老々介護だった伯母夫婦。どちらかが倒れたら立ち行かなくなるのは分かっていた。いつまでのその生活が続く、続けたいの思いが強かったのだろうか。ほぼ車椅子状態だった伯父を介護中に伯母が腰を痛め、それまでの生活を送れなくなった。それまでも週に数回はヘルパーが手伝ってはいたが、生活を維持出来なくなり今回の入所となった。幸いにして自宅からさほど遠くはない場所の施設に空きがあり入る事が出来た。見舞って来たが狭い室内。そこにふたりが四六時中顔を突き合わせているのはどうなのか。伯父は徐々に記憶が曖昧にもなっていて、伯母はそこも悲しんでいる。気持ちは分からないではない。ある程度の年齢になれば無理からぬ事。しっかり者の伯母だったのでもろさに驚いた。こどもがいなかったので何かにつけそれを気にしている風でもあった。跡継ぎがいないのだから~と伯父の口から何度も聞いた。結局は高齢の妹(私の母)に世話になり施設の入居手続きなど面倒な事は彼女がやっている。どれだけ負担になっているのかも分からない感じ。言い方は悪いがお坊ちゃんとお嬢さんの成れの果てを見ているよう。仕方がないがこちらとしては腹立たしい気持ちも生じる。老いて世話になれる相手は限られている。子がいないならいないでどうして早く手立てを打たなかったのか。子がいたとしても結局は子の世話になるのか。我が身に置き換え、早いうちに何とかしておかないといけないな、と実感。金銭面では妹に頼らず、何となりそうなのでそこはご立派。こちらは経済的に余裕なんてあるわけがないし、行きつく先はどこなのか。考えれば考えるほど憂鬱になる。老いるってやだね。仕方がないけれどさ。