朝7時。まぶしいほどの好天の下、次男(21)がヨーロッパ放浪の旅に出かけて行った。トルコから各地を自転車でめぐり最終目的地はイギリス。あちこちをぶらぶらと見てまわった後にイギリスで働く予定。途中でゼミの先輩や知人が住んでいる所にも立ち寄るらしいが基本は自転車とテントでの生活。なんだってこの時代にこんな事をしたいと思うのか。どれだけの危険が伴う旅路だって言うのか。今しか出来ないから、と大学は3年が終了した時点で休学。1年間の期限付きだけれど行ってみたら気が変わってそのまま居つくなんて事もないとは言えない。まぁ、そうなったらなった時なのだが、心配なのはそこに行き着くまでに事故に遭わないで終われるのかって事。交通事故はもとより訳の分からない犯罪に巻き込まれやしないかと気がきではない。そんな母の思いなど比較にならない程、この時間に魅かれたのだから仕方がないか。比べては申し訳ないが、戦争に出かけて行く息子を多くの母親たちはどんな思いで送り出したのか。と、思った。私の場合とは違ってもう生きて会えないのだと強い覚悟で見送り、息子も別れをはっきりと感じての出発。これだけ辛い旅立ちはない。「お国の為に」だなんて認められる事か。けど認めるしかなかったしそれでも母は帰りを待ったのでしょうね。それを思えば救われる。仮に我が子に何か不幸があったとしても自ら望んで旅に出たのですからね。無理やり戦場に送り込まれたのとは別物。願わくば無傷で帰って欲しいがどーなんでしょうか。あー、しんど。
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