処刑を思うと、金王朝国家は、その三代目の愚行によって崩壊する気がするなぁ。天罰!